シリウスの環

時事問題を弄るblogと化してしまいましたw
初めの主旨から大変革・・・。

ミサイル防衛

2006-09-02 22:33:10 | お勉強会
いろんな面で不調ですが、今日も元気にお勉強会を開催します。
今日は、ミサイル防衛のお勉強です。
北朝鮮によるミサイル発射実験等があり、アメリカと共同でMD(Missile Defense)を推し進めています。
今日もアメリカでの迎撃実験成功のニュースもありましたしね^^
ニュース等でも解説されていますが、簡単に仕組みを説明します。

1 弾道ミサイルの動き
(1) ブースト段階
 発射から宇宙空間への加速段階。
 この段階ではミサイル速度が低速であるため迎撃が容易だが、敵地領空内での迎撃となる可能性が高いため、この段階での迎撃は困難。
(2) ミッドコース段階
 宇宙空間を慣性飛行している段階。
(3) ターミナル段階
 大気圏再突入から着弾までの段階。

2 日本に配備されている(予定含む)ミサイル防衛システム
(1) 警戒管制レーダー(FPS-XX)
 防衛庁が開発したアクティブ・フェイズドアレイ・レーダー。
 フェイズドアレイレーダーは、従来型アンテナ異なりとアンテナの首振りが不要で全天の迅速な探索が可能。
 設置されいる外観が亀の甲羅に似ていることから、ガメラレーダーとよばれる。
(2) スタンダードミサイル SM-3
 イージス艦配備型の迎撃ミサイルで、ミッドコース段階での迎撃を目的とする。
 先日横須賀に入港したアメリカのイージス艦「シャイロー」に搭載されている。
 海上自衛隊のイージス艦にはSM-1、SM-2を運用しているが、これらは弾道ミサイルに対応できないため、こんごう型護衛艦をSM-3対応させるため改修予定。
(3) パトリオットミサイル PAC-3
 地上配備型の迎撃ミサイルで、ターミナル段階での迎撃を目的とする。
 航空自衛隊ではPAC-2を運用しているが、PAC-2の主目標は航空機であるため弾道ミサイル迎撃には向いてない。
 PAC-2は近接信管(目標に近づいたら信管が作動し爆発する)なのに対し、PAC-3は目標に直接当てる方式となっている。
 PAC-3は射程距離が短い(一説には20km以下)ため、日本全土をカバーできない。
 パトリオットミサイルは、ミサイル発射機搭載トレーラー、レーダー車、射撃管制車、電源車、アンテナ車というように、車両の形態で展開して運用される。
(4) 新型センサー試験機 AIRBOSS
 Advanced Infrared Ballistic-Missile Observation Sensor System、通称エアボス。
 弾道ミサイルを探知するために開発された、航空機に搭載するセンサー。
 海上自衛隊のUP-3Cを試験母機として、試験中。

アメリカでの迎撃実験を受けて、北朝鮮は「圧力をかけているのはアメリカ」だと言っているようですが、ミサイル発射実験をしながらよく言えたもんです。
実際、北朝鮮から日本にミサイルが発射された場合、発射から着弾まで7分くらいと言われています。
弾頭がNBC(核・生物・化学)兵器だった場合は、1発でも都市壊滅の可能性があります。
MD導入に反対する方々はその辺はどう考えているんでしょうね?

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