我が故郷には
一文字ぐるぐるという郷土料理があります
これまでは
どうも酢味噌が苦手で
手を付けていませんでしたが
ご近所さんにたんと頂いたからと言って
チャチャッとこしらえてくれたので食べてみました
酢味噌もあっさりしてたし
一文字も臭みがなかったのでおいしかった
夕食後
くたびれて転寝をしてしまった母に替わり
台所の片づけをしていたところ
ご近所さんに頂いた一文字が
泥にまみれたまま
ドサッと置いてあった
周りにはごちゃごちゃと調理器具
思うように事が運ばない今の状況が重なり
深くため息をつく
でも
ちょっと
冷静に見てみると
ごちゃごちゃ転がっていると思っていた調理器具は
包丁とスプーンだけ
泥まみれで
散乱しているように見えた一文字も
根元の方はちゃんと束になっている
あれも大変
これも大変
あれもやらなきゃ
これもやらなきゃ
ってなると
実は大して複雑じゃないことも複雑に見えてしまうし
見えるはずのことも見えなくなる
整理すれば
あっという間にスッキリ
大切なことはちゃんと視界にあるのに
そこにいろいろあるって思いこんじゃうから
ものすごく散乱してるように見えちゃう
そんなことを
ぼんやり思いながら
包丁とスプーンを洗い
一文字をビニール袋にまとめて野菜室に入れ
お茶碗をお椀とお皿とご飯を炊いた鍋としゃもじを洗い
洗剤まみれの流し台に水をかけてふきんで拭く
きれいになった流し台を見て
ホッと一息つく
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