茂木日誌

茂木の日誌

迷路の攻略法を参考に

2020-06-22 22:20:49 | 農業体験
今月は何度か、早朝に隣組の農家さんをお手伝いしましたもので、普段は経験しない出来事も色々ありました。

思い出話をいくつか書き残してみたいと思います。

ある日、農家さんに連れて行かれた農地にさくらんぼは無く、ぶどう畑でした。

農家さんが作った畑は、当たり前の事ながらご本人の身長に合わせて作られており、私が背をまっすぐにして立った場合には頭がぶどうの棚の上に出ました。

これはこれで具合がよく、台に乗る事なく、上に向かって伸びた枝までまんべんなくお世話出来ました。

悩みといえば、枝の分岐が多く走行がたまに重なり合うために、お世話が済んだ枝とそうでない枝の見分けがつかなくなる場合がある事。

余分な花蕾を切除して房の形を整える作業のうちは、そんなに不便を感じないのですが、問題はその後にありました。

種無しぶどうにするためのジベレリン処理(ジベ)の作業です。

噴霧器で吹き付ける方法もあるそうなのですが、確実に全ての蕾を処理するためにはカップに満たした液へ房ごと浸すのが一番良いとのことで、それが忍耐を要する作業なのでした。

作業を進めるうちに、ジベ液に浸けた房とそうでない房、作業が済んだ枝とそうでない枝、次第に見分けがつき難くなり作業が混乱しそうになります。

一旦立ち止まり、対策を考えました。

まず、作業の起点となる枝の付け根に手ぬぐいを引っ掛けました。

次に、ぶどうの枝全体を俯瞰した場合、枝がどれだけ複雑に走行していたとしてもその外周を一筆書きで辿れる事に気がつきました。

あぁ、これは常に右手(左手)を枝に添えて前進すれば、枝の取りこぼしが無い。

迷路にも同じ様な攻略法がありますが、そちらにはその方法では脱出できない例外が存在しますので、その点ぶどうの枝の方が易しい。

もっとも、ぶどうの場合も、上に向かって立ち上がった枝を見落とさない様に注意する必要がありましたが。

そんなわけで、ぶどう畑ではたくさん歩きました。

素人は、器用さを求めずに、足を動かして着実に。

慣れない手つきで作業をすると、ジベ液がピッと跳ねて、目に入るとめっぽう痛い。

この春に定年退職なさった山形交響楽団事務局のOさんからうかがった通り。

何十年経っても変わらないイタさか、、、
コメント
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