言語分析未来予測

上石高生
言葉の分析からの予測です。分析の正しさは未来に答えが出ます。分析予測は検証可能でなければなりません。

麻生政権、衆院選大敗、分析【検証】

2009年09月04日 07時51分23秒 | 検証
 そもそも麻生氏の派閥は小さかったが、自民党はそのマンガオタク人気にあやかった。陰で支えたのは、かつて誰よりも自民党内で信頼の高かった安倍元首相。この人が最大派閥の町村派のパイプ役になっていたようだ。
 麻生氏も「骨太2006」を引き継いで首相になったのであるのだが、それが次第に怪しくなる。そこに「かんぽの宿」問題が浮上してくる。

鳩山邦夫衆議院議員の分析  << 作成日時 : 2009/06/19 17:34 >>
 そしてついに、日本郵政の西川社長に、始めは民主党の指摘であったにも関わらず、渡りに船とそれを利用し、言い立てた。始めは証拠もないことだから、郵政反対派として民営化を少しでも遅らせようとの、推進派への見せつけの「じらし」であった。
 これにかつての郵政造反組ら53人の議員が同調する。これで集団圧力となり鳩山邦夫総務相は「正義」という言葉を連発することとなる。
 しかし、2009年5月29日、保養宿泊施設「かんぽの宿」の売却問題などを検証で、不動産売却等に関する第三者検討委員会は「仕組まれていたというようなことはなかった」と、疑惑を否定する結論に達した。


 麻生首相筆頭に、失言の多い閣僚たちで、政権そのものに重みも落ち着きもなかった。そのため麻生氏自身の人気が下がるのも早かった。

そもそもの、かんぽの宿問題とは何か?
 2009年01月13 日に鳩山邦夫総務相は、渡辺喜美元行政改革担当相が13日に離党届を提出したことについて「夢のないわびしい離党だ」と批判した。渡辺氏は定額給付金に批判的でもあったことで、離党については麻生政権は冷ややかだった。
 この渡辺喜美元行政改革担当相の離党は、麻生政権での閣僚たちの改革非協力が原因だ。政権のあまりにもやる気のなさに、自分の任務が果たせない責任を自ら負ったのだ。
 それもこれも小泉政権での「骨太2006」の転換のためである。
 始めから麻生、与謝野は増税論者だった。財政改革は消費税の増税でまかなうという、始めから行政改革は無視して、国民のふところしか当てにしていないのである。


 郵政民営化のプロセスを凍結し、行政改革もしない。それで景気対策として定額給付金などのばらまきを続ける。行政改革が一番の税金の節約になるのにそれをしないで、財政改革は消費税増税だという。この論理に多くの国民は驚いたに違いない。政治家の給料は税金なだけに、どんな増税で金を払ったとしても、結局は自分のふところに環流してくると思っているのだろう。
 彼ら政治家にとって一番大事なのは政治献金先である。

麻生政権、改革潰しの真相 2009/06/15 13:20
 特別会計なども、元々は税金であるのだが、それが特殊法人を巡って自民党に政治献金となって入ってくる構図であろう。官僚の天下りと、税金の迂回献金構造は、麻生氏の口が裂けても言えない真相だ。


 小泉元首相が政界引退を発表して自民党の求心力も、全体の政治力も徐々に低下し始める。
 そんなとき、古賀誠選対委員長が大阪府の橋下徹知事に次期衆院選で同党から出馬の打診をした、との報道が6月26日であった。そしてそれは、宮崎県の東国原英夫知事にも及んだ。

これでいいのか横須賀市長選 2009/06/30 07:03
◇横須賀市長選 開票終了
当 68628 吉田 雄人 無新 
   64147 蒲谷 亮一 無現

 今は解散を引き延ばしして民意を問えない麻生政権、つまり自民党に逆風なのである。
 むしろ4481票差は大健闘ではなかったか。一万票以上の差が付いてもおかしくなかった。それがこのような接戦となったのだ。「誰の力」とは言わないが……。
 この4481票差とは、吉田候補の得票数の、たった6%であった。たった6%が寝返ったら、事態は逆転していたのだ。
 また、横須賀市の投票した全有権者の2%が心変わりしたら、それこそ票自体分散してしまい、結果はこうなっていなかったろう。


