AEを使ってのスタビライズにはいくつか方法があって、単純にWarp Stabilizerや、ポイントトラッキングを使ったカメラワークなど、AE標準でほぼ問題なくできる。が、Warp Stabilizerは自動でやってくれるのはいいが、自動だからこそコントロールが難しい。ポイントトラッキングだとローテーションをキャンセルしにくいし、トラッカーが画面の外に出てしまうとスタビライズを継続するのが困難になる。そして最大の課題が、どちらの方法でも「クロップすること」が前提になっているのだ。ところがMochaのスタビライズはクロップしなくてもできてしまうというすっげー簡単なスゴ技があるのである。

After Effects標準のWarp Stabilizer。自由度が限られていてあまり使わない。
Mamoworldの驚きテク
Mocha使いの人は必ず知ってるドイツ人がいる。マティアス・モールさん。みんな知ってるよね!VideoCopilotのアンドリュー、Greyscalegorillaのニック、Motionworksのジョン・ディッキンソン、そしてMamoworldのマティアス。みんなビデオチュートリアルの声が僕の頭にこびりついてるくらい見て見て見まくって、まだ何度も見る超良質なチュートリアル。とくにマティアスのちょっと甲高く舌足らずの英語はほんとなんか抱きしめてくなるくらい親しみ深い。
とにかくMamoworldは必見のサイトなので見たことない人は見るべし。
で、なにが重要かというと、MochaImport+というAE用のスクリプト。これは有名すぎて入れてない人はいないと思うけど、もし万が一まだならこれは絶対入れましょう。Mocha AEはこれがないと始まらない。Aescriptから有料でダウンロードできる。
さて、そのマティアスが編み出した恐ろしいスタビライズテク。もうね僕はコレ見たとき、アホか!?と思いました。ダース・モールよりすごいMathias Möhlのフォースの力。
AE Tutorial: Stabilize Shaky Footage Without the Need to Zoom In
驚きすぎて腰抜かしました。もうねいつもこれやってます!
まあご覧いただければ何が凄いか分かるのだが、一般的なスタビライズの残念なことは「クロップしなければならないこと」。つまり最初に撮った画角よりズームせねばならず、画質が犠牲になることと画角が変わってしまい情報が失われてしまうこと。
手振れの分だけ欠けてしまう。かけた部分を埋めるには拡大が最も簡単な解。

こうすれば埋まるけど画質が犠牲に、、、
さてどうしたものか、、という悩みをぶっ飛ばしてしまう技術!
マティアスのチュートリアルを見れば一目瞭然だが、ちょっとだけ補足すると、カメラが揺れているものをスタビライズしたときに、そのフレームにはなくても違うフレームには欠けてしまった情報があるかもしれないという考え方。タイムライン上でレイヤーを前後させるとなくなった部分が出てくるという。。。。

こうやってMochaでスタビライズしたレイヤーを複製して前後させると。。。

前後のフレームからこうやって欠けた部分が現れてくる
すげーーーーーー。
ただしマティアスも言ってるけど、やはり縦線横線がしっかりしている映像の場合は、フレームが違うと位置のズレが目立つので万能ではない。
にしてもこれはもう土下座してハハ~~~~~っていうくらい感服しましたです、ハイ。Viva Mathias!
さて人の技術に感心してるばかりでなく、僕の編み出したテクを恥じらいながら披露すると、、、
写真を撮っておく。
「監督は空絵の写真好きだから」って僕はよく突っ込まれますが、いや、写真重要なんですよ、重要。特に同ポジの空絵は。なんならフィックスの絵なら動いてないところは静止画に差し替えちゃったほうがモアレもノイズも少ないし。
そしてもちろん手振れ補正にも写真は重要。

手振れ補正するのが分かっていれば写真を撮っておこう!
手振れをスタビライズすると周囲が欠けてしまうはわかってるので、DSLRならばバシャバシャと周囲の写真を撮っておけば、サイアク足りなくなった部分を補える。まあこんなのは手振れ補正するときには当然。僕は必ずやってます。現場の情報はできうる限り残すべし。思い立ったら写真撮っておくべし!べし!
ただし、どうせ周囲なんで細かいことは分からないとはいえ、パースが合わなかったりいろいろあるので写真で補うのはなんのかんのでメンドクサかったりするのだが。
周囲を延ばす。
スタビライズして足りない部分を埋めるために全体をズームさせちゃうのはほんとナンセンス。105パーセントくらいは許容範囲だけど、それ以上行ったらダメでしょう。。。
というときに僕がやるのは画面の周囲だけ伸ばしちゃうという技法。人間の目は被写体にしか行かないし、どうせテレビの画面ではギリギリ周囲は切れちゃう場合もあるんでそんな隅っこの画質とかは気にしない。

