北海道産に拘ってのギョーザを開発しようとしている。皮の原料となる小麦を北海道産にすると価格が跳ね上がる。目標1個12円。現実は1個30円。
食べ残しや、賞味期限切れで毎日、廃棄される食べ物。
1年で捨てる食べ物、約2000万トン。
食糧自給率、39%。
国産のにんじんが大量に廃棄される。安いにんじんの輸入によって、価格が下がり、生産調整を余儀なくされた。5年前、全国一の作付け面積を誇った富良野では2割のにんじんが廃棄された。今年は農家全体の4分の1の540件が廃業。
中国山東省。外国人から金を稼いで豊かになろう、というスローガンが大きな看板として掲げられている。
魚の加工工場。グラム数と、形を整えている。
日本人経営者は、消費者はクオリティーを求めていく、ああいうのは下らない、何グラムから何グラムとうるさいことを言うから、などと言っている。
ナレーションでも、行き過ぎた要求、と言っている。
中国人の農家は、日本人が農薬を持ってきたと言っている。問題発言である。
開発輸入という中国への進出は15年前から。生産から加工、出火までを行うシステムを作り上げた(中国への投資)。アジア食品安全研究所センターを、日本に送り出すためにだけに作り上げた仕組み、と言っている。
アジア食品安全研究所センター 馬場祥博社長「それまでほとんど農薬を使っていなかった農家の人たちに対して、農薬を使うことを強制した」と明言している。これは問題発言だ。
農家の本音は、厳しい要求に疲れて、もう日本向けに野菜を作りたくない、そうだ。
テレビは中国農家を日本人が強制して作物を作らせたかのように放送している。
北海道産ギョーザは10個498円。1個50円。中国性の5倍。
テレビは、安さになれてしまった消費者と材料費の壁が立ちはだかる、と言っている。
開発責任者は、中国の原料を止めたときに6~7割の加工食品が無くなる、中国が全てダメだと言い切るのは危険だ、我々は食べて行かなくてはなりませんので、と言っている。
日本の消費者がより厳格な規格を要求しているから中国の農民が日本への輸出に消極的となり、ついには日本は将来、食糧危機に陥る、とは何とも過激な論である。
テレビでは、国産で安い方がいい、食糧自給率39%の贅沢、と言っている。
そして中国の農村からも農業を継がず街へ働きに行く若者が増えている。
豊かさの尺度となる国内総生産では、もうすぐ日本を抜く、中国。
4年前に中国の食料輸入額が、輸出額を超えた。国内での需要が伸びている。
中国を日本の食糧基地に築き上げた馬場祥博社長とテレビは言っている。
アジア食品安全研究所センター 馬場祥博社長「無尽蔵に中国の野菜が入ってくるという夢みたいなとを思っちゃいかんということです」
テレビでは、中国が日本を捨てる日、私たちの食べ物を作るのは誰なのでしょうか? と結んでいる。
デフレの影響で、安価な価格の中国の農作物に日本の消費者が飛びついたのごとくの言い様だが、それは全くの間違いである。
中国との物価の差に目を付けた商社や企業が、こぞって中国へ投資した結果、値下げの価格競争に自らが陥ったという失敗でしかないのだ。自らの投資と、その運用の失敗を、日本の消費者の責任と罪になすりつけただけのことである。
個人でも、企業でも、投資は自己責任だ。
特にこの《アジア食品安全研究所センター 馬場祥博社長》とは、日本が農薬の使用に関して減少していく中、中国に農薬を持ち込んだ張本人を自認するとは、何ともあきれかえるばかりだ。まさに投資の運用においての誤りがあるということだ。
消費者が悪い、客が悪い、ではもう商売を辞めた方がいいということだ。
しかしせっかく日本で生産した野菜などが、値が付かなく廃棄するのは見るに忍びないことだ。いかに日本の農政が今まで無策できたか、が分かるというものだ。あまりにも低価格な輸入農産物は、ある程度の関税をかけて、検査態勢に当てたり、国産の農産物を国が買い取るなどの対策に当てたりるのが、どうしても必要なのだろう。
伊藤洋一:地球温暖化と世界食糧危機の足音 - ニュース - nikkei BPnet
しかし実際は、バイオ燃料のしわ寄せで、穀物が高騰したことで、各国が生産物を輸出しなくなり、抱え込んでしまったことでの影響である、ということが正しい。
WFP:食糧価格高騰でカンボジア給食事業打ち切り - 毎日jp(毎日新聞)
世界食糧計画、国際社会にハイチへの緊急支援を呼び掛け | ワールド | Reuters
国連世界食糧計画(WFP)は穀物の価格高騰で調達費用が不足し、日本などに支援を要請しているというのが上の記事である。
中国は13億人という人口から、インフレ対策として、食糧の自給率を上げることが急務なってきたのであって、日本の消費者のせいで輸出しなくなったのではないのだ。
マゾのような自虐のオンパレードでは、ドキュメントとしても意味がない。
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