「DP」defensive pessimism(防衛的悲観)について書かれている本。
これから起こることを考えるときには徹底してネガティブに・シンキング。不安を持ちやすく、「最悪の事態」をあらゆる角度から悲観的に想像しては失敗を確信する。しかし、結果的にはうまくいく。この本でおススメされている心理作戦。
「SO」Strategic optimism(大局的楽観)、典型的ポジティブ・シンキング。不安になることが大嫌い。何事も全部うまくいくと大局的に楽観し、成功は「実力」、失敗は「たまたま」と考える。
回避 avoider 不安になる状況を避け、チャレンジを決してしない人
言い訳 self-handicapper 何かやる前から言い訳を考えておく人
とは異なり、地道な努力をこつこつ積み重ねていくことで、他者から認められる存在になっていくための心理作戦が書かれています。
もちろん、ポジティブ・シンキングを否定している訳ではなく、お互いの心理作戦を知り、上手につきあっていくことが望ましいとありました。
以下、抜粋■
○DPとは、不安を否定するのではなく逆に利用し、目的を達成する心理作戦
○DPの人が、無理にポジティブになる必要はない。むしろ、うまくいかないことが多い
○DP度テスト 以下の問題に、全くあてはまらない 7点 ~とてもよくあてはまる 1点で回答
・たぶんうまくいくと思っても、まずは最悪の事態を予測することが多い
・結果がどう出るかを心配してしまう
・ありそうな結果を「すべて」じっくり考える
・よく、思った通りにいかないのではと不安になる
・失敗しそうなことを想像するのに時間をかける
・物事が悪い方向に向かった時の気持ちを想像する
・もし失敗したらそれをどうカバーするか思い描くようにしている
・こういう状況で、自信過剰にならないように気をつけている
・こういう状況がせまっているとき、プランニングに時間をかける
・成功した時の気持ちを想像する
・こういう状況では、華々しく成功することより、ばかみたいに見えるかもしれない、と心配することがある
・失敗しそうなことについてよく考えることで、万全の準備ができる
50点以上 間違いなく DP
30点未満 SOの人
○最悪の事態を予測することで、漠然とした説明できない恐れをなくす。イメージトレーニングによって、、ぼんやりした恐れを具体化していく。そこからネガティブな結果をふせぐはっきりしたプランを作り、ポジティブな結果を生み出す
○DPのイメージトレーニングは、スポーツ心理学者が選手の本番前にさせる「コーピング・イマジナリー」と似ている。体操選手に演技の全ての場面を想像させて、ミスをした場合でも、どうやってそれをリカバリーするかまで思い描くようにさせること
○「回避」タイプ 仕事面でも私生活でも何をしたいのか分からない。大きな不安や大恥をかく可能性からうまく逃げている。だが、同時に他のことからも逃げてしまう。不安な状況を避けていると、失敗する機会も逃し、失敗の対処法を学ぶ機会もない。
○言い訳タイプ ハンディキャップに頼るために代償が大きい。まっすぐに社会に向き合えないために、キャリアも人間関係もうまくいかない。自分が無能だとか、創造力がないとか、証明されかねない状況を避けるために、不安が絶えない。いつも雑然とした中で締め切りの過ぎたプロジェクトと格闘しているので重要な仕事は任せられない
○ネガティブな感情に耐えるための、小さな目標をたてることが大切
・ぼんやりした目標より明確な目標をたてる
・大きな目標を小さな目標にくだいてみる
・それらのハードルを、一つ一つ着実に乗り越えていくためのプランをたてる
(例)運動したい!と思ったら、まずはジムに行ってみる! レオタードを着てピチピチになっているのを見られたらどうしようなどど言い訳を考える前に、まずは行動。
○自分が変わるためには、自分の欠点を、はっきりとつきとめることも大切
○不安な子どものために、DPのモデルを見せてもいい。子どもが何を怖がっているのかを聞き出し、何が一緒にできるのかをリハーサルする。そうすることで解決法を見つける自信と能力と高めてやることができる
◎ネガティブ思考は不安な状況の「前」に使ってこそ、真価が発揮される
◎お互いの心理作戦をしって、うまく活かしていくことが大事!
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