それから三四郎は門を出た。いろんな方角へ行く人を眺めていると、眠たくなって、草を枕に寝ることにした。道草をくってしまった。家に帰って硝子戸の中から外を眺めていると、天候の具合か、明るくなったり暗くなったりする。玄関に人の気配がしたので出てみると、坊ちゃんが猫を連れてやってきた。いつごろまでいらっしゃるのでと訊ねると、彼岸過ぎまでと言う。手には虞美人草を持っているのだが、どうも心のうちは測りかねる。
倫敦搭に行ったときには肩に文鳥をとまらせた抗夫に逢った。
倫敦搭に行ったときには肩に文鳥をとまらせた抗夫に逢った。
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