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安倍晋三氏の遺志を継ごう

2022-07-08 21:36:08 | 政治
安倍晋三氏の遺志を継ごう
“シーチン”修一 2.0

【雀庵の「大戦序章」65/通算497 2022/7/8/金】昼寝から覚めたら安倍氏がテロに遭って意識不明だという。15時過ぎの共同通信によると、

<8日午前11時半ごろ、奈良市の近鉄大和西大寺駅前で街頭演説していた自民党の安倍晋三元首相(67)が、拳銃で銃撃された。奈良市消防局などによると、安倍氏は血を流して倒れ、救急搬送された。意識不明の状態で、心肺停止とみられる。警察当局は現場で男を取り押さえた。奈良県警は銃撃したとして殺人未遂容疑で奈良市の山上徹也容疑者(41)を現行犯逮捕した。政府関係者によると、山上容疑者は元海上自衛隊員とみられる>

毎日新聞によると日本では「首相経験者が襲撃されて死亡した事件は戦後に例がない」とこう報じている(最終更新 7/8 13:56)。

<戦前には伊藤博文元首相がハルビン駅で銃撃され、死亡した。このほか原敬首相が1921年に東京駅で刃物で刺されて死亡したほか、浜口雄幸首相は30年に東京駅で銃で撃たれた後、翌31年に死亡した。また、5・15事件(32年)や2・26事件(36年)でも犬養毅首相や首相経験者らが亡くなった。

戦後に首相や閣僚経験者、政党幹部が狙われたケースとしては、安倍晋三氏の祖父にあたる岸信介首相が60年に首相官邸で右翼活動家に刺されて重傷を負った。同じ年には、浅沼稲次郎・社会党委員長が17歳の少年に刺殺された。

近年では、92年3月に金丸信・自民党副総裁が栃木県内で講演後、拳銃で狙撃された。金丸氏にけがはなく、その場で右翼団体構成員が取り押さえられた。また、94年5月には首相を辞任した細川護熙氏が東京都内のホテルロビーにいたところ、右翼団体の構成員だった男性が天井に向けて拳銃を1発撃った>

現行犯逮捕された「山上徹也」の氏素性や動機は今のところ分からない。<奈良県警によると、山上徹也容疑者(41)は「安倍晋三元首相の政治信条に対する恨みではない」と供述している>(共同)という。「ビッグになりたい」という愉快犯、クズか?・・・襲われた方はたまったものではない。ちょっと前に小生の散歩コースではカリタス学園生徒が狙われたテロ事件があったが、予防する策はないものか、まったく悩ましいことだ。

安倍氏の本籍地は山口県。猛を奮い、誠を尽くして全力で実行する「二十一回猛士」の松陰先生と同じ長州藩だ。日本の保守派(自由民主人権法治護持、反中露北)の代表みたいなものだから、恢復してほしいが・・・

夕方、産経が「安倍元首相、搬送先の病院で死亡」(2022/7/8 17:49)と報じた。まったく残念なことだ。

古森義久先生が日本戦略研究フォーラム2022/6/20に「安倍晋三氏と岸田文雄氏の違い」を書いていたのを思い出した。今となってはまるで安倍氏へのレクイエムのよう。

<安倍晋三元首相に話を聞いた。その結果は対談として月刊雑誌の「正論」7月号に掲載された。対談のタイトルは「いまこそ9条語るべき」とされた。1時間以上にわたるこの対談では安倍氏は憲法から安全保障、国際情勢まで多岐にわたり、詳細に語った。

その内容の要点を紹介する前に、明記しておかねばならない点がある。それはこの対談が実は安倍氏がこの日本戦略研究フォーラムの最高顧問にこのほど就任したことを記念して、当フォーラム会長の屋山太郎氏が実施するはずだった。屋山会長は安倍氏とは旧知であり、同氏の父上の安倍晋太郎氏とも緊密な交流があった。だから非常に内容の豊かな対談が実現するはずだった。

ところが屋山会長が突然、体調を崩し、予定が変わり、私が僭越ながら当フォーラム顧問として代理を務めることになったのである。

しかし私も毎日新聞政治部の記者だった時代から安倍晋三氏との知己は長かった。とはいえ屋山会長の代理だから、この対談では冒頭から屋山氏が提起していた質問をまず安倍氏にぶつけた。それは安倍氏がアメリカのトランプ、バイデン両政権が打ち出した「自由で開かれたインド太平洋」という構想をその原案者としてどのように思いついたか、という問いだった。周知のようにこの構想は安倍氏が最初に主唱したのをアメリカ側が継承し、拡大したのだ・・・

しかしこの対談全体では安倍氏が最も熱をこめて語ったのは、やはり憲法改正という課題だった。私自身がアメリカ占領軍下で日本国憲法草案を書いた実務責任者チャールズ・ケーディス陸軍大佐(当時)に戦後、長時間インタビューして、往時の拙速な占領軍による憲法作りの実態を聞いた体験からの感想を語った。

当時のアメリカ側の日本国憲法の最大の狙いは「日本を永遠に非武装にしておくことだった」とケーディス氏は率直に述べていたから、そもそも日本を普通の主権国家ではない半国家に抑え込んでおくことが目標だったのだ。

そんな話をすると、安倍氏はケーディス氏の当時の動きをよく知っていた。そして改めて、憲法改正の必要を強調し、その理由として3点をあげた。

第一は、日本憲法は疑いなくアメリカ占領軍によって作られたのだから、日本国民が改めて自分たちで作るべきだ、という点だった。

第二はいまの憲法はあまりに古くなり、いまの時代に合わなくなった条文がある、という点である。そして第三は自分たちの手で憲法を書き上げるという精神こそが日本の新しい時代を切り拓く、という点だった。

安倍氏は憲法について語るとき、作成者のケーディス氏の個人的な動向や戦後の生活についてまでよく知っていた。そして緊急事態宣言などいまの憲法には規定のない欠陥部分を指摘して、詳細かつ、わかりやすく説明していった。

