池袋の風俗店で乱暴なプレイを要求する中国人。彼らは日本人を道連れにしようとするHIV感染者だった。前編記事『東京・池袋で「1000人以上がエイズ発症の危機」…中国人にわざとHIVをうつされた、20代女性の「衝撃的すぎる告白」』で引き続き紹介する。 【写真】中国人にわざとHIVをうつされた20代女性の衝撃告白
「わざとうつした」
スタッフたちは真相を確かめるべく、調査を開始。すべての顧客に向けたキャンペーンに見せかけて、怪しいと思われる中国人男性3人にだけ1万円割引クーポンを配付した。 そして、8月上旬、前編記事の冒頭でユエンと名乗っていた男性から店に予約が入った。予約当日、ホテルに現れた彼を厳しく問い詰めると、彼は怯えながら、洗いざらい語り始めたという。 「まず彼は『自分はバイセクシャルだ』と明かし、他の2人とも友人だと言いました。HIV感染について問いただすと、彼はあまりに身勝手で恐ろしいことを語り始めたのです」(男性スタッフ) 彼らは中国人を中心に東南アジアなどから来た留学生らと、1ヵ月に一度のペースで乱交パーティーを行っていたという。規模は男女合わせて10人ほどだった。 しかし、今年始めにメンバーの一人が中国に帰国した際に受けた検査でHIVに感染していることが判明。彼ら3名も検査を受けたところ、陽性が確認された。 「彼の言い分によると、『絶望したけど、性欲は抑えられなかった。だから、HIV感染のことは隠して、中国人でも使えて、本番ができそうな風俗店を探した』と話していました。 そこで、池袋の中国人コミュニティに出入りしている性感エステ経営者で、界隈の風俗事情に詳しい男性に相談したところ、ウチの店を紹介されたということでした」(男性スタッフ) ユエンと名乗る男は他の2人にこのことを告げると、そのうち1人がこんなことを言い始めたという。 「どうせ日本にいるのもあと1年だし、大学院を卒業したら中国に帰らないといけない。故郷に良い風俗はないし、今のうちにとことん遊んでおこう。俺たちがHIVに感染してしまったことはもうどうしようもない。どうせなら風俗でばらまいて、たくさんの日本人を道連れにしてやろうぜ」 こうして、中国人たちは凶行に走った。 彼らはまず、作戦を練る。外見やプレイ内容から人気が高かった女性を指名して、誰が他の客にHIVをうつす可能性が高いか、避妊具なしでの本番行為に応じたか、などの情報共有を行った。 その後、数ヵ月にわたり、標的と決めた女性を指名し、本番行為をし続けたという。性欲の発散以上にHIVをうつすという明確な悪意があったのだ。 そして、その身勝手な行いが、女性たちの未来を奪うことになった。 前編に登場したカレンさんと同様に、来年春に都内の美大を卒業する予定だったミレイさん(仮名・24歳)もその被害者だ。 「風俗は一度始めると、なかなか縁の切れない職業です。1日に10万円以上稼ぐことも簡単です。私はもともと、山口県出身で高校卒業後は都内の美大に入ることが目標でした。けれど、シングルマザー家庭で、当然そんな余裕はない。 だから、高校を卒業してから2年間、派遣型の風俗で働きながら、美大予備校に通って、授業料を支払い、入学金も貯めていました。その後、無事に美大に合格しました。しかし、普通のアルバイトだけで、美大の授業料を払うのは無理だった。だから、進学後も風俗を続けていたのです」 彼女は五反田や新宿など、都内の繁華街を転々としながら、'21年10月から事件が起きた店で働くことになったという。ミレイさんが続ける。 「当時、私はカネを稼ぐことに躍起になっていました。美大の卒業制作で忙しかったし、出費もかさんでいた。一回の出勤で少しでも多く稼ぎたかった。だから、その点で中国人客はオイシイ存在だったんです。彼らは生で本番行為をしたがるし、プレイも雑だけど、とにかくカネ払いがいい。私にHIVをうつした中国人たちもそうでした。 だから、精液を無理やり飲ませられるなど乱暴されても、我慢できた。そういう変態はちゃんと欲求を満たしてあげると、リピートしてくれる。だけど、まさかHIVをうつすためだとは思いもしなかった。本当に後悔しかありません」 HIVに感染していると認識したうえで、故意に第三者にうつす行為は、傷害罪にあたる。実際'17年に、イタリアでHIV感染者であることを隠し、意図的に50人以上の女性と性的関係を持った男性が合計32人に感染させてしまった事件が起きた。その際、彼は懲役24年の実刑判決を受けた。 しかし、今回、カレンさんやミレイさんは同意の上とはいえ、違法なサービスをしていた後ろめたさもあり、警察や弁護士に相談できずにいるという。 何より危惧すべきは、この事件をきっかけに日本でHIVが拡大する可能性があるということだ。 「風俗店でHIVが拡散するリスクは十分にあります。拡散スピードや規模よりも、感染者が無症状期間のあいだ、知らず知らずのうちにHIVを客などの第三者にうつしていってしまうほうが危惧するべき状況と言えます」(医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏) カレンさんとミレイさんは最初に中国人を客に取った1月から半年にわたり、出勤を続けていた。いずれも週3~5回のペースで一日平均、5人以上の客を取っていたので、二人でのべ1000人以上の客を取ったことになる。 その客たちが、別の風俗店を使っている可能性もある。さらに恋人や妻、愛人などと、気付かないまま性交することもあるだろう。まだ気付いていない人がほとんどだが、水面下でHIVの感染拡大が始まっている可能性が高いのだ。 「感染がわかってから、まともに眠れていません。おカネが貯まったら、風俗を辞めるつもりでした。普通に結婚して、子供も欲しいと思っていた。でもHIVに感染していることをわかったうえで結婚してくれる人なんているでしょうか……」(前出・カレンさん)
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