
問 梅 閣 高 啓 作
春に 問う 何れの 処よりか 来たる
春 来たって 何れの 許にか 在ると
月 墜ちて 花 言わず
幽禽 自ずから 相 語る
春よお前はどこから来たのか。
春は来て 今何処にいるのだろうか。
月は西の空に隠れ 梅の花は何も語らない。
ただ小鳥だけが静かに囀っているだけだ
春 風 白居易 作
一 枝 先 発 苑 中 梅
桜 杏 桃 梨 次 第 開
薺 花 楡 莢 深 村 裏
亦 道 春 風 我 為 来
春風が苑中の梅を咲かせ
次第に桜 杏 桃 梨などの花を咲かせる
一方 春風は里山でナズナ楡の実をつける
そうした春の景色や
公平に人を喜ばせることを詠った詩である

雪 梅 方 岳 作
梅有り 雪無ければ 精神ならず
雪有り 詩無ければ 人を 俗了す
薄暮 詩成って 天又 雪降る
梅と 併せ作す 十分の 春

ΔΔΔ ΔΔ
胡隠君を尋ぬ 高 啓 作
水を渡り 復 水を 渡り
花を 看 還 花を 看る
春 風 江上の 路
覚えず 君が 家に至 る

竹 里 館 王 維 作

勝敗は 兵家も 事 期せず
羞を 包み 恥を 忍ぶは 是れ 男児
江東の 子弟 才俊 多し
巻土 重来 未だ 知るべからず
戦いの勝ち負けは 兵法家でも事は予測できないものである
長江の東の地の若者はすぐれた者が多いから
勢いを盛り返してくれば まだどうなるかわからなかったのに。
悲劇の英雄にはあの時あそこで死んでいなかったらという同情をこめた見方がつき物である
涼 州 詩 王翰 作
葡萄の 美酒 夜光の 杯
飲まんと欲すれば 琵琶 馬上に 催す
酔うて 砂場に臥す 君笑うこと 莫かれ
古来 征戦 幾人か 回る
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春 望 杜 甫 作
国 破れて 山河 在り
城 春にして 草木 深し
時に 感じては 花にも 涙を 濺ぎ
別れを 恨んでは 鳥にも
心を 驚かす
烽火 三月に 連り
家書 万金に 抵る
白頭 掻けば 更に 短く
渾べて 簪に 勝えざらんと 欲す
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遇成 朱熹 作
少年 老い易く 学成り難し
一寸の光陰 軽んずべからず
未だ覚めず 池塘 春草の夢
階前の梧葉 巳に 秋声
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桐一葉 落ちて 天下の 秋を知る( 読み人知らず) ♪
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除 夜 の 作 高 適 作
旅 館 の 寒 燈 独 り 眠 ら ず
客 心 何 事 ぞ 転 た 悽 然
故 郷 今 夜 千 里 を 思 う
霜 鬢 明 朝 又 一 年
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わびしい旅館の一室、ものさびしい灯火の下で、一人寝つかれない。
旅の愁いはいったいどうして、こんなにも悩ますのだろうか。
今夜は大晦日、故郷では家族の者たちが、遠く旅にいる私のことを思っていることであろう。
夜が明けると、白髪の老いの身にまた一つ年を重ねるのである。
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春 夜 蘇 軾
春宵 一刻 値 千金
花に 清香 有り 月に 陰 有り
花管 楼台 声 細々
鞦韆 院落 夜 沈々
春の夜は 一刻が千金の値にも思われる
花には清らかな香り 月には朧雲がかかっている
先ほどまで高どので聞こえた歌や笛の音も静まり
中庭にはブランコがひっそり下がって夜はふけゆく。
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春 望 杜 甫 作
国 破れて 山河 在り
城 春にして 草木 深し
時に 感じては 花にも 涙を 濺ぎ
別れを 恨んでは 鳥にも 心を 驚かす
烽火 三月に 連り
家書 万金に 抵る
白頭 掻けば 更に 短く
渾べて 簪に 勝えざらんと 欲す

山 中 問 答 李 白 作余に 問う 何の 意 あってか 碧山に 棲むと
笑って 答えず 心 自ずから 閑なり
桃花 流水 杳然として 去る
別に 天地の 人間に 非ざる 有り
余に 問う 何の 意 あってか 碧山に 棲むと
笑って 答えず 心 自ずから 閑なり
桃花 流水 杳然として 去る
別に 天地の 人間に 非ざる 有り
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