そのほか憲法と日本の防衛のズレについても集団的自衛権への制限に関して、みずから主導して成立させた平和安保法制の効用を一方で認め、他方でなお残る障壁について、これまた詳しく見解を述べていった。

安倍氏はこうした日本にとっての古くて新しい諸課題をきわめて詳細に説きながら、資料やメモの類は一切、使わず、私の方を正面から見たままで語り続けた。まさに自分の知識や発想をそのまま自分の言葉で表現してぶつける、という態度なのだ。これほど以前の、これほど複雑な物事の経緯をよく覚えているものだと感嘆させられた。

たとえば私自身との初顔合わせについても安倍氏が41年前に父親の晋太郎氏の外相秘書官として外務省にやってきた直後の勉強会だった、などという回想がさらりと出てくるのだ。その時期に毎日新聞記者だった私がアメリカでエドウィン・ライシャワー元駐日大使にインタビューして、米海軍艦艇は核兵器を搭載したまま日本の領海や港に入っており、日本の非核三原則にはウソがあるという言明を引き出して報道し、日米間で大騒ぎとなったときの外務省の反応も安倍氏はよく覚えていて、淡々と語ってくれた。もちろんメモなし、台本なしの言葉だった・・・>

真に安倍氏は稀有の政治家、惜しい人材だった。その遺志を継ぐ政治家がいるのかどうか・・・「民主主義国家においては、国民はその程度に応じた政府しかもちえない」と言ったのは松下幸之助だった。自分たちの憲法さえ創れない日本は、安倍氏亡き後、9条さえ改めることができない時代錯誤の国のままで、結局は中露北の侵攻を受けて亡国になるかも知れない。

「危機の時代には危機に相応しい人材が出る」「危機の中で人は成長し、危機の中で人は本物になる」という言葉がある。しかし、危機感を国民、民族が持ち、共有し、発奮しなければ強者の支配に屈し、やがては消滅することは南北アメリカを見るだけでも分かる。辛うじて残る先住民族は今や絶滅危惧種として「保護」されているだけだ。

内憂外患、日本も覚悟を固める時だ。戦争止めますか、それとも日本を止めますか? 安倍氏の遺志を継ごう!
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核武装など戦力を強化すべし

2022-07-07 12:31:37 | 戦争
核武装など戦力を強化すべし
“シーチン”修一 2.0

【雀庵の「大戦序章」64/通算496 2022/7/7/木】いよいよお迎えが近いのか、あれも書きたい、これも書きたい、書いて納得したいと焦るのだが、モノを書くというのは心技体がそれなりに高揚しないと難しい。

山登りみたいに最初の一歩を踏み出せばヒーヒーしながらも何とか上を目指し、体もそれに慣れていくのだが、その「最初の一歩」を踏み出す気にならないというか、気力が起きない、勃起しない、面倒臭い、「別に仕事じゃないし、締め切りがあるわけじゃないんだし・・・」などとグズグズしてしまう。

加齢とはそういうことだろうが、傘寿を越えても加瀬英明先生(1936年生、86歳)、髙山正之先生(1942年生、80歳)は現役バリバリで活躍しているから、71歳の小生も好奇心と緊張感をそれなりに維持して、後2、3年は言論界の端っこでウーウー唸っていたいものだと思う。ま、天が決めることだろうが、なかなか悩ましい。精神のインポテンツだな。

先だって菩提寺に頼まれて講演し、その際に紀元前500年頃から仏教、儒教が広まった背景には「文字の発明がある」ということに触れたのだが、それ以来、「お釈迦さまはインドで何を語ったか」ということを自分なりに勉強してスッキリしたいと思うようになった。

また支那経由で日本に広まった仏教、特に日蓮宗が法華経(南無妙法蓮華経)、サンスクリット語で「サッダルマ・プンダリーカ・スートラ(白蓮華のごとき正しい教え)」を「釈迦の本懐にして最高無上」としているのはなぜか、という疑問もある。

サッダルマも鳩摩羅什(くまらじゅう)が中国語訳を支那にもたらしたのは西暦400年前後だが、サッダルマ自体は初期の「原始仏典」にはないから、釈迦没後の数百年後にまとめられたもので、言わば「仏教界の新興宗派」の教えだろう。日本でもそれは長らく注目されなかったようだが、日蓮(1222~1282年)はそれを発掘して「最高無上の教え」として広めたわけだ。

日蓮池上本門寺(東京都大田区)は日蓮宗の大本山だが、開祖・日蓮はここで没した。毎年10月12日晩の日蓮命日法要には「30万人の参拝者が訪れ、約2キロにわたって百数十講中、総勢約三千人もの万灯練り行列が池上の町を練り歩き、深夜にいたるまで賑やかな一日となります」(本門寺)。

小生一家は25年ほど前にこの祭りを見物したが、まるでかつての過激派に似た戦意高揚の大デモンストレーションのようでびっくりした。穏やかな仏教というイメージとは全然違っていて、「日蓮宗はあの世ではなく、圧倒的な革命パワーでこの世を天国にしたいのか!」と度肝を抜かれたものだ。同志諸君、歩けるうちに「万灯練り行列」は見ておくべし。

日蓮宗の在家信仰団体としては霊友会、立正佼成会、創価学会などがあるが、寺より団体重視で「古人の霊を慰める葬式仏教ではなく、この世の信者のこの世の幸福を願い行動する」傾向があるようだ。お釈迦さまの思想の原点は「物欲を離れ清貧を良しとし、心静かに平穏を求める」だろうが、なにやら日蓮宗は現世利益(げんぜりやく)を強く求めているよう。

日蓮宗本光寺(千葉県)のサイトには「現世利益とは、神仏の教えを信じ受持し、供養・布施など宗教的善の行いをした果報として、現世において無病息災・招福等の利益を受けること。現益、現報ともいい、『功徳を受ける』などともいう」とある。功徳、利益、物欲重視なのか?

