al baritono

アマチュア声楽家の独り言 ~ 歌ときどき仕事(笑)

退団

2012年03月03日 | 合唱
昨日付でシンフォニエッタ合唱団を退団しました。

ここを見ている団員の方もいらっしゃるようなので、皆さんにお別れと御礼を申し上げておきます。半年という短い間でしたがご一緒させていただき有難う御座いました。来春の演奏会は聴きに伺いますので頑張ってください。退団の理由は敢えて書きません。自分勝手な行動をお赦しください。

ということで、6年ほどやってきた合唱から暫く離れることにしました。各地の「第九」などは第九繋がりの仲間との親睦を兼ねて、また家内との旅行を兼ねて娯楽として参加しますので、その時は宜しくお願いします。

さて、退団の理由は書かないと言いましたが、ひとつだけ書きます(笑)。主な理由ではないのですが、独唱をするうえで合唱をしてきたことによる弊害が有ったからです。だから退団に踏み切れたんです。

合唱では指揮者のタクトに合わせて歌います。ピアノ伴奏に合わせて練習します。周囲の声をよく聞きながら和声や拍を合わせます。この「合わせる」と言う行為はアンサンブルにとって最も重要なファクターなのですが、独唱・・しかもオペラのアリアを歌う場合は裏目に出てしまいます。

私たちが行う演奏会では殆どの場合ピアノをバックに歌います。そう、ピアノは伴奏です。歌が主です。そこに指揮者も居ません。ですから前もってテンポは決めますし、リズムを崩すところも、テンポを揺らす事も事前に練習で合わせますが、その主導権を握るのは歌い手です。歌い手の意思に合わせて伴走者が演奏します。

本番。舞台に立ちピアノが前奏を奏でます。このテンポは事前に取決めますが、歌い始めたら歌い手がリードします。曲全体のテンポは歌い出し4小節で決まります。この4小節の間に伴奏者は歌い手に合わせてテンポを調整します。前奏のテンポと自分のテンポがピッタリ合えばいいのですが、時に微妙にずれます。そうなった時に、伴奏に合わせて歌ってしまうと、その違和感が最後まで尾を引いて曲全体を支配できなくなってしまうんですね。つまり伴奏者に支配された曲を歌うことに。分かりやすく言えがカラオケです。私は声楽を始めてから滅多にカラオケを歌わなくなりましたが、それはカラオケだと自分の歌を歌えないからです。

特にオペラのアリアは、テーマであるメロディ部分と、レチタティーヴォ(朗唱、叙唱)という歌とも語りともとれるような歌唱部分があり、その都度にテンポが変わります。感情の動きの表現としてアッチェレランド(加速)やラッレンタンド(減速)もあります。そしてアテンポ(元に戻る)。そんな変化を自分で作るんですが、伴奏者は歌い手の呼吸を読みながら合わせます。

そんな時、どうしてもピアノを聞こうとしてしまいます。自分の意思で身体の中にテンポを作り、それをはっきりと伴奏者に示して曲を組み立てないといけないんですが・・(汗;

そんな訳で、退団を機会に合唱から少し距離を置き、曲を支配できるような歌い方が出来るように努力しようと思っています。

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1 コメント

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Unknown (藤原和彦)
2012-03-11 20:12:45
シンフォニエッタ静岡合唱団の補講練習では、色々とご指導を頂きありがとうございました。来年4月には、私達のレベルがどのくらい上がったかをご覧に来て頂きたいと思っています。お元気で益々のご活躍を祈念しております。
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