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気ままに生活してるシニアの残日録

佐倉市の「DIC川村記念美術館」に行く

2023年08月08日 | 美術

九十九里浜に旅行に行った2日目に、DIC川村記念美術館に寄ってみた。過去、何回か来たことがある。この美術館はDIC(元大日本インキ化学工業)の関係会社が運営する美術館で敷地内には庭園、自然散策路、芝生の広場などがある。1990年開館の美術館で、説明によれば、コレクションは17世紀のレンブラントによる肖像画、モネやルノワールら印象派の絵画から、ピカソなどの西洋近代美術、戦後アメリカ美術まで幅広いジャンルの作品があるとのこと。

シニア割引を適用して1,600円で入場。平日の猛暑日にもかかわらず結構多くの人が来場していた。若い人が多いのが印象的だ。

展示室を順路に従い観ていくと、常設展示にはモネ、ルノアール、ピサロ、ボナール、シャガール、ピカソ、ブラック、藤田嗣治、マリー・ローランサン、レンブラントなど有名な画家の作品が多く展示されており圧巻である。

また、抽象絵画についても、カンディンスキー、ルネ・マグリット、マン・レイなどの自分の知っている画家はもとより、他の多くの作品が展示されている。自分は抽象絵画は不勉強でよく知らないが、200展示室のジュールズ・オリツキーの「高み」は一つの展示室に一つの大きな絵画だけが展示してあり、その両脇は緑の生い茂る外の景色が大きなガラス越しに見え、両者一体となって作品となっている素晴らしい作品だ。

また、106展示室[ロスコ・ルーム〈シーグラム壁画〉]には、この美術館の自慢の作品であるマーク・ロスコによる大きな壁画(スケッチを含む)が展示されている、が、私には理解不能だった。

企画展示室には、ジョセフ・アルバース(1888–1976)に関するいろんな作品や資料が展示されている。

美術館の解説では、「ジョセフ・アルバースは画家、デザイナー、美術教師。ドイツで生まれ造形学校バウハウスで学び、のちに教師となって基礎教育を担当。同校の閉鎖後は渡米し、ブラックマウンテン・カレッジや、イェール大学に勤務。戦後アメリカの重要な芸術家たちを育てた。

アルバースは授業の目的を、目を開くこと、だと述べた。彼はただ知識を教えるのではなく、学生に課題を与え、手を動かして考えることを促した。そうして答えを探究することで、色彩や素材のもつ新しい可能性を自ら発見させようとした。そしてアルバース自身もまた、生涯にわたり探究を続けた。そこから生み出されたのが、バウハウス時代のガラス作品から、家具や食器などのデザイン、絵画シリーズ〈正方形讃歌〉に至る、驚くほど多様な作品群。本展はアルバースに迫る、日本初の回顧展」とのこと。

展示室内を見て歩くと、アルバースの考えやユニークな作品に驚く、そして来場者にも実際にアルバースの世界を体験してもらおうと、ワークショップが設けられており、そこにいろんな色の紙とハサミ、ノリなどがおいてあり、タブレットの説明に従って自分で想像力を働かせて作品をつくる体験ができるようになっている。夏休みなので子供連れの家族が、親子で挑戦している姿が微笑ましかった。

さて、運営面で若干の意見を言いたい。

  • 館内は写真撮影禁止であった。撮影できるようにしてもらえたら有難い。
  • 各作品の横に貼付けある作品説明の銘板であるが、まず、文字が小さい、付けてある位置が絵の下のかがまないと見えない位置にあり、かつ、作品保護のためか薄暗いので非常に読みにくい。

いずれについても何とか改善してもらえたら有難い。

今日は猛暑のため、作品鑑賞後、庭園を見て歩くことは諦めた。次回、またゆっくりと半日くらいかけるつもりで来てみたい。

お疲れ様でした。

 



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