小生のような「欲少なく足るを知る、足るを知りて分に安んずる」(知足安分、最初期の仏経典「スッタニパータ」にあると後に知った)を良しとする者から見ると日蓮宗の教えはナンカナー、仏教の原点、原書と離れ過ぎているよう。

日本の仏教は「十三宗五十六派」と言われ、素人の小生には違いは分からないが、日蓮宗は「異端」という印象を受ける。特に在家信仰団体は宗教というより「この世の天国」を看板にした詐欺師独裁のマルクス・レーニン主義に似ている気がするが・・・「スッタニパータ」に曰く、

<世の学者たちはそれぞれの見解に固執して、互いに異なった執見(執着)を抱いて争い、「我は真理への熟達者である、非難する者は未熟、愚者である」と称する。それぞれの学者がそれぞれの執見をいただいて、これが真理だと論争する。

本来、真理は一つであって、それを知った人は争うことはない。世の中に多くの異なった“真理”があるけれども、永久に存在することはない。それぞれが「我が説は永久の真理、我は賢者である、他者の説は愚者の虚妄に過ぎない」と想像しているだけである。それであるならこの世は愚者ばかりになってしまう。

一方的な立場から世の中であれこれ論争をなす。「我こそ正義」といった偏狭な断定を捨てれば、世のなかに確執を起こすことはない>(中村元著「原始仏典」から)

我が母は「人は好き好きケナスは野暮よ、好きなお方の好きにさせ、イワシの頭も信心から」とよく言っていたが、幸いにも日本人の多くは宗教、宗派に拘泥しない。仏教界での争いは日蓮宗系の「日蓮正宗 vs 創価学会」でドタバタがあったが、今は絶交して決着したようだ。

それにしても日本では大昔から神道、仏教、儒教が併存しており、明治初期の廃仏毀釈騒動以外は大きな確執は聞かないから、居心地が良い結構な国である。世界中が多神教になれば戦争や対立は激減するのではないか。神道は勇武、仏教は寛容(癒し、優しさ)、儒教は知恵を教えてくれる。

日本は地震・津波が多く、これという自然資源がない小さな島国だが、海に守られ、政治経済社会が安定した良い国である。しかし好事魔多し、この日本は今、中露朝による侵略という大難を迎えている。次代に良き日本を手渡すために我々は中露朝の侵略を何としても撃退しなければならない。

古人曰く、天は自ら助くる者を助く、撃ちてし止まん、中露朝の牙を抜くまで戦い抜かなければならない。核兵器を含めた軍事力の強化、核シェルター建設や燃料、食糧の備蓄、電力、通信などのライフラインの強靭化、徴兵制度の導入など課題は山積みだ。

「敵艦見ゆとの警報に接し、連合艦隊はただちに出動これを撃滅せんとす。本日天気晴朗なれども波高し。皇国の興廃この一戦にあり、各員一層奮励努力せよ」。しかし、戦意はあっても兵器と準備と訓練がなければ亡国は免れない。

中露北から見れば、欧州戦線で手一杯の米軍はアジア太平洋では及び腰になるだろうし、また、今の日本は危機感が乏しく準備と訓練がなっていないから、侵略開戦の絶好機である。中露北にとって天祐の好機到来、今がチャンス! 1か月間の電撃作戦で一気に日本を制圧するだろう。

まず中共は米国アラスカ州(例えば人口3万の州都ジュノー)と日本の東北の小さな都市(例えば人口3万の山形県長井市)に核ミサイルを撃つ。「事故で、原因を精査中」と言っておけば日米は反撃できないし、そもそも米国は核兵器で報復すればエスカレートしていくから、それを恐れて何もできない。日本はただオロオロして「強く抗議する」だけだ。遺憾砲 撃ちまくっても 効果ゼロ、ただの暗愚。

中共は、続いて東京に近い川崎か市川あたりに核ミサイルを撃つ。これまた「事故で、原因を精査中」と中共はしらばっくれる。米国は本土への核攻撃を恐れ、在日米軍を日本から撤収させるのに精一杯。これで日本は完全に降伏し、「東海倭人自治区」になる。

自前の核兵器=抑止力を持たないということは、鉄砲の攻撃に対して刀と槍と弓で戦うようなものだ。それを承知で核武装に反対する者は中露北を「この世の天国」と信じている反日教のアカである。我らの内なる敵を排除し、全力を挙げて核武装など戦力を強化すべし。
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“媚中反日”韓国は日台の敵

2022-07-04 15:38:07 | 戦争
“媚中反日”韓国は日台の敵
“シーチン”修一 2.0

【雀庵の「大戦序章」63/通算495 2022/7/4/月】米国やEUなどNATO諸国は、ウクライナ侵略を進めるプーチン・ロシアへの対抗で結束を深めているが、アジア・太平洋では中露北の“戦狼トリオ”による日台侵略はいつ始まってもおかしくないほどの危機にある。

むしろ欧米がロシアに手こずっている今こそ、習近平・中共が日台侵略を進める絶好のチャンスだ。最強の米国でも対露、対中の二正面作戦はできまいから日台が印豪アジア諸国の協力を得て奮闘するしかない。

毛沢東と並ぶ栄誉を目指す習近平は、対日台戦争で勝利しなければ中国共産党トップの最高栄誉である「終身国家主席」にはなれない。コロナ不況やハイテク産業低迷もあって経済減速が続く習近平は、何としても立派な実績を創る必要がある。

箔をつけるために一番効果があるのは「戦勝」で、これは習近平が嫌っているトウ小平もベトナム相手に“懲罰戦争”をやって後、国家独占資本主義経済への大転換を進めることができたから、毛沢東の「共産主義統制経済」復活を目指す習近平としては日台相手に戦勝を目指すことになる。今なら日台とも核兵器を持たないから報復を恐れずに好きなだけ核兵器を“お試し”できる。

