野に撃沈

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。ペンタックスK10Dをバッグに野山と路地を彷徨中。現在 野に撃沈2 に引越しました。

雪国植物園

2008-04-08 | 植物園
 雪国植物園は新潟県長岡市にある。初めてその名を知った時からずっと気になって、いつかは行きたいと思っていた。

私の住む首都圏からは遠く日帰りでは高速を使っても無理、かといって新幹線を使っては往復17000円程と経費がかかりすぎて行けない。が、3月から4月10日までは青春18キップが使える。これだと往復2回分で4600円、ホテル代4000円で合計8600円とほぼ半額でいける。これしかないと決めた。

 バス停から歩いて30分。(園のすぐ近くまで来るバスの便は極端に少ない。)雪国植物園の東口がやっと見えてきた。


 入口脇にレストラン縄文がある。入園時刻は土曜日午前9時を回ったばかり。


 入り口すぐがユキワリソウのコーナーになっているようだ。様々な色や形のユキワリソウが植栽されている。


 ユキワリソウは通称で本来の名はオオミスミソウ。こんなに変異種が多い花は世界でも稀だという。




 園の山林内で見かけた自生種と思われるユキワリソウはこんな感じの花が多かった。


 コシノコバイモは地味な花だがよく見るとユニークな形をしていて飽きない。


 ホクリクネコノメソウ。


ショウジョウバカマやカタクリは至る所で群生を見ることが出来た。




 南口方面は池や沼が多く里山の雰囲気が良く残されている。


 再び山道を登っていくとキクザキイチゲの群生があった。


 オオイワウチワの大きな葉が見えるのだが花はまだ見られない。諦めかけていたら、日当たりのよい斜面でフリルのついたピンク色の花弁見つけた。嬉しかった。



 じんちょうげの仲間ナニワズが咲いていた。植物園以外で自生しているのを見つけたのはここが初めて、またまた嬉しくなった。


 山道を歩いていると黄色い蝶が目に飛び込んできた。まさかと思ったら間違いなくギフチョウだ。それも2,3頭飛び交っている。元気が良いのかなかなか止まらない。10数分追いかけてやっと数枚写真が撮れただけ、それもピントが合っているのは殆どない。



 湧き水のある湿地帯では早くもミズバショウが白い大きな苞をつけていた。


 白と緑のコントラストが美しい。


 傍らではザゼンソウやユリワサビも咲いている。




 池の中にはおたまじゃくしが蠢いていたが、中央部にまだ孵っていない変わった形をした卵があった。どうやらサンショウウオの卵らしい。


 一帯には山間の水田の名残がある。こうした里山の風景を眺めていると、心を静かに浄化し満たしていくものがある。何をしているわけでもないのに、否何もしていないからこそ満たされていく。珍しい見たことのない野の花に出会うのは勿論嬉しい。が、こうして心を無にしてぼーっとしている時間が何とも心地よいのだ。
 ゆったりとした時が流れて行く。


 もう園滞在3時間になろうとしている。心惜しいがバス時間が迫ってきている。再び帰りの出口を目指して山道に入る。途中スミレ類も多い。オオバキスミレとナガハシスミレを忙しく撮る。


 これは何と言う名のスミレか分からない。


 イカリソウやエンレイソウは咲き出したばかり。




 フキノトウは花が完全に開いてしまっていて、もう食用にはなりそうもない。




 出口近くには椿園があった。これは新潟県の木の花である雪椿。


 帰る頃には駐車場に入りきらないほど、たくさんの車が植物園に押し寄せてきていた。

 <追記> マイHPにアルバムを作ってみました。久しぶりの更新です。良かったら覗いてください。
野に撃沈




最新の画像もっと見る