ゆっくり行きましょう

気ままに生活してるシニアの残日録

ミュンヘン「アルテ・ピナコテーク(美術館)」に行く

2023年11月03日 | 美術

ミュンヘン旅行中に、市内中心部にある「アルテ・ピナコテーク」美術館を訪問した。このアルテ・ピナコテークというのは、Alte Pinakothekと書き、独語で「古い絵画館」という意味の国立美術館。「ピナコテーク」という単語はギリシア語に由来している。世界でも最古の部類に属する公共美術館である。もとはバイエルン王家ヴィテルスバッハ家の収蔵品を市民を対象に展示する目的で作られた。

当館は中世からバロック期にかけての作品を陳列の中心にし、ホルバイン、クラーナハ、デュラーなどのドイツ絵画のほか、ルーベンス、ブリューゲルらを始めとするフランドルやネーデルラントの絵画、さらにはフランス、スペイン、イタリア絵画にも多くの優品があることで知られる(ウィキより)。

この美術館は市内の公園の中にあるような雰囲気、館のまは芝生の庭になっており市民がくつろいでいる。正面玄関から中に入り、チケット売場でモダン・ピナコテークとの共通チケットを購入。料金は15ユーロ位だったか。

旅行者がよく持っているポシェットなどは手荷物検査を受ける、写真はOK。最初に2階から観るが、2階に上がる階段が建物そのものとして素晴らしい、が体力が無いと観光もできないことがわかる。

上記で紹介したとおり、古い年代の作品を展示する美術館で、主な作家として上に書いた人は知らない人も多い。古い年代の絵画はあまり親しみがわかない。それは君主や王家の家族の肖像画や宗教関係の絵画が多いからだ。特にキリスト教徒でもない一般日本人としてはマリア様やキリストの磔刑の絵を観ても感動しない。

その時代の中でも、中には良いな、と感じる作品もあるの。現在、どちらかと言えば私の好む年代の作品が展示されているノイエ・ピナコテークが改修のため閉館中だったが、その主な作品はアルテの方で展示されているというので、有難いと思った。

館内は十分に広く、じっくり見ていくといくらでも時間が必要だろうが、そのような鑑賞の仕方は日本でもできないし、まして、海外旅行中はできない。イギリスのナショナル・ギャラリーのように、市内の一番便利な所にあり、入場料無料ということであれば、旅行中、隙間時間ができたときに何回ものぞいてみることはできるだろうが、それは例外だ。

とにかく、一度訪問して、観た、と言うために順路に従って順番に駆け足のようにして観ていき、自分の知っている好きな作家のところで、しばし時間をとってじっくり鑑賞する、これしかできないのが現実だ。その中から、気に行った作品や好きな作品の一部を写真とともに紹介したい。


デューラー、ニュルンベルクで見たのは模写であった、本物はここにあった


レオナルド・ダ・ビンチ


エル・グレコ


ベラスケス(左)、ヴァン・ダイク(右)


ブリューゲル(父)


フランソワ・ブーシェ


ルーベンスの部屋、彼の作品数がもっとも多かったように思う、一部屋には収まりきらない


Max Liebermannとある、ミュンヘンのビアガーデン、ルノアールの「ムーラン・ドラ・ギャレット」みたいだ


クロード・ロラン、これと同じような景色の絵を多く描いた仏画家


ゴッホがパリに出てくる前の作品


マネ、初めて観た絵


セザンヌ、これも初めて見た


エゴン・シーレ、彼らしい作品


ゴッホのひまわり、これは12輪。今までナショナル・ギャラリーとファン・ゴッホ美術館で14輪のひまわりを観たが写真撮影禁止だった。

まだまだ紹介したい作品も多くあるが、きりが無いのでこの辺でやめておこう。

ヨーロッパの美術館、例えばナショナルギャラリー、の内部はここと同じように、いくつかの部屋に区切られていて、各部屋ごとに赤とかグレーとか異なる色の壁紙になっていることが多い。この雰囲気は大好きだ。

今年訪問した軽井沢安東美術館がナショナル・ギャラリーと同じイメージであったことを以前のブログで書いた(こちらを参照)。日本の美術館がヨーロッパの真似をする必要も無いが、自分はこのイメージが落ち着いて好きだ。

良い美術館であった。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