Belle Epoque

美しい空間と、美しい時間

花束をクロゼットへ

2007-12-08 | tenue... yosoou
この秋冬は、普段服のリニューアルをけっこうしました。
フランスにたびたび旅行していた頃は、そちらで買うふつうの服の型が2、3年すると日本で注目されだしたりする傾向に気付いて、先読みしたつもりでけっこう買い込んでいたりしたのですが、いまやそんなマイブームも影を潜める。

それでもやっぱり、「情報の風上にいたい」という心がけは大切だと思います。
わたしなりの観察では、先端のコレクションに注目し、その「流れ、コンセプト」の特徴のおおもとをふまえている人は、心構えと対処、またいちばん大切な「自分なりの味付け」がスマートにできている気がします。
自分が川の上流にいれば、それと同じタイミングから準備しだしたメーカー、マスコミによる、
「今、コレがはやっている!」
「この人がかわいい!」
系の情報にバタバタ振り回されてしまうこともない。

ファッションが人のすべてを表すとは思わないけれども、何をどう着ているか、には、人となりが表れています。メンテ含み。流行への注目度や値段など関係なく、あらゆることに対する「自分が何をどう思うか」が、外側には表現されている。
似合うものを着る、それは基本として、
好きなものを自分に似合わせる。または、
テーマと共に自分を作り出す。
そんな気構えを持つ濃い人間性が、個人的にはとても好きです。

育ちの良い令嬢であるブリジット・バルドーが挑発的なキャラクターを表現したこと、
男性遍歴華々しかったグレース・ケリーが清楚な服を好んだこと、
フェミニンなロミー・シュナイダーのあっさりしたスタイル、・・・
「自分の本質をそのまま演出することほど、つまらないものはない。一ひねりして、逆説的にすることで、その人の魅力は一段と光ってくる。」
ハーパース・バザー11月号で村上香住子さんがこう書いていらしたことに、納得。
つまり、自己の「客観視+演出」の頭脳こそが、ファッションにおける魅力として外側に見えてくるってことですよね。

とはいいながら。
自分自身はとてもふつうなのですが。
好きなメーカー、セレクトショップはだいたい決まっていて、体型や自分の雰囲気に合うもの、を基準として選んでいるのと、「今年の着こなしの目玉!」みたいなものは大物では買わないので、基本が変わらずいつでも自分ぽく、全体にそんなに変遷のないクロゼット風景です。
が、頭の中が変化するにしたがって、相性というか、着たときのしっくり具合が自分なりにも時流的にもずれてくることがあるし、ノリで買ったような型のニットやシャツは早ければ2年、遅くとも3年で古さを感じ始めるので、季節をきっかけに変化がほしくなるときが全体的にも動き時。
今期みたいに。

ちなみに、生活環境とか仕事とかも、だいたいこんなサイクルで変化を求め始める気がする。
3年は、なにかと「区切り」が意識されるタイミングではないでしょうか。。
だから&ならば進んで先手を打ち、バラエティある新鮮な変化を作り出したいものです。

今回、ニットもシャツも、きれいで、今までそんなに持っていなかった色を増やしました。
ふわりと明るい、ブルー、若草色、ラベンダー色、ピンク、などは、ニットのやわらかい素材の発色が特に素敵。にこにこしてしまうほど綺麗です。
シャツも、綿のやさしい感触がすっきり引き立つ色がいい。
これが、今自分が大切に思う空気感ということかしら。また、見られたい自分のイメージ作りの根幹になるところかも。

着るものを見直すタイミングは、世間、暮らし、目標、人間たち、そうしたいろんなことをあらたまった目で見ることにも繋がってきますね。


photo...デンマークの妹の家。

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