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米国、北朝鮮について国連安保理緊急会合の「価値なし」

2017-08-11 05:20:03 | 政治


朝鮮が28日深夜にミサイル発射実験を実施したことについて、米国は国連安全保障理事会の緊急会合では「何の結果も出ない」として、開催を求めない考えを示した。

ニッキー・ヘイリー米国連大使は、そのような会合は北朝鮮に対し、国際社会が真剣な対応を求めていないというメッセージを送ることになると述べた。
今回の発射実験で、北朝鮮政府は米国全体が射程範囲内だと証明されたと主張している。

これに対し米国は高高度迎撃ミサイルシステム「THAAD(サード)」の発射実験を実施したほか、爆撃機2機を朝鮮半島に派遣した。

日本の安倍晋三首相は31日午前、ドナルド・トランプ米大統領と電話会談を行った。安倍首相は、北朝鮮への圧力を高めるためさらなる行動を取る必要があるとの認識で一致したと述べた。電話会談では軍事行動について触れられなかったという。

ヘイリー大使は声明で、北朝鮮がすでに数多くの安保理決議の対象となっているものの、「違反しても罰せられずにいる」と述べた。

「追加の安保理決議は北朝鮮への国際的な圧力を目立って強められず、価値がない。むしろ、何もしないよりも悪い。北朝鮮の独裁者に対し、国際社会が真剣な対応を求めていないというメッセージを送ることになるからだ」

その上で、中国に対し北朝鮮を抑制するよう強く促した。ヘイリー大使は、「中国は最終的に重大な措置を取りたいのかどうか、決めなければならない。話し合いの時間は終わった」と述べた。

北朝鮮は2度目の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を実施した先週28日は、初めての発射実験から3週間後にあたる。

これに対し、米軍はアラスカ州に配備した高高度迎撃ミサイルシステム「THAAD(サード)」が、米空軍が太平洋上で航空機から放ったミサイルの迎撃に成功したと発表した。

北朝鮮が韓国をミサイルで攻撃した際に迎撃できるよう、中国の激しい反対をよそに、米軍は韓国にTHAADの配備を進めている。30日には、米B1戦略爆撃機2機が韓国軍や日本の航空自衛隊とともに朝鮮半島で共同訓練を行った。

今回の発射実験を受け、ドナルド・トランプ米大統領は中国を批判。北朝鮮との貿易で「何十億ドル」もの利益を挙げているにもかかわらず、北朝鮮のミサイル開発を抑制する努力を怠っていると述べた。

トランプ氏はツイッターで中国に「非常に失望している」と述べ、北朝鮮に対し中国が「何もしない」のは許さないとした。

一方、元外交官で中国政府顧問のビクター・ガオ氏は、トランプ氏のコメントが何の助けにもならず、米国が「駄々をこねる子供」のように行動しているとした。

北朝鮮と陸続きの国境で繋がっており、最も密接な経済関係がある中国は、北朝鮮の今回の発射実験を批判した上で、関係各国に対し冷静な対応を強く求めた。

トランプ氏と習近平国家主席は今年、北朝鮮について話し合いをしており、その後、米政府関係者は両国が「様々な選択肢」について検討しているとしていた。

しかし今回のICBM発射実験は、「技術の重大な進歩」だとする北朝鮮の挑戦的な姿勢があらわになった。

BBCニュースからの引用記事


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