記憶鮮明、文章不明

福祉は権利。平和こそ最大の福祉。保育なめんな、子どもなめんな、保育士なめんなです。

メディア社会と子どもたち たまにはお勉強

2004-11-23 | 保育について
保育園で学習会がありました。先月の台風のせいで延期され、平日の夜という条件にもかかわらず30人以上の保護者が参加するあたり、関心の高いテーマなのかと思いました。

講師は 短大の先生。この道では結構有名な研究者です。

子どもとメディアについては今壮大な実験の途上なのです、と前置きされてから

テレビ視聴を中心に、乳幼児期からのメディア依存、その問題点、学童期のメディアとの付き合い方について、お話していただきました。

テレビを長時間視聴する習慣がある子どもは、発達心理学や、小児医学の研究からは言葉の遅れ、脳の活性化の低下、初期の人間発達の基盤への影響が懸念されています。

親たちのが生まれる前からテレビがあった世代ですから、テレビがないと大人の方が「寂しい」と感じる度合いが高いそうです。特に視聴時間の長短を問わず、父親が「寂しい」と感じているとか。
また、祖父母が孫への期待感から教育ビデオを早期から見せたり、逆に子育て、孫育ての困難さからテレビに子守り機能を求める傾向が強められ、早い子では生後2ヶ月くらいからテレビを見せられるケースもあるそうです。
視力の発達状況が未熟な時期の赤ちゃんには、動くものとしてテレビを注視するようになるのですがその状況を「うちの子はテレビが好き。」と親が勘違いするのだそうです。

お話が聞けない、じっとできない、目線が合わない、内面を言葉で表現できない
体験する事が少ない、失敗や勝敗に過敏、集中して物事に取り組まない等など

テレビだけのせいとも思えませんが、保育の現場では随分前から、幾度となく問題提起されてきた子どもの姿です。


で、とりあえず  テレビ・ビデオとの付き合い方(ガイドライン)
①乳児期以降に視聴をはじめる。(現在大きくなっている人は②から実行)
②1回に30分。見たら消す。(子ども番組は15分~30分で構成 2時間以上は多い。授業は45分)
③巻き戻して見ない。
④時々誰かと一緒に見る。(現実の世界に引き戻してあげる)
⑤見た時間と同じか、それ以上に外遊びや散歩をする。(買い物やお手伝いも良い。 手足を動かす)
⑥寝るとき(昼寝・夜)に、テレビ画面を見ながら寝かさない。
※長時間視聴の習慣がある家庭ではテレビカバーを被せたり、音量や映像のコードを抜くなどの工夫も必要とにかくつけっぱなしにしないこと。      

子どもの成長に責任のある大人として、何ができるかを真剣に考え、行動してほしい。と結ばれました。

保育士が面と向かって「あんまりテレビばっかり見せない方がいいよー」と言うより、大学の先生に「がつん」といわれた方が、親はいうこときくんだなあーなんて思ったりもしましたが
なにはともあれ、いいこといっぱい教えていただけました。

「一緒に見るとなると、うちは食事中しか見れないんですけど・・」と正直に質問されたお母さんがいました。
おりがみ、調理の先生と思わず顔を見合わせひそひそ。「ご飯のときにテレビが見れるおすみつき、ほしいんだねえ?」と。忙しい毎日です、子どもも見たがる、さあ、どうする?
で、講師の先生の答え。
「・・・一緒に見るというのは絶対そうしろというのではないのですよ。便利さとか心地よさもうけいれつつ、てきとうにやるのがいいと思います。ただ、小さい子は異なる二つのことはいっぺんには出来ませんよ。」
上手い答えだ、と思いました。
「どうぞ、自分でてきとうに力を抜いてかまわないんですよ。でも、毎日やってたらご飯もテレビも中途半端になるかもね。」とか言わないところが流石だなあ。


おりがみ、こどものころ、こういうテレビCMがありました。
♪てーれびばっかりみているとー
 いーまにしっぽがはえてくるー
 そーれはたいへん たいへんだー
 しっぽがはえたらどうしましょ?

さらに、おりがみのヒーロー「世界の王さん」が
「テレビばっかり見てちゃ だめだよお」と微笑むCMもありました。

どちらもテレビを製造している会社のCMでした。

こころに残るCMでした。


学習会を終え帰宅したら、したむすめが「はやくはやく、金八先生はじまるよ」と呼びます。
明日は土曜、遅いドラマもOKの我が家です。
いつにもまして、じっくりみて、終わったらぱっとスイッチオフ。さて、いつまで続きます事か。


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