野に撃沈

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。ペンタックスK10Dをバッグに野山と路地を彷徨中。現在 野に撃沈2 に引越しました。

北海道旅行⑥ー広大な迷路

2006-07-25 | 旅行
 緯度の高い北海道では、4時少しになると日が昇る。つられて我々も4時半ごろには目を覚ました。嬉しいことに天気はすっかり回復している。5時過ぎには起き出して朝の丘散策に出かけることにした。Tシャツに長袖のシャツを着込み出かけたのだが、小半時もせずに脱いでしまうほどだった。

 歩を進めるごとに作物が変わっていく。花の最盛期を迎えていたジャガイモ畑は白や仄かな赤紫色に染まっていた。刈り取り間近の麦畑は何と言ったらいいのだろうか、そう陽にさらされた麦藁帽子の色だ。黄色の花の点在するカボチャ畑、ビートらしきものが植わっている畑、蕎麦や豆類の畑と作物は多岐にわたっていて、そのおりなす色模様がパッチワークの丘の名の所以となっている。この辺一帯は 美瑛の丘ではパノラマロードの丘と並んで見所の多い地とされている。一応観光マップを片手に散策を始めたのだがすぐに現在地が分からなくなった。

 余りに広すぎる。道は自在に緩やかな起伏をなし、しかも折れ曲がっている。いわば緑の広大な迷路を彷徨っているかのようだ。視線を遮る高さのものは一切なく、視界は遥か遠くまできく。かえってそのことがせせこましい都会の空間感覚に狎れきった我々を迷わすのだろうか。が、かまやしない。何を見る目的があるわけじゃない、そぞろ歩き、透き通った光線を浴び、爽やかな風に身をさらすことが出来さえすればいいのだ。朝食までの2時間余、身を緑色に染めながら広大な畑の中を彷徨っていた。

MyHpに美瑛の丘upしました。