昨年9月に初めて参加した
伊豆市土肥の白びわボランツーリズモ。
今回2回目の参加は、
落花して実が育ち始めたびわの木の摘果と袋がけ。
びわはデリケートなので、
雨が降ったら作業はできませんと言われ、
前の日から天気が気になっていましたが、
幸いにも雨は降らず、日が差し始めた土曜日の朝。
集合場所はレイラの大好きな土肥の松原公園。
集合場所から数台の車に乗り合わせて
作業をするびわ園まで移動。
山の陰になり、まだ日が差していないびわ園は
向かいの山肌から冷たい風が吹き下ろして
想像以上に冷え込んでいました。
びわ生産者の講師の方から簡単なレクチャーを受けて作業を開始。
びわは房にいくつかの幼い実がつき、
放置しておいてもそれなりに大きくなるそうですが、
より美味しく形の整った実をつけさせるためには摘果が必要。
それは他の果物でも同様なのかもしれませんが。
数ヶ月後に成熟した時の姿を想像しながら
できるだけ大きく育つように、
残す実を選ぶという作業は
私にとってはとても夢のある作業で、
枝先をじっと見つめてじっくり考えながら一人地道にぼちぼち。
すると横から講師の方がサクサクと指導してくれたり。
集合場所に行くまでに通りかかった
土肥の役所の駐車場に植えられたびわには
もうすでに袋がけがされていて、
あんなふうにやるんだなぁと。
それと同じ枇杷色の袋が用意されていましたが、
一つづつに主催者自然療法サロンミモザの方々が
ほわっとびわのロゴを入れてくれてありました。
袋の一辺に針金が入っていて、
その針金をくるくる巻き付けて固定するタイプの袋。
摘果して3−4粒にした房ごと袋で包み込んで
袋の口にひだを入れながら絞り、最後に針金で巻く。
きちんと固定してあげないと
強風や雨で袋が飛んでしまうそうです。
摘果する時には虫食いがないかどうかも合わせて確認して、
虫食い被害がある実は落とさなくてはならないし、
風で擦れあって実の産毛が取れてしまっている実は
商品価値が落ちてしまうので、
利益をある程度見込まないといけない農家さんでは
そういう実には袋はかけないのだそうですが、
実際、揺れる枝の先の小さな実の虫食いの跡を見つけるのは
かなり難易度が高く、
ボランツーリズムではびわの実そのものを
商品として販売することが目的ではないので
多少産毛が落ちていても全部まとめて袋がけしちゃったわけですが。
冷たい風が吹く中でも作業をしていると不思議と寒さを忘れるもので
作業の手を休めると、急に空気の冷たさを感じたり。
摘果&袋がけが終わったら
前回剪定の時にも行ったびわの葉の裏毛取り作業も。
びわの葉の裏にはみっしりと細かい毛が生えていて
びわ茶を作るためには
そういう裏毛は取り除かなくてはいけないのだそうで。
たわしでゴシゴシ擦り落としていくのだけれど、
この作業は卵白の泡立てと同じレベルで無心になれるので
いろんな考えを脳みその中に漂わせながら黙々と。
おかげですっきり。
作業の後は、土肥の海沿いにあるお食事処で
仕出し弁当をいただき、
参加者の自己紹介を聞いてのんびり。
さらにそのあとは、
土肥ペンションさんの温泉に浸かって手足を伸ばさせていただき
芯から冷え切った身体がすっかり温まりました。
前回に続き、
主催者の優しさと人のつながりの広さを感じるイベントでした。
こういうイベントが地元でもできるといいんだろうなぁ。
今回は地元で「伊豆半島の人々と夢と笑顔を共有する」という
理念のもと発足したというスポーツクラブSSIZUの若者が参加していて
高所での作業は彼らが全面的に請け負ってくれたり、
こういう若者が伊豆半島をこれからもっと元気にしてくれるのかなぁと
嬉しい発見もありました。