Belle Epoque

美しい空間と、美しい時間

庭デビュー、植樹祭

2009-03-27 | vie... kurashi
主人の実家が近くにあります。
庭が広く、芝生が元気。
春を記念して、そこへ昨日主人の母と『植樹祭』をしました。
庭いじりが好きな義母が「miの樹」としてオレンジの樹を選んで注文しておいてくれ、午前の静かな時間に集合し、ふたりでせっせと樹を植える。
オレンジって、ナイスチョイス!
思いがけなかったけれど、最高にぴったりきました。

実家の母も植物に関して玄人はだしですが、今まで街派onlyで来てしまったわたしは、植物の知識もお恥ずかしながらほとんどないままです。土いじりも、「してみたいなー」と思いながらなかなか取りかかっていませんでした。
今回、主人の提案と義母の行動力のおかげで、庭に思い入れのある素敵なコーナーが誕生しました。
感動、そして感謝です。

庭というのは、最高に粋な趣味だと以前から思っていました。
取りかかれなかったのはそういう訳で、ようは気おくれしていたのです。
思えば幼少の頃に実家の庭に、母が家族それぞれの薔薇を植えて育ててくれていて、たしかわたしの薔薇は「スカーレット」という真っ赤な、かわいらしく小ぶりな花がたくさん咲く種類だったと思いますが、そのときもなぜか「見るだけ」でした。
一つの庭に複数の人間の価値観が入るのは実はけっこう繊細な話で、コンセプトの明確な共有がないと難しいせいもあります。
当時から父と母、庭好き2人のそれぞれの趣味で数々樹が植えられて行きましたが、
「ママの樹をパパが剪定した」
というので母がお返ししたら、やり過ぎてしまってその日の夕食の雰囲気が険悪になった とか、(子ども3人もつられて黙々とごはんを食べる)
そういう他愛ないシーンを通して、
「庭というのは、げに人にとって思い入れある、大切な存在なのだ」
ということをこうして徐々に学んでいったと思います。
能天気な話ですが

東京での一人暮らしの期間はもちろん、十分にかまってあげられない というのと、そもそも大家さんから「ベランダ栽培禁止」と御達しがあったのもあり、全然庭作りと縁がありませんでした。
鉢植えは、土をよほど管理徹底できないとやるべきでないとも思います。ちゃんと育ててあげられる場合以外は、草木は大地にじかに、自然な場所に生やしてやるのが一番本来のかたちであり、幸せなのではないかと。

今、自転車で15分の距離に「自分の樹」がきちんと地面に植わってくれている。
この実感は思いがけないほど温かいものを、ジンワリポカポカと心にもたらしてくれます。
土を掘ってみたらほんとに楽しかったし、肥料をやったり雑草を処理したりするのはとても優しい気持ちになる作業だった。
そして、思った以上に、その人本来の価値観が表れます。
一緒に作業する過程で、わが夫という“この上なく強烈な生命力”を持つ子どもを育てた実績のある義母の「子育てセオリー」も自然とよくわかり、それはわたしの母とかなり違うものなので、興味深いカルチャーショックも受けました。

「かまいすぎてはいけない、過酷な場所でも生き抜く強さがなければならない」

この一言に尽き、
そうしてわたしのオレンジもやや過酷な土台の上に植えられたので微かにハラハラしていたのですが、夕方また行ってみたら、知らない間にこそっと、いろんな肥料が添えられていました。
なるほど・・・・・、
愛情の与え方の、良い参考になりそうです。

こうして、おたおたとしながらも楽しい庭デビューを果たしました。
わたしのオレンジの樹、生き抜く強さを持ってね。


命名「スプリングちゃん」By義母



TOP画像はwikipedia「オレンジ」より

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2 コメント

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すくすくと・・・ (TAKAKO)
2009-03-29 22:47:39
miさまのオレンジの木
すくすくと健康に育ちますように。
ステキですね! 
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育つとうれしいです (TAKAKOさま(mi))
2009-03-31 09:35:53
TAKAKOさまみたいに草木を育てるのが得意技だったらもっともっと冒険したいとこなのですが、いかんせん☆スケール小さく出発です!

お机のナチュラルフェンスは、健在ですか??
こないだチェックするのを忘れちゃいました・・・。
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