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ほのぼのオヤジの気まぐれ意見

漂流人生の思うがまま

ポジティブリストの重荷

2007-04-22 06:37:04 | 果樹園の仕事人
果樹園農家に大きな負担
通勤で、富里に梨をつくり始めて7年目になる。市川からもう2軒梨つくりをしている。富里でも10軒くらいは梨つくりがいる。
最近、隣家のジャガイモスイカ農家から文句を言われた。例のポジティブリストの問題だ。薬がかからないようにしろと高圧的に言う。
まあ、農薬問題は何の作物でも避けて通れない問題だ。果樹園では、スピードスプレイヤーと言う、扇風機の羽をつけた機械で農薬を吹き付ける。風力で枝に薬剤を飛ばす。それで、害虫や病気を防いでいる。
これが、風車を回さないとまるで薬がかからない。噴口は数があるのでポンプの力だけでは上のほうまで届かない。
しかし、まわせば隣の畑の部分までかかってしまう。頭の痛い問題だ。防風網をかけても実際はかかってしまう。100パーセント防ぐ方法は密封するしか方法はない。そんな方法は現実的に無理だ。
薬剤をネットで調べてみた。そうすると、梨の薬剤とスイカはかなりかぶっている。うまく出来そうだ。ジャガイモは、ほとんど共通性がない。困ったが、ドリフトの影響を調べたら地下の作物、イモ類はそれほど影響はないと出ていた。もちろん収穫間際の場合は注意したほうがいいとなっているが。
と言うことで、ある程度梨つくりと共存できる可能性があった。でも、周辺の農家はどう見るかだ。隣接している場合だけだが。
登録のない場合の検出基準は0.01ppm。そして適用される一律基準は25mプールに一滴たらした量だと言う。もし、検出されれば出荷停止。
先日、栃木だか、茨城だかのイチゴが処分していた映像を見た。一部は全部の廃棄だ、非常の負担が重い。自分がかけたのではなく、隣でかけたものであれば責任を追及されて、賠償責任を負うことになれば個人農家は破産する。故意も過失も許されない。

こういうことを考えると、梨、ぶどう、柿、りんごなどの果樹園は周辺に野菜畑があったりすると、園の経営は不可能になる。いまさら手散布では、経営が成り立たない。

とにかく、果樹園はポジティブリストにより大きな負担を強いられて環境的に存続が難しくなってきた。行政に改善を求めたいが、、、あまり期待できないな。
こんなことを考えると、気が重くなってくる。明るい未来が見えてこない。残念。