プリコンプして、あまり人の目がいかない部分だけを拡大させて隙間を埋める。

同じように横もギリギリ部分を拡大させるとあら不思議。隙間が埋まった。
フォーカスがキリっと合ってるところだけ撮ったままの画質をキープして人の目がいかない周囲だけ拡大させる。このやり方は他では見たことないので3RD EYE印つけてもいいのではないかと思ってる。どうですか?この技?
これらの技はもちろんWarpでもポイントトラッキングでも使える。
Mochaのスタビライズは
正直Mochaのスタビライズ機能はほぼ万能だと思う。ほとんどキャンセルしてくれてフィックスにしか見えないショットを作ってくれる。細かい手振れはさすがに難しいけど。
なによりワープスタビライザーと違って、いろいろ後加工でパラメーターをいじれるのがうれしい。「そうはいってもちょっとだけ手振れは残しておきたい」とか、全自動のワープスタビライザーだと自由度が低い。
また僕は、ローリングシャッター特有のジェロは静止画で置き換えて防ぐようにしている。
やりかたは、なんでもいいんでPlaner Trackingをしてその情報をAEに戻せばいいだけ。上記のMochaImport+を使えばスタビライズの項目があるのでカンチンである。

こういう分かりやすいのは一瞬でスタビライズ!
またカメラワークしていてTrackingしているPlanerが画面から出てしまっても問題なし。新しく出てきたPlanerを引き続きTrackingすればスタビライズしてくれる。
MoVIとの連携
僕がいま目標にしているのはMoVIとの連携だ。MoVIは3軸ジンバルなので、上下移動はキャンセルしてくれない。歩いたときの上下のブレはそのまま撮れてしまう。そのスタビライズを研究する予定。それは乞うご期待ということにしておこう。

一月以上この状態な可哀相な彼。。誰か構ってあげて、、
というわけで、カンチンWarp Stabilizerは僕はほとんど使うことはなく、Mochaでスタビライズすることをお勧めする。Mochaの弱点があるとすると、AVCHDのファイルは受け付けないなど、いまどき珍しいファイル形式を選ぶ点くらいかな。。
時間がないときはWarpしちゃうけど、結果が「ううーーん微妙」って感じなことが多く、結局ポイントトラッカーでやってしまったり。
そして結局Mochaで処理に落ち着く。。
勉強になるのに、ゼロね、、、(泣)
ワタシべんきょうなったね!
もうmochaシリーズやめます。。
もともと誰得なんでいいんです。そもそも過疎ブログなんで、、、
次は3Dトラッキングを研究の予定。Mochaの3Dトラッキング、高度すぎてムズイんですよほんと。
どーせ誰も読んでないケドね。みんな使わないうちに散々Mochaで稼いでやるわ!わははは!!!
スルーしてごめんなさい~今週頭から昨日深夜までセミナーに参加しててブログは見てたんですがコメントせずでしたm(_ _)m
僕は基本FCPXとDavinci Resolveなのでmochaは使う機会が無いんですが、それでも3Dトラッキングには興味が有るので是非続けて下さい~!
moviとの連携も興味あるし。。。ほんと、テスト撮影いろいろやってみましょう!
スケジュール合わせますからっ!
コメントを要求したようでごめんなさい、、、(笑 中華姑娘のせいです。
いや、なんか撮影機材のことばっか書いてるんでたまには「本業」のこと書かないとと思ってこのシリーズ書いてます。本業は演出なんですケド、、、
MochaはAdobeのクラウドに登録したら無料でついてくるんでぜひぜひ~!!時間できたらMoVI+スタビライズ+3D Trackingでこんなことできるよ~~って書きたいんですけどね~~~ なんせ時間が。。。orz
そー言わずにじゃんじゃん※よろ~
やっと仕事落ち着きそうなんで(たぶん)、そのうちウチの片付けよろしく~~
そういえば24mmのレンズフードがないんだけど知らない??
基本、定置管理です。
来月やりましょう!
24mmのフード、最近の一連の現場で見かけてませんよ。。。
機材分類
・音声系
・撮影関連
・照明関連
・特機関連
場所確保=棚作り
ケース
リスト作り
酒盛り
ん?酒盛り?。。。大事です!(笑)
また、連絡します~。