南西諸島貝殻学入門

分子細胞生物学と博物学の分野に跨る「貝類学」を、初歩から学んでみましょう。美術学や数学的な見地からも興味をそそられます。

奄美ちゃんのつれづれ草 -004

2012年05月02日 | 日記

奄美ちゃんのつれづれ                                       
                                                            
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ハイビスカス

 

 * 野草の写真には<花咲おまさ>さんの著作権が付いております。

 今年の入梅は史上二番目に早い、4/29になりました。今年になって地球の磁極が2から4極になって、地球温暖化から一転して、寒冷化になると予想されております。 地元の古老たちの話では、奄美は異常天気だそうで、人の感覚にも敏感に反応しているようです。去年の様な大洪水が襲わなければと願っております。奄美以外にお住いの方も、地震などの災害に充分気を付けて下さいね。

 さて、先回からブログが少し変りました。 このGooのブログで<奄美ちゃんの加計呂麻日記>から引き続いて、「記憶」のメカニズムについて書いて見たいと思います。 筆者は大脳生理学の専門家ではありませんので、専門家の著書、研究機関の公開資料を参考にして書いております。

                      chaibu

 

記憶」のメカニズムは研究者の努力の結果、可なり細かいところまで解っては来ているようですが、最も大事な点である、「記憶と言う問題ひとつを取っても、どういう形で記憶情報が大脳の中で処理され、どのような形で蓄積されるかについては、まだ明確になっていない」という状態なのだそうです・・・・筆者も少し驚いております。

 先回は「頭の良し悪しと記憶力」について書いてみました。記憶力が抜群でも、精神的な障害をもたれる方も有るという事でした。極僅かですが「サバン症候群」という疾患を持たれる方も居られるのです。そのような訳で、頭のよい評価の中に、記憶力が良い事が含まれはするが、イコールではないと言う事になりますね。

ブログを更改してから気付いたのですが、「サバン症候群」の他にもうひとつ別な疾患を持つ一群の人達を紹介しなかった事に気が付きましたので、今回は、最初にここから書いて見たいと思います。

 crematis

 

 社会性や興味、コミュニケーションについて特異性が見られる広汎性発達障害といわれる疾患に「アスペルガー症候群」というのがあります。高機能自閉症(知的障害のない、あるいは殆どない自閉症)と同じものとされているようです。

症状としては自閉度は高いのですが、知能指数は85~130の中に含まれるようで、一般の方に比較して低いということはなく、高いという位置を占めております。また、他人とのコミュニケーションが上手く採れないという、特徴的な疾患があるのです。つまり、相手の心を読むのが難しく、相手の発する言葉を額面通に受け取り、婉曲な表現が理解できない。また、些細なことにこだわり、自分の好きな事には常人以上の能力を示すのです。

 derufiniu

 

 アスペルガーという名は、1944年にオーストリアの小児科医ハンス・アスペルガーHans Asperger)から来た名称ですが、この疾患を持つ人間は、ある特定のことに偏狭質的な強い興味を示し、頑固な集中力と膨大な記憶力を持つ場合が有るとされております。 ノーベール賞の受賞者の中にもこのタイプの疾患を持てれている方も、実際にあるようです。

一般的に順序だったもの、規則的なものはアスペルガー症候群の人を引き付けるようです。そのかわり、予測不可能なもの、不合理なものは嫌う傾向にあるようです。数学、物理学、コンピュターなどの分野に興味を持った場合には、上手くすると卓越した能力を発揮する可能性が有ると言うことですね。統計的には女性よりも男性に疾患者が多いのも事実です。 

 anemone

 

  この疾患の発症原因は正確なところハッキリ解っていないようです。遺伝的な問題なのか、あるいは妊娠中の段階での化学分質の影響が、胎児の脳の発達に障害をもたらした結果という学説もあるようです。 

以前、あるコラムで・・・大脳の脳梁のうりょう、corpus callosum左右の大脳半球をつなぐ交連線維の太い束である部分が異常を起こして、左右が分かれていないということから来る疾患・・・という文章を見たことが有ります・・・筆者にはコメント出来ませんが?

いづれにしても、常人には敵わない素晴らしい能力を持っていても、疾病をもたれている方も有るという事です。・・・・なかなか難しいですね  (^~^)

 

 では、次回からは「解剖学」の面からと、「東京都神経科学総合研究所」の公開資料と、ニコラス・ウエイドの<心や意識は脳のどこにあるのか>を紐解きながら記憶のメカニズムを探ってみたいと思います。ルパート・シェルドレイクまでの道のりは、資料を読み込む毎に、だんだん遠くなって来ました・・・・大変だ

 anafarisu

 

       

           喫茶店      Tea time    喫茶店

       <南部 陽一郎氏の天才的業績の紹介>-001

最初の論文がすでにノーベル賞クラスだった南部 陽一郎

 先回は筆者のお爺ちゃんが、南部 陽一郎氏の京都郊外の研究所で行われた講演会を講演者の直ぐ傍で見た経験談をお話しました。今回は、<南部 陽一郎の独創性の秘密をさぐる>という、元、東京大学名誉教授 西村 肇先生の2009年度 現代化学 3月号に掲載された文章から抜粋抄訳してみたいと思います。

 以前から素晴らしい物理学者の折り紙つきの方であることは、筆者も知っておりました。

 ezomisohagi

 

 

 

 東京出身で福井県の旧制中学を4年終了後、第一高等学校、東京帝国大学理学部卒業というコースを通っていった典型的な秀才でした。1942年に卒業後、軍隊に応召(当時、理系の優秀な学生は技術将校になり、戦線に出ない制度が有ったのですが、一兵卒として戦線に向かいました)し、運良く敗戦後東京に戻ってきました。

その後、東大の研究室で起居し、生活の傍ら研究生活をしていたということです。生活費もままならない当時の大変な状況の中での、大学院特別研究生という身分の研究生活だったそうです。

 

 

 衣食住の全てに満足な状態でない中で、南部さんは必死に研究生活に励み、先輩である岩田 義一講師に学問(物理学、その他の分野の学問)への適切な指導を受けていたそうです。西村的表現を借りると・・<斜め上の人との対話>。

岩田講師は当時古典ギリシャ時代の原子論者ルクレティウスの詩を、ギリシャ語から翻訳して本を出していたとのこと。素晴らしい人との出会いをしたのですね。技術将校にならず、一兵卒として応召した南部さんの心意気ということでしょうか。

 次回は<ノーベル賞級の最初の論文>について書いてみましょう。

 

姉妹ブログのご紹介・・・少しかわりました

1-
サワラチャンのビーチ・コーミング

  貝の採集日記
 http://blog.goo.ne.jp/sawarachan
 
* 過去のブログはseesaaネットで公開しています!
 http://sawarachan.seesaa.net/?1323474267 

2-<白洲正子著作集・読書日記>・・・・・

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3-日本の伝統芸能と芸術・・・・・・・・・・

  能面と能楽について   
 http://blog.goo.ne.jp/nippondentougeinou

-茜ちゃんの花の歳時記」>

http://ameblo.jp/a013326

5-<奄美ちゃん加計呂麻日記

 http://ritounikki.amamin.jp/

 

 



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