不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

ケーキに挨拶されたみたい…(BlogPet)

2007-01-05 02:23:54 | インポート

きょうJellyFishがalbero4と教育すればよかった?
きょう、ここまでalbero4と教育されたみたい…
ここで教育された。
きょうJellyFishがalbero4の先を対決したかも。
ここへalbero4はここにalbero4は教育しないです。
ここに教育すればよかった?
albero4の、ケーキに挨拶されたみたい…


*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「JellyFish」が書きました。


Espressione Onorifica Lei o Voi

2007-01-05 00:07:48 | うんちく・小ネタ

年末の友人との会話の中での気になる質問。
「イタリア語の敬語表現って
昔は二人称複数形(Voi)だったのに
いつから三人称単数形(Lei)になったの?」
これは言語学的にも
ちゃんとイタリア語を勉強したにもかかわらず
まったく意識していなかったので驚愕(大袈裟)。

いやぁ、きっと大学の授業で
きちんと叩き込まれたのでしょうけど
すっかり忘れましたよ、そんな昔のこと(爆)。

確かにね1800年代までのオペラや文学作品の中では
尊敬表現としてVoiを使っているし、
そうした時代を背景にしたドラマや映画でもちゃんと
Voiを使っているわけです。
しかし現在はVoiは少数派となり
大半は尊敬表現としてLeiを使うのですよ。
私の場合は通常はLeiを使い
動詞変換が不安なときにはVoiを使うという
超反則技を駆使したりしていますが(爆)。

ということで私自身も気になったのでちょろっと調べました。

結果的にはVoiは衰退したわけではなく
現在も尊敬表現として使われることもあり
特に南イタリアではその傾向が顕著だといわれます。
歴史的にはBenito Mussoliniの勅令の失敗もあって
ファシズム政権後に大々的にleiが普及した
と考えてよさそうです。

以下はAccademia della Cruscaの文献からの抜粋なので
ちんぷんかんぷんです(笑)が参考資料として掲載。

中世の時代、イタリア語は他のロマンス語と同じように
tu/voiを中心とする二極システムを擁していた。
ダンテは神曲の中で通常の会話を交わす相手にはtuを
とりわけ権威のある人物に対してはvoiを使い分けている。
一方leiは公式書類を扱う事務所や
ルネッサンス宮廷で好んで使われ
後にスペインの影響を強く受けてその利用範囲が拡大・普及。
1500年代から1900年代まではtu/lei/voiという
3つの待遇表現が混在。そのうち後者二つは尊敬表現。
1800年代のイタリア文学言語ではvoiは別格の尊敬表現、
tu/leiはそれぞれアンフォーマル/フォーマルで
使い分けられた待遇表現である。
ただしこの場合においても
tuは神や人格化された抽象的存在に対しても用いられた。

現在では次のような規律に従って使い分けられることが望ましい。
1)基本的に状況や文化背景などを特に考慮せず
お互いにtu/leiを使用しても失礼には当たらない
2)双方の同意に基づき、いずれを使うかを決定する場合
leiからtuへの変更は成り立つ
3)非対称の関係、たとえば成人と未成年などの場合は
目下のものがleiを使うのが常識

過去の尊敬表現については
1)両者のおかれた社会的立場や家族内でも年齢によって
目下のものがleiを使いそれに対する返答はtuとなる
2)両者の立場や年齢が同等である場合
現在ほどきちんとした決まりはなく
状況や気分によってtu/lei/voiを使い分けることができ
これには個人差がみられる

歴史的には次の通り。
1) ファシズム政権下では勅令でvoiの普及が図られたが
勅令発令が1938年だったこともあり
ファシズム政権崩壊までの時間的な問題もあり
普及するに至らず十分な効果が得られず。
ただし、当時既にleiの使用がイタリア全土に
かなり普及していて
voiの使用が南イタリアに限られていたことも
1900年代前半のvoiの普及失敗の要因のひとつ。
2) 現在voiの使用は完全に衰退したわけではないが
使用頻度は非常に低くなっている。
南イタリアの一部、登記簿、高齢者間などでの
使用のみに限られてきている。

友人に尋ねてもそれぞれ違う答えが返ってくるので
みんなそれぞれに思い入れがあるらしい。
一応Accademia della Cruscaの回答を
目安にするのがよさそうですが
訳したのは私なのでそのあたりは注意が必要(爆)。

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