春さんのレアトラ、ニセトラ、レアイージーリスニング三昧

レアなサントラやニセトラ、そしてイージーリスニングをご紹介するブログです✨

『ブラザー・サン・シスター・ムーン』BROTHER SUN SISTER MOON(1973イギリス、イタリア)

2019-06-04 23:22:04 | 日記
監督=フランコ・ゼフェレッリ
音楽=ドノヴァン、リズ・オルトラーニ、ケン・ソーン

出演=グレァム・フォークナー、ジュディー・ボウガー、アレック・ギネス

中世ヨーロッパの歴史上に有名な実話。「アンジのフランチェスコ」をベースとして展開する物語。戦争に参加したフランチェスコは、人が殺し合う戦場に生きる道を失い、故郷に半死人となって帰ってきた。その彼の精神を更正させたのは、ライ病患者にパンを与える美しい娘クレアに出合ったことと、屋根に遊びに来た小鳥に、生きることの貴さと喜びを発見したことであった。やがて彼は傷つけ合ったり殺し合ったりしない、真の平和の世界を築こうと友人たちでグループを作り行動する。これは今日のヒッピーに通じる愛と平和の運動だ。世の大人、体制側から多くの迫害も受けるが、彼の澄みきった瞳とその誠実な言動は最後には多くの賛同者を加えて、その波紋は大きく広がって行く。
音楽はドノヴァン、そしてイタリア版はリズ・オルトラーニ。ドノヴァン音楽ではケン・ソーンが音楽監督をしており、演奏はヴィック・ルイス指揮のロイヤル・フィル。このレコードはサントラではなく、サントラのスコアに、ケン・ソーン自身が書いたものを若干ペンを加えたもの。

ヴィック・ルイスはわが国では、まずなじみのない人だが、1940年代の後半から自分のビッグ・バンドを率いて活躍した大ヴェテランである。1919年ロンドンに生まれ、3歳からギターを習い、10代の時にジョージ・シアリングとグループを結成した。やがてデキシーランドースイング・ジャズ狂となり、バンドを結成している。ケン・ソーン、ジョニー・キーティング、ジョン・ダンクワースらが育ち、また彼の親友、後輩としてドノヴァンやジョン・バリー、ドン・ブラックらがいるというイギリス音楽界の大物が、この人ヴィック・ルイスなのだ。
https://youtu.be/G-Y_Ydja4vA

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5 コメント

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Unknown (こめへん)
2019-06-04 23:59:47
TVで高校時代に観たときには気づきませんでしたが、たしかにヒッピー・ムーブメントや反戦運動とつながった映画でしたね。
リンク先のYoutubeはサントラですね。
私はオルトラーニ盤を持ってますが。やはりドノヴァンの歌のインストカバーがありました。
「ドノヴァン音楽ではケン・ソーンが音楽監督をしており」ということは、あの主題歌はドノヴァン=ケン・ソーンの共作で、全編の劇伴はケン・ソーン版がもあるということなのでしょうか。
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Unknown (ボルナ)
2019-06-05 01:34:32
ジョージ・シアリングとはまたなつかしい名前ですね。日本ではむしろこちらの方が有名かもしれません。
元のままのサントラも素朴でいい一方、ケン・ソーンが手を加えた版もしっかりしていてホームコンサートにも使えそうな感じかと。
イタリア版の音楽はいかにもな仕上がりですが、ドノヴァン&ケン・ソーンの方がイギリス色濃厚なのは何とも楽しい気がします←賛辞のつもり
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Unknown (862831)
2019-06-05 15:35:15
ボルナさん。この作品はイギリス版の音楽がいいと言う方が多いですね。オルトラーニの音楽も、ドノヴァンの曲をベースに書いているんですけどね。ケン・ソーンは音楽監督ですが、編曲をして、ヴィック・ルイス指揮のロイヤル・フィルの演奏で、こちらは映画のヴァージョンとやや異なっているんです。レコード用はケン・ソーンが部分的に加筆しておりますね。近年になり、漸くサントラがリリースです。
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Unknown (862831)
2019-06-05 15:40:57
こめへんさん。日本での公開版はドノヴァンの音楽ですが、実は少しばかりイギリス版にもオルトラーニの音楽は使われているんですよ。イギリス版はドノヴァン作詞作曲、ケン・ソーン編曲ですが、ヴィック・ルイス指揮盤はニセトラです。このB面のパトリック・ジョン・スコットの『イングランド・イン・メイ』でしたか。こちらはサントラですね。
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Unknown (862831)
2019-06-05 15:52:15
失礼しました!『イングランド・メイド・イン・ミー』でした。
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