 この「逆風」という言葉は面白い。
 3月18日では民主党の方が逆風であったのだ。

小沢氏、辞任でも続投でも逆風 2009/03/18 00:54更新 http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/232689/
 小沢氏が17日の記者会見で辞任を表明しなかったことについて、反小沢勢力からは、「やめると腹を決めながら、意図的に強気の発言をしているのではないか」(幹部)、「小沢氏が代表のまま次期衆院選を迎えるのは最悪のシナリオ」(中堅)などと、批判が噴出した。


 言わずとしれた、小沢一郎民主党代表の資金管理団体「陸山会」の政治資金規正法違反事件(西松建設)である。
 それでは自民の逆風となるのはいつからか?
 
小泉氏「野党もいい」 チルドレンから首相への不満噴出 2009/06/30 01:57更新 http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/272089/
 自民党の小泉純一郎元首相は29日夜、都内の日本料理店で、平成17年の郵政選挙で当選した「小泉チルドレン」23人と会談した。4年前のブームとは打って変わった大逆風のなか、会合の話題はどうしても内閣支持率の低迷にあえぐ麻生太郎首相への不平が中心になった。


 民主党でも、自民党の場合でも実は、逆風は自身の党内から吹いていたものだった。それが国民の意志という風に影響した可能性も否定できない。

横須賀市長選から 2009/06/30 15:50
 「今回の横須賀市の有権者が下した判断は、間違っていない」とのことですが、間違いか否か、というよりも、選べる人がいなかったのかもしれない。


麻生首相の分析予測と静岡知事選【検証】 2009/07/06 07:05
◆静岡知事選確定得票◆
当 728,706川勝 平太 無新〈民〉〈社〉〈国〉
   713,654坂本由紀子 無新〈自〉〈公〉
  332,952海野  徹 無新
    65,669平野 定義 共新

 得票率の違いが、この県知事選の重要度を表している。
 当選者との差は15052票。差は2%ほどしかない。
 全体の票では1840981だから0.8%。
 開票当初は坂本氏がリードしていたとの情報もあり、逆転されての敗北であるようだ。
 横須賀市長選に続いての逆風にしては、あまりにの僅差であり、麻生総裁と幹事長の「甘さ」がもたらした結果であろう。


 まだこの頃は民主党との差は僅差であった。小沢元代表には西松献金疑惑、鳩山代表には故人献金疑惑があったからかもしれないが、それでも自民党が勝利できないことこそが大きな問題だったのかもしれない。それほど麻生政権の政治力を国民は疑っていたのであろう。
 この頃、党内から退陣を求める声が公然と聞こえ始め、知事たちの助力も得られない古賀選挙対策委員長も策が尽きたようだった。
 「(名古屋市内での党愛知県連大会での古賀氏のあいさつ)表紙を替えれば自民党が信頼を得る政党として変わっていけるのか。しっかり軸足を構え、腰を据え、今の態勢で選挙に向かう」。選挙対策委員長が一番、悲観的だったのかもしれない。「信頼を得る政党として変わっていけるのか」は、現時点では信頼を得ているとは言えない、という意味だ。

自民壊滅か 2009/07/12 21:51
議席確定 民主第1党、自公過半数割れの歴史的大敗 (07/12 20:06)
 犯罪的な新銀行東京の批判が高まっているにも関わらず、その責任者の都知事の息子、石原伸晃東京都連会長が応援するという、まったくどういうふうに考えたらそのような根本的間違いとなるのだろうか? 理解できない。


