Belle Epoque

美しい空間と、美しい時間

芸術

2007-01-16 | art... bijutsu
目で愛でる美意識の感覚以上に、心にしみいるもの。
たとえば今目の前にあるのは、簡素ながら絶妙なかたちと色の花器に活けられた重たげな菊、白い花弁がもっちりと厚い。そしてその真ん中から瑞々しく伸びた松の青さ。
自然に優る芸術はなく、抑えた表現のなかからかえって滲みだす重厚感と軽やかな粋さといったらない。

こんなふうに感じ始めたのには、たぶんやはり内側からのきっかけがあって、そういえば、ピアノやヴァイオリンや琴の音も、以降なにかそれまでと違って聴こえるようになったのだ。
沁みいる音にはっとすることが多くなったとある日思った。
一言に万感をこめるかのような雄弁な音は、どんどん、表現としては簡素になるのかもしれない。
そしてその芯以外を削り落とす作業は、芸術家のたましいを凝縮させる、たいへんに厳しく孤高の仕事であるのかもしれない。

なんにしろ、それまではただの景色であったものが新しい輝き方をするのは良い変化だ。
昔から父がはまっているジャズにもそのうち、心からの親しみを感じたりするようになるのかなあ。。

4 コメント

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メルアド (misako)
2007-01-16 15:02:50
ジャンルを超えて、本物のプロの演奏は心にしみますね。

info@trend-cosme.com
こちらのメルアドに一度空メールくださいませ。
miさまのアドレスなど、失くしてしまいました故。

では、よろしくお願いします。
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音楽、いいですよね。。 (misakoさま(mi))
2007-01-17 20:13:44
同じ人間なのに、気持ち次第で音楽の感じ方が変わっていくのも興味深いなと思いました
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心模様 (misako)
2007-01-18 19:01:16
本当に、そう思います。
小説でも音楽でも食事でも、日常のあらゆることが、気持ちしだいで感じ方が変わってきますよね~。
特に食事は、同じものを頂いても相手によってすごくおいしく感じたり・・(笑)
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こんばんは! (misakoさま(mi))
2007-01-23 22:26:42
芸術を味わうのにも人間の質として資格があるのかも
と最近思い始めました。
とても深い世界ですよね。。
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