第7回、最終講義

4月1日1：00am、これを書く。

3月31日の16：00から、
第7回の最終講義を行う。
その前にＨＳ先生に
前々回のクイズの答案をお渡しし、
お借りしていた電気釜ほかを返却、
また書籍や用具を貰っていただいた。
（Ｋ助手に言付かった抜刷も
　ちゃんとお渡ししておきました）

お返しした電気釜は、
昭和レトロの年代物だが、
柄谷行人氏ほか莓白書大学に来訪した
歴々の学者・文化人が
使ってきたという由緒ある器物なのであった。

さて講義は、
まず最初に第2回目のクイズを実施。
ＨＳ先生、時間中に採点して、
答案を残して行くよう私に指示される。
今日は江戸期の好色物、滑稽本、読本の、
版本を素材に話を進める。
漢籍との関係が結構出てきたので、
そちらの方面に強い受講生には
関心が持てたんじゃないかな。

しかし、膝栗毛のテクストに
「金玉」云々というのが出てきたので、
女性に対しては気を遣った。
虎退治をして「金玉」姓を下賜され、
維新後に改姓した武家の話を交え、
まあうまくこなしたかな。
読本は雨月の「蛇性の淫」で、
これは筋を話し始めたら止まらなくなった。
昨年、熊野へ行ってきたばかりだし。
旅のお守りも熊野の神符。因縁である！

途中、疲れないようにブレイクを入れた。
百人一首を書いた打曇の短冊を用意し、
受講生に配って解読してもらう。
その間、5分でクイズを採点した。
短冊は変体仮名で書かれているので読みにくい。
答えを説明して、短冊は記念にそれぞれに進呈した。

かくして講義の最終回が終了。
ＴＳ先生も挨拶に見えた。
東亜図書館の前で記念撮影。
ちょっとうるうるになっている受講生もいる。
教育実習の最後みたいな感じになった。

両先生に116stの地下鉄駅まで送っていただき、
お別れした。
これにて私の校務は、無事終了ということになる。

ホテルに帰ったのが18：40。
前の「Niko's」に、19：00までに入れば、
ディナーが40$と書いてある。
食指がぴくっと動いたが、
結局Fairwayで買ってきてあった総菜に、
冷や飯、冷蔵庫の残留物で夕食とする。
フィンランディアの残りも飲み干した。

うつらうつらしていると、
電話が鳴る。
ＧＰ君が挨拶に来てくれたのだ。
2年間私のところで博士論文の準備をした、
莓白書大学Ph.d.コースの院生、
イタリア人である。
お土産のチョコレートをいただき、
博士論文のこと、就職のことなど少し話した。
彼もお子さんが生まれたばかりだから大変。
握手をして別れた。