ギャラクシィ日記

SF好きな主婦の・・・ガーデニングな日々。手作りも大好き。

『ゲド戦記3 さいはての島へ』 アーシュラ・K・ル・グウィン

2006-08-09 | 


 
 ゲド戦記12に続く第三巻。

 1,2はあっという間に読み終わったんだけど、
この3はなかなか読み進まなかった。
本のほとんどが、ゲドとアレンの会話だったような。。。

 1,2巻とは違って、何だか哲学書みたいだ。
会話の裏の意味とか、深読みしていると、、、、ちょっと???な事に。
 さらっと流せば流せるけど、
「作者はどういう意図でゲドとアレンにこんな会話させてるか」、
「ゲドはこの時何を考えてこのように言ったのか」
「この出来事が象徴している事は」なんて考え出すと。。
国語の試験に出てきそうだし、
まじめに読むと、かなり大作の感想文が書けそうだ。
 amazonのカスタマーレビュー(一般読者の感想)もわずかに5件だけというのからも、
この本の感想を書くのが難しいことが分かる。

あ、、大分前に読んだ『ソフィーの世界』の印象に似ているかも。

 この3巻が基になって映画が作られたんだけど、
これを読んで映像化しようなんて。。。
あまり動きがない内容だし(竜のシーンぐらいかな)、
かなり意味が深そうだし・・・・
初監督で無謀かも。

 詳しい内容はamazonのレビューをどうぞ。

 私の評価は・・・・難しいなぁ。 児童書にしては、内容は難しすぎるな。
う~~~ん、★★★☆☆(三つ半)と言うことで。
後2,3回読むと評価が上がるかも。


 以下ネタばれ
テキストを白にしているので、ドラッグ→反転して読んでね。
 
 ホントに宮崎息子監督はこの本を読み込んで作ったんだろうか?
本では異変を知らせ助けを求めてきたのはアレンなのに、
映画では、ゲドが異変を聞いての旅の途中で会った、家出中の王子がアレン。
父である王の命令で旅に出た王子と家出した王子じゃ全然違うよね。
 
それに、テルーは本では4で出てくるけど、、、、
(ま、4は3の終わりの頃とかぶった時代の話なので出てくるのは良いとして)
テルーは、幼いときに一緒に旅していた男に強姦され、
たき火に投げ込まれて心と体に傷を負っている。
その事がテルーの生い立ちにずっと影響を与えているのに。。
映画じゃ別人だな。

 声だって、何とか言う新人の澄んだ歌声を気に入って起用したようだけど、
テルーはたき火に投げ込まれたときに、
喉も焼かれてかすれた小さな声しか出せないのよね。
あ、、、映画ではやけどしてないからこんな事関係ないか。
 それとも、どうしてもこの新人が使いたいが為に、
テルーのやけどは無い事にしたのかな。

 闇とゲドの関係だってちゃんと説明がなければ分からないよね。

 ってなんで、1か2にしないで3にしたんだろ。1,2があってこその3なんだけど。

 映画は見ない事にしたので、細かいところは分からないけど、
HPを見る限り、『ゲド戦記』の名前と、その舞台、登場人物を使った別の話だね。
この映画を、アーシュラ・K・ル・グウィンがよく許したと思う。
ゲド戦記を壊した宮崎息子、本当にゲド戦記が好きだったの?



 先日、テレビで『ハウル~』を見て、決定的な違和感の元を思い出した。
ハウルの声がキムタクってのも何だかなぁだったけど、
そう、ソフィー(主人公の女の子)の声が倍賞千恵子ってのはかなり無理がある。
この方、1941年生まれで『ハウル~』の時は62,3歳。
いくら何でも18歳の女の子の声は。。。。。どう聞いても年齢相応の声ですよ。
 ジブリの映画って、まず有名人を声優にって時点でもう失敗してるのかも。
「不満だぁ~~~」

 ナウシカ、ラピュタ、トトロ、魔女の宅急便、
大好きだったのに。
だんだんジブリが嫌に・・・・