米国は東南アジアの安定は「日米韓」が主力になると想定しているようだが、小生はそれはあり得ないと思う。「韓国人は日本を嫌い敵視し、北朝鮮を好きで合邦したがっている」と怪しんでいる。韓国というか朝鮮半島は大昔から地政学的に支那を畏れ屈服してきたから、中共と戦う「日韓連携」は絶対あり得ない。

日本が敗戦で朝鮮半島から撤収してタガが外れるや、朝鮮戦争が始まった。これはソ連の傀儡である北とソ連の子分である中共による半島統一=米軍追放戦争で、韓国軍は米軍の傭兵として北と戦ったが、本心ではないだろう。

半島人に限らないが、人間は正義が好きではあるものの、正義は「私利私欲」であることも珍しくない。米国の格言に「永遠の友も、永遠の敵もない、戦争が終わればノーサイド」というのがあるが、半島人は小生から見ると「私利私欲、事大主義(長いもには巻かれよ)、付和雷同」が強過ぎて、要は民族としてのコアがない、人生哲学がない。「地政学的な柔軟性」と言えなくもないが、行き当たりばったりのご都合主義、軽佻浮薄が過ぎるのではないか。

韓国は朝鮮戦争の被害もあって戦後から1965年あたりまで最貧国になったが、復興をもたらしたのは日本軍の優秀な将校だった朴正煕大統領だった。彼は1965年6月「日韓基本条約」を成立させ、日本の協力により経済発展を進めることに大成功し、今でも国民から尊敬されている。

朝鮮民族は「支那文明の正当な継承者は韓国・朝鮮である」という、いささか無理筋のご都合史観にも現れているが、プライドだけは戦前も戦後も異様に高い。しかし現実は惨めなもので、「朴正煕選集」には朝鮮民族のダメさ加減がこれでもかと書かれている。例えば権力者に婚約者を強引に奪われた男が「婚約者がいたというのは夢だったのだ、夢を見ていたのだ」と諦める話は、恥多き小生でも読むに堪えないほどだった。強者にはおもねる、弱者には居丈高になる・・・嫌な性格だが、朝鮮民族のDNAなのか。WIKIから。

<1910年の韓国併合(日韓併合)以前から朝鮮人は日本に流入し、留学生や季節労働者として在留していた。韓国併合以降はその数が急増し、内務省警保局統計によると1920年に約3万人、1930年には約30万人の朝鮮人が在留していた。

日本政府は、第一次世界大戦(1914~1918年)後、朝鮮人流入に起因する失業率上昇や、犯罪増加に悩まされており、朝鮮人の日本内地への流入を抑制する目的で満洲や朝鮮半島の開発に力を入れた。

朝鮮人労働者の流入は日中戦争および太平洋戦争により増加していった。併合当初、朝鮮人は土建現場・鉱山・工場などにおける下層労働者で、単身者が多くを占める出稼ぎの形態をとっていたが、次第に家族を呼び寄せたり家庭を持つなどして、日本に生活の拠点を置き、永住もしくは半永住を志向する人々が増えた。

・1934年10月 岡田内閣は「朝鮮人移住対策ノ件」を閣議決定し、朝鮮人の移入を阻止するために朝鮮、満洲の開発と密航の取り締まりを強化。
・1939年9月 朝鮮総督府の事実上の公認のもと、民間業者による集団的な労務者募集の開始。
・1942年3月 朝鮮総督府朝鮮労務協会による官主導の労務者斡旋募集の開始(地域ごとに人数を割り当て)。
・1944年9月 日本政府が国民徴用令による徴用。1945年8月終戦当時の在日朝鮮人の全人口は約210万人ほどとする報告もある。その9割以上が朝鮮半島南部出身者であった。このうちの多くが第二次世界大戦終戦前の10年間に渡航したと考えられている>

ブログ「まいじつ」2017/5/17「日本統治下の朝鮮に蔓延した『内地密航』が表す強制連行の虚構」なども参考になるが、以前読んだ朝鮮人作家の自伝的小説には日本への密航や、朝鮮人であることがばれないかと不安を募らせる日々が書かれていた。半島での暮らしがきつかったから、「日本へ行けば仕事がある、メシを食える」という思いとか幻想があったようだ。

作家になった金史良(キム サリャン、1914~1950年)の場合は、宗主国・日本への知的好奇心、あるいは反発から故国を後にし訪日したようで、WIKIによると、

<1914(大正3)年3月3日、日本の統治下の朝鮮、平壌の裕福な家庭に生まれる。1931(昭和6)年、平壌高等普通学校五年生に在学中、朝鮮各地で起こっていた反日学生闘争に呼応する同盟休校事件に関与し、退学となる。

その後、日本に渡り、旧制佐賀高等学校に入学したころから執筆活動を開始。東京帝国大学卒業と相前後して執筆した「光の中に」が 1940(昭和15)年前期の芥川賞候補作となる。

1941(昭和16)年12月、日米開戦とともに拘束、翌年、釈放後、朝鮮に帰る。1945(昭和20)年春、日本軍に徴用された朝鮮出身兵の慰問団の一員として中国に赴いた際、脱出し、朝鮮義勇軍に参加。

1950(昭和25)年、朝鮮戦争が勃発し、アメリカ軍の上陸に遭って朝鮮人民軍が撤退する中、持病の心臓病が原因で行方不明となり、死亡したと推定されている。代表作は「光の中に」「天馬」「草深し」など>

青空文庫で「光の中に」や短編を読んでみたが、物凄いインテリ。朝鮮や支那ではごく少数の上流階級と圧倒的多数の庶民階級の知的格差が激しく、まるで人間と野生動物ほどの違いがあるようだ。階級社会がいいのか、1億総白痴的な中流社会がいいのか、それぞれ良い面、悪い面があるから何とも言えないが、軍隊は階級による指揮命令系統がなければ戦えないから、英国のような階級社会(1%の上流階級が戦場の最前線に立ち99%の労働階級をリードする=ノブレスオブリージュ)は有事に向いていそうだ。閑話休題。