でた、やけくそ解散 2009/07/13 14:29
 結局は、地方選にしろ都議選にしろテーマを見いだせなかったのが自民党で、民主は自民批判や石原知事の失政と集中させた、という差が明らかに出た。何も考えないで、ただ「応援しろ」ではしょうがない。


 そして、7月21日、衆議院は解散した。

自民党と麻生政権の思い出 2009/08/22 15:11
 「全治三年。二年後の景気回復」と、テレビで流れてはいるが、衆院選が開票したら、自民党自身が全治四年であることに気付くだろう。
 ガッカリしたのは突然の解散予告に、武部氏などの総裁選前倒しの圧力が弱かったことだ。最後まで候補者の名前すら明かさなかった。「俺がやる」と言えないのではしょうがない。
 中川秀直氏などは最後に麻生首相と握手して和解のパフォーマンスにはしってしまう。政治家としてこの妥協はいただけなかった。
 小池百合子などは最後まで一言も発しなかった。


 勝算のない衆院選を決断した理由の分析予測は以下の通りだ。

麻生首相、解散を決断した真相、分析  << 作成日時 : 2009/07/14 09:05 >>
 それは周囲の中でより感情的に動かされやすい人たちを挑発しているのである。自分のより否定的な言動で、より感情的に動かされやすい人たちを、混乱した状況に追い込むことが目的となってしまっているのだ。
 それこそ有能な人材に恵まれなかった自分の恨みを解消するためであるのだが、それは結局、自分への否定的な結果をさらに作り出すことに他ならないのだが、本人にはその自覚がない。


 「自分への否定的な結果をさらに作り出すこと」とは、もちろん衆院選での自民党の惨敗である。

麻生首相の分析  << 作成日時 : 2008/09/27 08:22 >>
 退屈を嫌い、波乱を望む気分が落ち尽きなく、1年以内の衆院選を想定している。国民からの自民党批判は軽視され、首相である自分自身や与党への理解ばかりを求めている。また思い違いや錯覚が多いので、国民の本音や、浮動票の行方を見誤りかねないだろう。


2008年、自民党総裁選、麻生太郎氏  << 作成日時 : 2008/09/13 06:33 >>
 これほどの楽観論者に付いて行こうとは、まるでハメルーンの笛吹きに付いていくネズミのようではないか。自民党も公明党も、もはやまともではないのかも知れない。


 未来予測は的中した。

麻生氏と自民党の今後 2008年09月23日 07時20分27秒
 こうも幹事長が総裁になるとは異常な事態であり、その後は自民党にとって健全な党運営とならないばかりか、その傷口の深さから党分裂の原因そのものとなってしまうのである。
 小渕首相の脳梗塞という緊急事態でさえも、幹事長の後任とは、大いにその要職を利用していることから、様々な疑惑が取り沙汰され、国民の支持も得られないのである。
 これらの点から考えても、麻生氏だけが特別である、などということは有り得ないことなのである。
 まさに自民党の今後は、多難、と言わざるをえない。


 戦後政治をリードしてきた大きな政党にして、首相を支えるはずの幹事長が次期総裁となることは、あまりにも権力的なことである。幹事長とは、立候補者に対する公認権を持ち、党財政も管理しているため、選挙が間近であるのなら、なおさら誰も批判しにくくなる。これほど非民主的なことはない。だからこそ自民党の歴史でも、幹事長が総裁となるのは、ひじょうに特異な理由での3度だけだったのだ。

 しかし、ここにも権力丸出しの政党がある。
 西松献金疑惑で代表を辞任したときの幹事長が現代表で、次期首相であり、その元代表が現幹事長になるという。真の民主主義はまだ遠いようだ。

小沢氏に民主幹事長就任要請へ 鳩山代表(朝日新聞) - goo ニュース
民主幹事長に小沢氏 菅・岡田氏の入閣確実(朝日新聞) - goo ニュース

<衆院選>民主党が単独で308議席獲得 自民は歴史的惨敗(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

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