Siamo tutti un po' pazzi.

~我々は皆少しおかしい(イタリアの慣用句)~

普段色々考えていることの日記です。

「君を愛してる」「ミロワール」

2008年01月30日 | 宝塚歌劇
月組の「ホフマン物語」は絶対に見たかったのですが、あと半日を無駄に過ごすこともないだろうと、雪組の大劇場公演も観劇しました。

雪組 宝塚大劇場公演
『君を愛してる-Je t'aime-』
作・演出:木村信司
『ミロワール』-鏡のエンドレス・ドリームズ-
作・演出:中村暁

主な配役
ジョルジュ・ドシャレット:水 夏希/マルキーズ:白羽 ゆり
アルガン:彩吹 真央
フィラント:音月 桂/アルセスト:凰稀 かなめ
フランソワ・ドビルパン:一樹 千尋(専科)

号泣しちゃいました

木村信司氏の演出は「王家に捧ぐ歌」の時から大好きで、期待していなかったとは言いながら、間違いはないだろうとは思っていました。
主演の水夏希と白羽ゆりもそれなりに実力のある役者でしたし。

ただ、ストーリーが正月らしい毒にも薬にもならないものでしたし、ヴェルディの「アイーダ」など有名な原作を木村節にアレンジして成功している木村氏には珍しく、まったく原作のない氏のオリジナルということもあって、どうにも触手が伸びませんでした。
なまじっか去年の最後に見た観劇が月組瀬奈じゅん主演の「A-“Rex”」。
これはもう、月組の実力ある役者たちの演技をガッツリ見せてくれた公演でした。
それだけに、肩の力を抜いたお気楽な公演を見たいという気分にもなれなかったんですね。
さらに劇団が何かと大々的に宣伝しているので、余計に引いてしまって……

ということで、「ホフマン物語」を観劇に行くついでに見たのですが……

これがもう、期待はずれの面白さ!

以下、観劇が終わった後の私のメモをそのまま載せます。

サーカスの移動用列車を利用して、パリの町並み・サーカス小屋・公園の風景を表している。またこれが、舞台を割り、役者の一人や二人だけの演技でもその演技に寂しさを感じない。
また、二階建ての塔を利用して、サーカスの出し物を表現した手法もすごい。マルキーズの空中ブランコ用はしごが、エンディングへの伏線になっている。
2階建ての塔は常に舞台後方に設置され、サーカスの移動用列車と同様背景としても利用されている。そしてこの話が、サーカス団を中心に進められていることを表している。
歌は平板。だが踊りで歌詞を表現していて、それが面白かった。
役者の演技は滑稽なほど大仰。そのせいか、その役の性格や心情ははっきりとつかめ、途中からオペラグラスが必要ではなくなる。セリフのない役者もただの背景とは化さず、その動きで状況を表現し、仲の良さ悪さがはっきりと分かった。

とにかく、かなり楽しめた上に、毎日見たいという舞台でした。
そして独特の木村節に、号泣しちゃいました。
木村氏にはいつも泣かされてしまいます。


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