「新天地を求める」という移民は大昔から世界中であるが、日本では明治維新後に海外への移民が増えていった。特に九州や沖縄の人が“雄飛”したようである。橘川俊忠・神奈川大学名誉教授の論稿「かつて日本は移民送り出し国であった 移民の経験から何を学ぶか」によると「南北アメリカ、中国大陸、フィリピン、南洋諸島など海外に送り出した移民の総数は百数十万にのぼるという(これには日本が植民地支配した朝鮮や台湾からの移民は含まれない)。その移民の多くは国策として送り出された移民であった」と言う。

移民先の諸国、つまり受け入れ先は基本的に「低賃金の労働力」を求めているが、そんな事情は公表しないから、結局は「聞くと見るとは大違い」、随分多くの人が尾羽打ち枯らし、這う這うの体で祖国に舞い戻った。騙されたようなものである。

1982年頃に米国コロラド州デンバーで、大企業幹部の邸宅に通いで働く日本人移民の2代目か3代目の老夫婦と知り合い、その自宅を訪ねたが、随分みすぼらしくてびっくりした。夢も希望もなく、お迎えが来るのを待っている感じだった。ロサンゼルスの日系人向けの新聞「羅府新報」を読むと、有色人種への危害を避けるためか「目立たぬように静かにひっそりと暮らしたい」という人が多いよう。何か気の毒だ。移民で成功した人はほんの一握りなのだろう。

半島系の在日も成功した人は一握りかもしれない。小生が子どもの頃は多摩川の土手の近くに朝鮮人が住み着いていたが、20年ほど前には川崎駅西側の大きな朝鮮人部落が立退料を得て撤収、跡地に高層マンションが建ち、多分そこに暮らすようになったようだ。川崎駅の東側には不法占拠の朝鮮人部落がまだ残っているようで、10年ほど前に訪ねたら周辺は朝鮮料理のコリアンタウンになっていた。

以前、在日は「大卒でも就職先があまりなく、パチンコ店で働くしかない」と嘆いていたが、今はそんな話は聞かないからそこそこ生活は改善されていったのかも知れない。しかし、彼らの「民族アイデンティティ=自分らしさとか誇り」は、相変わらず「反日感情」「我は正義・優位、日本は悪・邪道」のままで、100年以上もまったく成長しないというのはギネスブックものだ。誇れるものがないので、日本を貶めることで己の優位性を確認し、スッキリするしかないよう。気の毒というか異常というか・・・

在日本大韓民国民団のメディア「民団新聞」6/5では相変わらず「隠された歴史を知る 関東大震災虐殺現場で市民講座」という記事があったが、どうも他に反日テーマがないようだ。

小生思うに「関東大震災」という、190万人が被災、10万5000人が死亡した大災害の中、1週間ほど情報不足で流言飛語が飛び交い、「混乱に乗じて朝鮮人が暴れている」という疑心暗鬼から朝鮮人虐殺があったのは詳細不明ながら史実だと思う。

国立の防災科学技術研究所によると、関東大震災は死者:約10万5400人(うち火災:約9万2000人、津波:325人、土砂災害:688人)、全壊家屋:約29万4000戸(うち焼失家屋:約21万2400戸)。

政府は「民衆自らみだりに鮮人に迫害を加える如きは、日鮮同化の根本主義に反するのみならず、諸外国に報じられて決して好ましきことに非ず」と警鐘を鳴らしている(震災から4日後の9月5日付)。

未曽有の混乱の中での朝鮮人や、朝鮮人と間違われた中国人虐殺だったろうが、被災地が混乱している中での事件だったこと、また人的被害は2006年度版「理科年表」(文部科学省国立天文台編集)で「死者・行方不明者10万5000人余」に改訂された。事程左様に実態に近づくのは容易なことではない。朝鮮人密航者が多かったから数えようもない。

<1910年の日韓併合以降は特に半島から日本への出稼ぎ労働者は急増しており、国勢調査(民籍別)」を記載した1938年(昭和13年)発行の年鑑によれば朝鮮人の民籍は、大正9年(1920年)で40,755人、昭和5年(1930年)で419,009人との記載がある。したがって、この十年で人口増は378,254人ということになる。

日本政府は徴兵のために労働力が不足した戦時の数年間を除き、戦前戦後を通じて日本内地への渡航制限などにより朝鮮人の移入抑制策を取ったが、移入は止まらなかった>(WIKI)

在日朝鮮人も当時は密航者が非常に多かったと金史良も「玄海灘密航」で書いている。関東大震災の混乱の中で朝鮮人虐殺があったことを小生は否定しないが、100年前の正確な記録もない事件、事故であり、これをネタに今なお日本への憎悪を煽るような在日は「私は被害者、犠牲者、罪もない正義の民族、悪いのは日本で永遠に謝罪しろ」と朝鮮人虐殺を利用しているように見える。対日コンプレックスの裏返しのよう。卑しい。

敗戦で母国に避難する日本人に対して半島人は何をしたか。「竹林はるか遠く―日本人少女ヨーコの戦争体験記」が有名だが、「私は被害者」病の半島では速攻で絶版になった。不都合な真実を隠蔽するのは国民病なのだろう、不治の病、つける薬なしだ。産経2007/2/3「緯度経度:ソウル・黒田勝弘 気に入らない話は“歪曲”」から。

<「竹林はるか遠く」の韓国語版の出版社は「加害者・被害者という単純な図式ではなく、歴史や人間を多様に描くのが小説だ。歴史に共通する女性の苦難や反戦・平和のメッセージも込められている。日本人にやさしい韓国人の姿も描かれている。韓国では好評で版を重ねこれまで何ら問題はなかった」と反論していたが、結局は発売中断に追い込まれた。

