御茶ノ水の、というより小川町駅近く、駿河台交差点近くのビデオショップが、レンタルビデオのたたき売りをしていました。
価格は50円から。
つい好奇心に駆られて入ってみると、中身の幅は広く、こういうときフランスものは日陰の身だったりするので、親心に近い気持ちで探してみました。
・・・あった・・・。
『天使とデート』、180エン。(フランスモノじゃなく、単にエマニュエル・ベアールが出てるだけですが)
・・・うん、わかる、これは仕方ないよ。そのプライス。
こんな作品に出たことを彼女がどこかで憤懣やるかたないように語ってたけど、無理ない。
でも・・・、
『アパートメント』・・・、180円
本気?よっぽどテープの質が悪いの?それとも、間違い?それか、値段つけた人は見る目がないの??(←すみません)
だって、モニカ・ベルッチと、ヴァンサン・カッセルが出会ったきっかけの作品(といわれている)なのに・・・
それに、この内容は、すごいのに・・・。
救い出すような気持ちで、この2本を買いました。
「ひどいの!『アパートメント』が、180円!」
と早速友達に告げ口。
「よかったじゃない、そんなの見つかって!」
と、相手からは気楽なお返事。
そうか、そうね。
と気を取り直し、数年ぶりの『アパートメント』。鑑賞しました。
テープは、元気でした。
マックス、リュシアンは、友人同士。
リザとアリスも友人同士。
マックスは街で見かけたリザに一目惚れ。
リザも、マックスを深く愛するようになる。
けれど、アリスも、密かにマックスを愛していた。
そのために、彼女が取った、必死の行動・・・。
アリス役に、ロマーヌ・ボーランジェ。
こんな役は、彼女の十八番ですね。
必死に見つめる目が、眩しいほどの生命力。
小手先の駆け引きなんかより、まっすぐに、物言わぬ力で届く本気の想いの方が、相手の心に、先に確かに届く。
結ばれるべき何かでつながっているかのようなマックスとリザ、
でも、アリスの懸命の想いがそれをかき分けて乱す。
一方で、リュシアンの存在が、アリスに謎を強いる。
何年も前に観たこの作品を、今また観たとき、自然に思う。
「携帯があったら、こんなふうにはすれ違わないだろうに・・・」
同時に、携帯なんてものはいかに味気ないものかとも思う。
メールも。
通じて当然。
通じないときは、何か理由が発生する。
全部、具体的にキチンとつめられていってしまう。
連絡手段は、人伝えのメモ、公衆電話、家の固定電話。あと、偶然。そして訪問。
この「足で行動しなくては始まらない」舞台が生み出した効果として、
秘密や謎は、人の心を恋へ、情熱へ、駆り立てる。
ことが、確実に言える。
アリスは、リュシアンに家も明かさない。
どこへ行くかも明かさない。
女たらしの気楽な人生を送っていたリュシアンは、彼女の不在に悩まされ、狂おしい想いにおちていく。
マックスは、急に姿を消したリザが忘れられない。
2年経っても、他の女性との結婚が決まっても、謎を残して去った女の幻を追い続ける。
今夜会える?
朝、出がけに問う。
うん、今夜。
にっこり笑って出て行った彼女が、夜になっても戻らない。
もうどこにいるか、わからない。
そんな不確かさ、不安が、取り残された人間の心に住みついてずんずん増殖していく。
謎が生み出す不安が、恋を美味しくするスパイス。
不安の大きさ分、再会出来たときの喜びは、何にも代え難い。
価格は50円から。
つい好奇心に駆られて入ってみると、中身の幅は広く、こういうときフランスものは日陰の身だったりするので、親心に近い気持ちで探してみました。
・・・あった・・・。
『天使とデート』、180エン。(フランスモノじゃなく、単にエマニュエル・ベアールが出てるだけですが)
・・・うん、わかる、これは仕方ないよ。そのプライス。
こんな作品に出たことを彼女がどこかで憤懣やるかたないように語ってたけど、無理ない。
でも・・・、
『アパートメント』・・・、180円
本気?よっぽどテープの質が悪いの?それとも、間違い?それか、値段つけた人は見る目がないの??(←すみません)
だって、モニカ・ベルッチと、ヴァンサン・カッセルが出会ったきっかけの作品(といわれている)なのに・・・
それに、この内容は、すごいのに・・・。
救い出すような気持ちで、この2本を買いました。
「ひどいの!『アパートメント』が、180円!」
と早速友達に告げ口。
「よかったじゃない、そんなの見つかって!」
と、相手からは気楽なお返事。
そうか、そうね。
と気を取り直し、数年ぶりの『アパートメント』。鑑賞しました。
テープは、元気でした。
マックス、リュシアンは、友人同士。
リザとアリスも友人同士。
マックスは街で見かけたリザに一目惚れ。
リザも、マックスを深く愛するようになる。
けれど、アリスも、密かにマックスを愛していた。
そのために、彼女が取った、必死の行動・・・。
アリス役に、ロマーヌ・ボーランジェ。
こんな役は、彼女の十八番ですね。
必死に見つめる目が、眩しいほどの生命力。
小手先の駆け引きなんかより、まっすぐに、物言わぬ力で届く本気の想いの方が、相手の心に、先に確かに届く。
結ばれるべき何かでつながっているかのようなマックスとリザ、
でも、アリスの懸命の想いがそれをかき分けて乱す。
一方で、リュシアンの存在が、アリスに謎を強いる。
何年も前に観たこの作品を、今また観たとき、自然に思う。
「携帯があったら、こんなふうにはすれ違わないだろうに・・・」
同時に、携帯なんてものはいかに味気ないものかとも思う。
メールも。
通じて当然。
通じないときは、何か理由が発生する。
全部、具体的にキチンとつめられていってしまう。
連絡手段は、人伝えのメモ、公衆電話、家の固定電話。あと、偶然。そして訪問。
この「足で行動しなくては始まらない」舞台が生み出した効果として、
秘密や謎は、人の心を恋へ、情熱へ、駆り立てる。
ことが、確実に言える。
アリスは、リュシアンに家も明かさない。
どこへ行くかも明かさない。
女たらしの気楽な人生を送っていたリュシアンは、彼女の不在に悩まされ、狂おしい想いにおちていく。
マックスは、急に姿を消したリザが忘れられない。
2年経っても、他の女性との結婚が決まっても、謎を残して去った女の幻を追い続ける。
今夜会える?
朝、出がけに問う。
うん、今夜。
にっこり笑って出て行った彼女が、夜になっても戻らない。
もうどこにいるか、わからない。
そんな不確かさ、不安が、取り残された人間の心に住みついてずんずん増殖していく。
謎が生み出す不安が、恋を美味しくするスパイス。
不安の大きさ分、再会出来たときの喜びは、何にも代え難い。
連絡手段か~懐かしいな。
今やすれ違いは無くなった時代。
メールや携帯があるので事前に連絡は当たり前だもんね。
不安や妄想がお互いの絆を強くするのかな…
これが当たり前な時代の感覚。
今も変わらない部分はあるけど。
昔とは少し違う感覚なのかもしれないね。
出来れば不安な思いはしたくないし、何かあったら連絡はほしいよね・・・。やっぱり。
たとえ不安が絆を強くするのであっても、じゃあ便利なツールがまたなくなればいいってものでもないし・・・。
ちなみにこの映画で一番心に残るシーンは、主人公の男性が姿を消した彼女の持ち物をバスルームで燃やして大泣きするところ・・・
男の人のそういうとこって、一番きゅんとします。