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南西諸島貝殻学入門

分子細胞生物学と博物学の分野に跨る「貝類学」を、初歩から学んでみましょう。美術学や数学的な見地からも興味をそそられます。

西南諸島貝殻学入門-& 貝殻図鑑 001

2014年02月03日 | 生命科学

 

南西諸島貝殻学入門

貝殻図鑑

 

 

 

 

 旧正月に入りもう節分。そして明日は春分です。最近は最高気温が20℃を付ける日が多くなってきました。4月になると昼間に大潮が来る季節。年に数回の潮干狩りのチャンス! 今年はどのような収穫が有りますでしょうか。

先々回、予告しましたホームランの貝の話。まずはその一話 

 

貴重な一個 ・   チサラガイ ↓ ・60x53mm

 

 

左のアブラソデも大きな欠けのない完品ですが、右の紫色の鮮やかなチサラガイ。こんなに綺麗なのは始めて。砂の中に殆ど埋まっていて、注意しなければ見落とす位。この貝自体がなかなか手に入りません。

 

今まで集めた<チサラガイ>の数々・加計呂麻島産

 

 

 チサラガイは拾いではなかなか手に入りません。偶然に海岸で目に留まるのみ。場所が決まっていません。砂浜だったり珊瑚の石浜の中だったり、砂浜のごみの中だったり。地域も特定なし。<ナデシコカイ>でしたら大体落ちている場所が予想できますが・・・

 

少し拡大してみましょう。結構大きなものも有ります。

その1

その2

 

様々な色合いが有りますが、今回の紫色は素晴らしい。

この貝は左右2枚の揃っているものは、格段の難しい。フィリッピン産のが一枚あるのみ。 

 

    

        ちょっと一服  

                「話の喫茶店」

 

 見てすぐお分かりの「烏賊

その巨大なること。4m以上有りましょうか。下の女性の大きさから一目瞭然。こんなのに懐中で身体を絡まれたらイチコロですね。

それでは<烏賊>どちらへ泳いで進んでいくの?

人は 

 烏賊は →

じゃ、貝はどちらへ進む?

 

 

大方の人は間違ったんじゃないのでしょうか。触覚は右側に付いております。何故尻尾のほうがロケットの先端のように尖っているのでしょうか。何か役に立つのか? 水槽に入れて観察すると一目瞭然。貝殻だけを手に入れるだけでは美術鑑賞レベルで終わってしまいますが、実際に水槽で飼って見ますと、さまざまな習性が分かります。 

 

ホームラン第二話 

 

第一話のチサラガイで運が付いて来ました・・・次の浜に行くと知り合いのお婆ちゃんが態々バケツに私のために貝を入れてプレゼント。今回はその内の一つ。次回はもっと素晴らしい貝をご紹介!

 

 サツマツブリ・加計呂麻島大島海峡

 

 

如何でしょうか! <サツマツブリ>は以前からフィリッピン産や小さいのは持っていますが、こんな大きなサイズは初めて。しかも完品です。蓋がないのが残念! 地中に埋めて腐らして殻を取るので、蓋を無くしたかな?

120x60mm

 

水管の先まで欠けないで残っております。拾いでは100%無理。殆ど欠けたり磨耗したりしてしまいます。生きたまま捕獲したので完全な形になりました。

 

 

磨耗や欠けがないでしょう。殻の先端までハッキリ尖って見えますね。貝の品質はこれが命。

 

貝は水中で生きたまま捕獲するのがベターなのですが、筆者はそれが出来ない。その日は寒い日でしたが、袋に頂いた貝を一つ一つ大事に入れて、バイクの荷台に置き、スピードを15km程に落として、何時もの倍の時間を掛けて家路を辿りました。振動で欠けさせたら元も子もなしですから。芯から身体が冷えてしまいましたが、気にもなりませんでした。嬉しさで一杯でね    

では、次回は更に素晴らしい贈り物のご紹介

 

貝殻図鑑

 

* 「微笑貝データーベースより掲載

 

Species Name 学名 Haustellum haustellum (Linnaeus, 1758) (Linnaeus, 1758)
和名
Japanese name
Common name
サツマツブリ
SATSUMA-TSUBURI
Snipe's Bill Murex

 

Class Subclass Order
綱 亜綱 目
GASTROPODA PROSOBRANCHIA NEOGASTROPODA
腹足綱 前鰓亜綱 新腹足目
Group
グループ
Murexes
アクキガイ
Super Family / Family
MURICOIDEA MURICIDAE MURICINAE
アクキガイ超科 アクキガイ科 アクキガイ亜科
Genus(Subgenus)
属 (亜属)
Haustellum ()
サツマツブリ ()
COUNTRY
PHILIPPINES
フィリピン
LOCALITY
採集場所
 
DISTRIBUTION
分布
Kii-peninsula & southward, Japan; Indo-Pacific.
紀伊半島以南、インド太平洋域
HABITAT
生息場所
Rubble bottoms, to 30m deep.
水深30mまでの岩礫底
DESCRIPTION
説明 (Japanese)

長い水管基部に僅かな刺、殻口縁は淡紅色で奥は白色

微笑貝データーベース」での掲載の貝が殻長130mmでした。筆者も大いに満足!

加計呂麻島の安脚場付近の漁師さんは、これより更に大きいサツマツブリを玄関の横の土に刺しておりました。勿体無い。恐らく150~160mm以上は有った筈。水管は折れておりましたが。

 

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次回は2014.02.10にブログ更改いたします。

 

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