若い世代を中心に世論の一端を示すネット世界の反応では、反日的な“ヨーコ物語糾弾”が90%。一方「韓国人、韓国社会の未熟さ」や「お手軽愛国心がまかり通る、出版や表現の自由のない社会」と指摘するなど、時流批判が10%程度だ。

ただ韓国マスコミの名誉(?)のために紹介しておくと、中央日報と韓国日報だけは『ヨーコ物語』を擁護していた。部分的な記述を取り上げ興奮するのはおかしいというわけだ。「日本」がからむと当たり前のことでも韓国ではまだ難しい>

在日は「私は被害者」物語を卒業して、もっと前向きなテーマ、例えば「日本敗戦後、駅前の一等地を占拠した我が同胞の勇気に学べ」「戦後の日共とナンミョーを大組織にしたのは我が同胞」「日本の歌謡曲をリードした半島出身者たち」「焼き肉、ビビンバ、もつ煮込み・・・日本を魅了した朝鮮料理」とかに変えた方がいい。

中共が日台侵略を始めたら韓国は日米台と共に中共を攻撃するか・・・それはあり得ないだろう、精々中立を保つだけではないか。韓国が一番恐れているのは中共で、中共が北に命令すれば北は一気に南進する。韓国は、大嫌いな日本や、恐ろしい中共が主権を主張する台湾のために祖国を危険にさらすようなことはしない。当たり前だ。

中共との戦争に韓国は役には立たない、それどころか、むしろ半島から米軍を駆逐して念願の南北統一を果たし、中共の属国(保護国)になるチャンスと見るのではないか。モンゴル帝国(元朝)に蒙古襲来(元寇、1274年と1281年)を使嗾し、煽り、最前線で日本を攻撃したのは朝鮮軍(高麗)だ。侵略に失敗して以降は財政逼迫もあって100年後には元朝も高麗朝も消滅した。

支那と朝鮮は日台への侵略=習近平の夢で墓穴を掘るだろう、そうするためには日台は核兵器を装備しなければならない。核兵器がないと平和を維持できず侵略を受けることをウクライナは示している。核兵器がない世界は永遠にあり得ない。もし核兵器がない世界になれば抑止力がないから世界中で戦争が始まる。平和を維持したければ核兵器を持つしかない、というのがリアルであり正論である。神風は吹きやしない。
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ドローンが戦争の主役になった

2022-07-01 17:32:43 | 外交
ドローンが戦争の主役になった
“シーチン”修一 2.0

【雀庵の「大戦序章」62/通算494 2022/7/1/金】涼しいうちにと早朝5時過ぎに犬の散歩に出かけたが、そういう犬散歩人がウジャウジャいて、皆ニコニコ顔で「おはようございまーす!」。世はこともなし・・・結構なことだが、「子供要らない、ワンコで十分」のようで、日本は大丈夫かなあと心配になる。

子供を産み育てるのは「老後の備え」でもあったが、今は「福祉」の名のもとに「子供がなくても国が面倒見ます」というようになってきたから、子供を持たない夫婦や、それ以前に結婚もしない人がずいぶん増えている。そういう“バラマキ福祉”政治を「大きな政府」と言うようだが、小生は伝統的な家中心の「小さな政府」の方が好きだ。

「揺り籠から墓場まで」国が関与する福祉政策は一見良さそうだが、やり過ぎると自尊自恃、自立の精神が弱まり、「努力しなくてもいいんだ」という国家依存症=怠け者だらけになり、結局は国家、国民を弱体化させ、最後は強国に併呑、支配されて奴隷や民族消滅に至るのではないか。

かつて列強の植民地にされた人々は、1945年以降の戦後に独立し自分たちの国家を創ったものの、国家経営が上手くいかずに、果ては内戦や紛争もあって生活に窮し、旧宗主国などへ逃げ出す人々が珍しくない。難民を装い、先進国の福祉政策をあてにしてボートピープルになり、働かなくても食えるという“この世の天国”を目指すパターンが多いようだ。

人は易きに流れやすい。一流の国でも二流、三流の国でも、自尊自立の気概が低下すると亡国になりやすい。家族を守る、一族を守る、部族・祖国・民族を守るというのは人間の土台である。それを持たないとか、持てない、あるいは失った人間や民族、国家は、結局は無縁仏のようになり消滅、絶滅するだけである。古代ギリシャ人のDNAは消えたよう・・・栄枯盛衰、世の倣いか。

現代ウクライナ人は今必死で軍事大国のロシアと戦っている。ウクライナは1917年のロシア共産主義独裁革命でソ連に併呑されたが、言語の違い、国家観の違い(小さな政府志向)もあってそれ以前の1700年頃から帝政ロシアからの独立願望を強めていったようだ。

1991年のソ連崩壊でウクライナはようやく赤色ロシアのクビキを離れて自立国家になったが、2000年代になると危機を脱したプーチン・ロシアは「衣食足りてソ連帝国の再興」を目指すようになり、ウクライナ奪還侵略戦争を始め、クリミア半島を強奪した(2014年)。国際社会はボーゼンとしてなす術もなかったが、それに味をしめて今、東部侵略を進めている。

我らは自由民主のロシアは大歓迎するが、軍事力で周辺国を併呑する赤色ロシア帝国には大反発する。プーチン・ロシア帝国は敵であり、永遠に葬るべし。勝つためには根性だけではなく、敵を知り、己を知り、武器を用意し、有志国が団結しなければならない。大変なことだが、やるしかない。

前回紹介した「自衛隊最高幹部が語るウクライナ戦争――ウクライナの戦いから我々は何を学ぶべきか」(新潮社Foresight掲載2022/6/7)の続きとして、現代の戦争で主役になりそうな「ドローン」やレーザー砲など最新兵器についての箇所を以下、転載する。
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尾上定正(元航空自衛隊補給本部長):(ウクライナの戦い)から学び取るべき教訓もあります。航空優勢の確保は、航空自衛隊が常に最優先の任務として追求してきたものですけれども、今回ロシア側は空軍力よりも、ほとんどミサイルや砲弾で攻撃してるわけです。それからドローンも使ってます。

