Siamo tutti un po' pazzi.

~我々は皆少しおかしい(イタリアの慣用句)~

普段色々考えていることの日記です。

「エリザベート」宝塚大劇場 2

2009年06月13日 | 宝塚歌劇
【宝塚大劇場】
月組
三井住友VISAミュージカル
『エリザベート』-愛と死の輪舞(ロンド)- 2回目観劇
公演期間:2009年5月22日(金)~6月22日(月)

出演者
トート:瀬奈じゅん
エリザベート:凪七瑠海(宙組)
フランツ・ヨーゼフ:霧矢大夢
ルイジ・ルキーニ:龍真咲
ルドルフ:遼河はるひ
エルマー:青樹泉
シュテファン:明日海りお

感想
 素直に泣けました。フランツの歌に……

 今回の公演、役替わりがあるということで2回目の観劇をしてみました。
 そして、遼河はるひのルドルフに目から鱗がこぼれ落ちました。
 私の中でルドルフは、明日海りおが演じたようにどこか不安定さを持つ孤独な青年でした。
 しかし遼河はるひのルドルフを見て、「このルドルフもいい!」と心の底から感動しました。
 彼女の演じるルドルフは知的な青年。
 心の底からハプスブルグ家を憂え、何とかしたいと必死に考えている青年です。
 なまじか頭がいいために先が見えてしまい、だからこそ誰にも理解されず孤独に生きている。
 そんな青年でした。
 明日海りおのルドルフがともすればマザー・コンプレックスを抱えている幼い青年なら、遼河はるひはしっかりと成人した、だからこそ苦悩を抱えている青年です。

 うん、このルドルフなら納得する。

 なんか、ルドルフが革命軍に加わったのって、もっと深刻な事情があったんじゃないかなぁ、と思っていただけに、明日海りおのルドルフは物足りなかったんですよね。

 さらにさらによかったのは、霧矢大夢のフランツ。
 いや、霧矢大夢そのものに目が釘付けでした。
 彼女がはなつ男役としての包容力がフランツの優しい包容力となって、不覚にも彼のシーンで涙がこぼれ落ちました。
 それだけでなく、その後のシーンも彼女を目で追っている自分がいて、最後のショーまで彼女ばかり見ていました。

 あと、なんかさらに磨きがかかったなと思うのが、龍真咲のルキーニ。
 物語の語り手であり、進行役であり、狂言回しであるこの役は、本当に難しかったと思います。
 一人で演じるシーンばかりなので、誰かと掛け合って舞台を作るわけにはいかず、自分だけで観客の心をつかまなければならない。
 だけど、彼女はこれ以上にないくらいの存在感で演じていた。
 これは本当に楽しみな役者だと思う。

 結局、問題はエリザベート役なのかなぁ……


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