Belle Epoque

美しい空間と、美しい時間

和楽

2008-06-21 | rayonnage...hondana
和楽
は美しい雑誌ですね。
7月号は川瀬敏郎氏の花が特集されている。



雑誌の気に入ったページはさくさく切り取ってスクラップするのが習慣ですが、この号は大変だった。まるごと写真集のよう・・・。
ため息が出るような感動をいただきました。


藤井保さんの「ニライカナイ」写真も文も素敵でした。
海のかなたにあると信じられている楽土、ニライカナイ。この異境から神が訪れ豊穣の恵みをもたらすと沖縄・南西諸島では信じられている、らしい。

深くて密度の濃い空気。自然とはこんなに熱くて烈しい息遣いを持つものだったと思い出す。土から立ち昇る熱気。草が風に吹かれてくうを鋭く切る様。
一切を、理解しないまま、しかし受け入れる、動物の目。



『ほんとに美しいものは「無言」である』
関連のない特集であるのに、奇しくも川瀬敏郎氏の言葉がその景色につながりました。
さらに、
無言でありつつ雄弁である・・・


たくさん撮影されている京都の茶室のしつらえは、切り取らず、ただ目に焼き付けます。
かたちではない、そこにある「こころ」を吸い込むために。
気持ちが静かになれる場所には、造りだけではない様々の要素の優れたバランスが共通してある。


茂木健一郎さんの「植物の生命哲学」にも共感しました。
“生命哲学”というと、以前聴いたJ-waveの番組での井上敬医師の
生命とは欲望する流体である
という美しい言葉が印象深く忘れられませんが、素直に生きる植物にはまさしくその力をまっすぐに感じます。人間さながらに。

感覚と仲良く共存する。
高次元でそれを味わう快感を、この号は体験させてくれました。
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