ドローンやミサイルや砲弾で戦われる戦争において、「戦闘機がそのエリアを自由に飛び回れること」という「航空優勢」の定義そのものを、もう一度問い直さなければいけないのではないかと、考えています。

日本の防衛を考えたときに、ミサイル、ドローン、無人機を用いた攻撃をどうやって防御するのか。かなりイノベーティブに考えないと、今持っているSM3だとかペトリオットPAC3みたいな迎撃ミサイルだけでは、なかなか難しいと思います。

そもそも(迎撃ミサイルは)コストパフォーマンス(コスパ)がよくない。4月にイスラエルが、アイアンビームという高出力レーザー砲でドローンや巡航ミサイルを撃墜するのに成功しました。米海軍も太平洋上でトレイルブレイザーという同じく高出力レーザーでの撃墜試験に成功したと報道されています。

イスラエルのほうは一発500円でミサイルを落とせるという、非常にコスパのいいものらしいんですね。そういったイノベーティブな技術も、スピードとスケール感を持って導入していく必要があると思っています。

武居智久(元海上幕僚長):我々は今回のウクライナ戦争から(学んだ一つは)、無人航空システムを脅威と認識すべきだということです。

ウクライナ軍が使用しているトルコ製の無人機「バイラクタルTB2」(以下TB2)の価格に関する情報は公開されていませんが、一機約200万ドル(2.4億円)とも言われています。ウクライナ軍がTB2を使ってロシア海軍を夜間攻撃したときの映像がYouTubeで流れていましたが、この映像を見る限り、ロシア海軍はミサイルを撃たれた後に機関砲で反撃しています。つまり事前に探知できなかった。

TB2は全長6.5m全幅12m、アメリカの無人機MQ9リーパー(全長11m全幅20m)の2分の1のサイズで、両者とも中高度長時間滞空型無人機です。このMQ9リーパーのRCS(レーダー反射断面積)は小鳥程度の大きさと言われて、これは最新のステルス戦闘機であるF-35並みです。そうすると、バイラクタルTB2のRCSはもっと小さいと推定されます。

それが(高度)2万フィートぐらいで飛ぶと、おそらくレーダーでは容易に探知できないし、機関砲で落とすなんてことは不可能です。わずか時速70マイルぐらいの低速で飛ぶTB2でさえ探知が難しいということを考えてみると、無人機というのは我々にとってはかなり脅威になっていると思います。

しかも、先ほど尾上さんからもコスパの話がありましたけど、無人機って安いんですよね。2019年9月に、イエメンの反政府組織フーシ派がサウジアラビアの2つの油田をドローン10機で攻撃したというニュースがありましたが、あのドローンは1機が約1000ドル(12万円)前後と言われています。

これを迎撃するためにサウジはペトリオットミサイルを撃った。ペトリオットは1発3億~4億円です。この費用対効果ということを考えてみると、ドローンに効率的・効果的に対処する方法を考えないといけない。機関砲では、かなり低高度に来ないと落とせない。従って、世界中に溢れている無人機を我々は脅威として認識すべきだと思います>(以上)

ハイテク最前線の武器はカネのかかる重厚長大からお手軽な軽薄短小に移行し始めたのだ。CNET Japan 2022/4/15「ドローンが戦争のルールを変える――ウクライナで明らかになった実力」から。

<ウクライナの非営利組織Come Back Aliveは、ロシアの侵攻に抗戦する兵士のために弾薬、ライフルスタンド、無線機器などの調達を支援している。一方で、戦争に使うというより、むしろ迫力のある「YouTube」動画を撮影する機器も調達した。DJIのドローン「Mavic 3」を24台だ。

「ドローンはわれわれの目だ」と、ウクライナ陸軍士官は話す。士官は2015年からドローンを扱っており、兵士や民間人がドローンを使って、隣村の様子や、1km先の路上を偵察しているのだという。「ロシア軍が砲撃の準備に入ったら、民間人を避難させることができる。予防的攻撃に出れば、ウクライナの人々を救えるかもしれない」

商用のクワッドコプターから、固定翼型の軍用モデルまで、ドローンはウクライナにとって重要であることが明らかになってきた。火力で劣るウクライナ軍が、圧倒的なロシア軍を防げる可能性が少しでも高くなるからだ。

戦争が始まって間もない頃、民間のドローンチームが陸軍部隊と協力して、首都キーウに向かう装甲車両団を足止めする手助けをした。夜間になると、ドローンが先頭車両に小型の爆発物を投下し、地雷の効果もあわせて、玉突き事故を起こさせた。また、このチームは、ロシア軍がキーウ近郊の空港を占拠しようとした最初の試みを退けるのにも一役買っている。

広義の無人航空機が初めて戦争に使われたのは、はるか昔、1849年のことだった。第二次世界大戦中には、日本が太平洋を越えて米国まで風船爆弾を飛ばしている。「ドローン」という言葉は、General Atomicsの大型ドローン「MQ-1 Predator」と「MQ-9 Reaper」を米軍がアフガニスタンとイラクで戦線に投入してから、一般にも知られるようになった。2011年の時点で、米陸軍は巨額の費用を要するこの大型システムを1万1000機保有していた。

だが、片や軍事予算の乏しいウクライナ、片や巨大な軍事力を擁するロシアというこの非対称戦争ほど、ドローンが重要な役割を果たしたことはなかった。小型化によって、商用ドローンのコスト、飛行時間、航続距離は向上した。一方、ウクライナは軍用ドローンを利用して、膨大な費用がかかるロシアの装甲車両に見事に対抗している。ドローンが、戦争のルールを書き換えつつあるのだ。

