美意識を磨く 文田聖二の『アート思考』

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デッサン スターター

2012年03月07日 19時22分53秒 | 日記
頭にあるアイデアやイメージ、見たものを絵にサラサラと描けるようになりたいと思いませんか?
これはアートやデザインなど特殊な業界だけではなく、一般の職業、日常生活の中でも大変に役に立ちますし、逆にこれまでの皆さんの人生経験がデッサンにも生きてきます。
”デッサン”いわゆるビジュアル表現は、言葉の通じない他国の人や子どもとのコミュニケーションをとる時にも便利です。
ビジュアルは、膨大な言葉の情報を短時間で伝えることができます。
上手いとか下手とかは問題ではなく、伝わるということが大切なのです。
絵を描くことは、『デッサン」「イラスト」「絵画」「スケッチ」「クロッキー」「ドローイング」「ビジュアルメモ」「落書き」などと様々な呼ばれ方をしますが、皆さんにとって“デッサン力”は、何のためにどんなときに必要と感じるのでしょうか?

デッサンは、“伝える”作業です。
”伝える絵“です。
どのような情報を組み合わせたら、他者に伝わるかということを意識することが大切になってきます。
要は、ラブレターなど手紙や看板、標識、何かを承認してもらうための企画書と同じです。
なので、何を伝えたいのか、その目的や想いによってずいぶん違うデッサンになっていきます。
場合によっては描く行為ではなく、刻んでいく痕跡(足跡など)や行動になるかも知れませんね。

仕事として描くものを挙げてみても,似顔絵、絵コンテ、ファッションスケッチ、建築パース画、映画デザイン画、アニメなど視点や目的の違うデッサンが数多くあります。
また、これらの絵はどうしてそれぞれの描き方が異なるのでしょう?

・ファッション画は服のデザインが重要なので、人物自体が大切ではなく“服”がよくわかるように描いている。
・建築パース画は完成状態がクライアントに伝わるように立体感や空間感を重視し臨場感がでるように正確なパース技法を使っている。
・映画のデザイン画は、実際には存在していない状態やものを伝えなくてはいけないので建築パース画の要素に空想的要素が入っている。この場合建築パース画と違って、建築構造的に実際に飛んだり動いたりする実用性は考えなくてもよい。
・アニメは、皆さんも知っているようにストーリーが伝わる場面やキャラクター設定、その動き、展開の表現が重要になってくる。
このように目的によって必要となる技法やスキルレベルが違ってきます。
表面的に技巧を見せれば良いというものではなく、どうしたら効果的に“伝わるか”を意識することが重要だということです。
「上手い絵」よりも「伝わる絵」です。
そのときどき、何(視点ともいえます)が必要なのか、何を優先すべきかを考え、適格に判断することが大切になるのです。
その意識がクオリティーの高い、充実した“ものごと”に繋がって結果的に”楽しさ,うれしさ、喜び”が大きいものになります。
この視点は僕にとっては日常生活の中でも”つぼ”になっています。
散歩、旅行、料理、スポーツ、時間の過ごし方など、あらゆるものに“デッサン力”が活かされます。
家族との生活の中でも、この“デッサン力”をあらゆる場面で発揮して、だんなさん、パパとしての信頼を獲得しているような気がします。
デッサンを学んでことは仕事よりも、もしかしたら日常生活にこそ役立っていると言えるかも知れません。