商用ドローンが活躍するのは主に偵察だが、ウクライナの軍用ドローン群は、実際の攻撃でも有用性を実証している。ロシアの弾薬補給車と地対空ミサイルランチャーの破壊には、トルコ製のTB2が使われた。ウクライナの企業が開発した「Punisher」は、目立ちにくい偵察ドローンだが、4ポンド(約1.8kg)の爆弾を運ぶこともできる。米国防省は小型の軍用ドローン「Switchblade」と「Puma」を100機以上ウクライナに輸出している。

トルコ製のTB2は翼幅約12m、GPSなしで飛行し、レーザー誘導の爆弾やロケット弾を搭載できる。費用は1機あたりおよそ100万ドル(約1億2500万円)。「TB2は、地上部隊に対してかなり破壊的な成果をあげており、ウクライナでは士気を鼓舞する代名詞のようになっている」そうだ。

ロシア軍を悩ませることに大きく成功していることからTB2を称賛するミュージックビデオまで登場した。「ロシアの無法者もバイラクタルTB2でおだぶつよ」。この曲の訳詞の一節だ>

「バイラクタルTB2」は軍事に疎い小生でも知っており、軍事ドローンの象徴的存在だ。2年ほど前に佐藤仁氏(学術研究員・著述家、著書に「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」など)のサイトでトルコ製「ドローン兵器」の色々を知ったが、まさか実戦の主役になるとは思いもよらなかった。しかし、氏の6/29の以下の記事によると撃墜されるドローンも多いようだ。

<ウクライナ軍がトルコの軍事ドローン「バイラクタルTB2」を活用してロシア軍を多く攻撃している。そして爆破に成功するたびに上空からの動画をSNSで公開して世界中にアピールしている。このようなSNSや動画だけを見ていると、ウクライナ軍が優勢のように見えてしまう。だがこのように軍事ドローンで攻撃に成功する前にロシア軍に上空で撃墜されてしまうことも多い。TB2でも全戦全勝ではない。ロシア軍の地対空ミサイルに多くの軍事ドローンが撃墜されている>

ドローン兵器は画期的ではあるが絶対的な優位性を持っているわけではないということだ。西側諸国はウクライナにどんどん武器などを提供し続けプーチン・ロシアを叩き続けなければならない。そうしないと間違いなく習近平・中共までが暴れ出し、国際秩序は崩壊しかねない。

それにしても日本の兵器装備は最先端の戦争から遅れていないか。核兵器は持っていない、最先端のドローン兵器もない、そもそも敵基地攻撃能力の有無さえも怪しい。現代の戦争はハイブリッド戦、「正規戦、非正規戦、サイバー戦、情報戦などを組み合わせている戦争」だが、日本はそれへの対応がずいぶん遅れているようだ。前述の自衛隊最高幹部の座談会でも懸念が指摘されている。
・・・・・・・
武居智久(元海上幕僚長):ハイブリッド戦というのは、軍事力が背後にないとできません。ロシアのように、戦略核攻撃から情報戦まで様々な能力が欠落なくそろっていて、はじめて自由にハイブリッド戦ができる。

指摘したいのは、ロシアがハイブリッド戦に失敗した結果、戦争がホット・ウォーにエスカレートしたという点です。中国はロシア以上にバラエティに富んだ軍事力を持っていますから、仮に中国がハイブリッド戦を仕掛けるとき、常に中国がホット・ウォーにエスカレートさせる可能性がある。ですから、それに耐えられるような軍事力を必ず備えなければいけない。

ハイブリッド戦に勝つだけでいいと思ったら駄目で、その次には必ず核戦力の使用とか、通常戦力による戦いの可能性があると考えておかなければいけない。こうしたハイブリッド戦の本質について、改めて考えさせられました。

先ほど尾上さんから、抑止が全てであることを前提に色々学んでいくべきだという意見がありました。そのために軍事力をちゃんと持たなければいけないと。私は、特異な政治体質の国とか特異な意思決定をする国に対しては「抑止は効かない」という前提で準備をしておかなければ、たぶん心の持ち方が大きく違ってくるんじゃないかなと思うんですよ。

今まで我々は防衛力を抑止力の観点から述べる機会が多かったのですが、「抑止は効かないから戦争に備える」という前提で準備するのと、「抑止が破綻したら戦争になる」と考えるのとでは、少なからず現場の緊張感が違ってくる。我々は後者の視点で考えてきましたが、特異な政治体質で独裁的なリーダーのいる国を相手にする場合は、想定外の事態が起きるという前提で準備をすべきだと思いました。

尾上定正(元航空自衛隊補給本部長):やはり「抑止のパラドックス」というものを我々はよく理解しておく必要があると思います。抑止は破綻してはじめて効かなかったということがわかる、ということです。抑止を効かせるためには、いま武居さんがおっしゃったような、核抑止から通常戦の抑止、それからハイブリッド戦の中での効果的な対処、そういったものが総合的にバランスよく準備されておかなければいけない。やはり最終的には火力だと思います。爆弾に勝つには相手を上回る爆弾しかないないのだろうと。だから、最終的にはそれをしっかり整えておくということが必要です。(以上)
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「戦争は学んだ者、狡猾な者が勝つのである、最上策は戦わずして勝つ、である」と孫子は言っている。核兵器の開発・配備、ハイブリッド戦への対応など、拙速だろうがどんどん進めるべきだ。学ばざれば昏し、備えあれべ憂いなし。中露北は米国の軍事力を恐れているから対日台侵略を今のところ控えているが、米軍が健在のうちに日台は核開発を含め戦力を向上させなくてはならない。

次期大戦で自由陣営は、敵である中露北の赤色独裁帝国が二度と侵略できないまでに叩くことは当然だが、占領に際しては徹底的に国体を変えなければならない。これは難しい話ではない。天からの贈り物である素晴らしい平和憲法を与えるだけでいいのだ。ゴロツキの中露北でも80年ほどは大人しくなる。これは実験済み、効果抜群だから採用すべし。
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