対極論

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大極論85号 強請? 妥当?

2018-03-10 05:28:14 | 時事・思考実験
【財務省OB】森友問題は「財務局のチョンボと籠池被告のゆすり」「野党や朝日の追及は的外れ」(5ちゃん 政治+・産經新聞)

初めに近畿財務局がごみについてきちんと説明しなかったので、籠池被告が「もっとごみがあるじゃないか」と言い出した。豊中市は補助金などを踏まえると実質2千万円で同様の土地を手に入れていたから、籠池被告が値引きを要求したことに合理性はある。近畿財務局は弱みがあるから、籠池被告にやりたい放題やられた。当初、籠池被告側の要望で売却価格を公表しなかったが、普通は公表するし要望も受け付けない。落ち度があるから要望を受けたのだろう


【お題】
先日の特殊性の続きで、様々な要因のうち、籠池氏の圧力等の側面を含め、何故割安に購入出来たかをかんがえねばならないがどうだろうか?

【極論】
・発行者

…つまり、この問題の発端の話に戻る事になるが、

「何故…籠池氏はこの森友学園予定地をこれだけ安く買えたのか?」

という話に戻る訳でな。

高橋氏はこれの説明で、、籠池氏の恫喝に財務省の大阪理財局が屈した…という、昨日の当ブログにあった(5)をクローズアップした訳さ。

俺はその事はあくまで副次的であって、
そもそもがゴミ問題のある土地を売却の接触があった時に、財務省が籠池側に虚偽的データを渡したという『不実記載』が発端だった訳。

ちょっと違うが、宅建業法では、不動産屋(宅建業者)の不実告知・不実記載は重大な瑕疵で、
民事…場合によっては刑事罰も伴われる重大事案になる。
そして、国有地売却という国との二者間の相対でも、相手は理財局という『プロ』な以上、
よほどの免責条項契約が無い場合では不実記載・告知は認められない。
これは、理財局側が善意・悪意(民法用語では知らない・知っているの意味)に関わらず…な。

さて…「交渉」事とは、重大な瑕疵があった場合…
そのペナルティの責を負い交渉に付随する事はよくある話。
ましてやこの用地問題に関しては、理財局側に重大な過失…ないしは故意的な不実告知があった訳でな。

昨日ブログ(1)公共・公益性、(2)告知してあるゴミ処理費用負担分コミコミに加え…
(3)告知を越えるゴミの不実告知…
コレが加わった事によって籠池氏側は「交渉」が有利になった訳よ。
更に(4)の特殊性を加味すれば…

…「ほぼ」妥当な価格とも言え、所謂「安倍首相の口利き」の入る余地は無い訳さ。


さて…ここまでで、「状況証拠」として安倍首相サイドによる不正はほぼ無い「シロ」と言える訳だ。



だが、ここから細部が状況を複雑にさせ対立点になる箇所となる。

まず、野党・リベラルの「不都合な事実」である『野田中央公園』から指摘する。
ネットでは辻本利権の公園と指され、野党のダブルスタンダードの象徴とされているが、
コレも(1)の公益性・(2)のゴミ処理に伴う割引と「地域の特殊性」を勘案すれば、そこまでデタラメな国有地の投げ売りとは言えず、その点では売却自体は辻本利権には当たらない(その公園整備予算が辻本利権とは言われるが)

むしろ野田中央公園の妥当性が隣接地の森友学園用地費用の妥当性になっていて、森友学園を問題化する野党の御門違い・ダブルスタンダードだと言える訳だ。

政府は、反論として、1平米あたりの野田中央公園と森友学園用地の売却価格の価格差で、
森友学園への利益誘導の無かった事を証明できる訳だ。

この論法はまるでネットで言われる辻本利権を否定し辻本を擁護しているように聞こえるだろうが、
少なくとも国有地払い下げでの購入価格に於いては辻本バッシングは森友バッシングと同列でナンセンスだと思ってはいるし、
地元利益誘導だとの非難は地域の代表が国会議員である以上そういうモノだ。


次に安倍首相サイドに不都合な論点が二点ある。

一点が…事前交渉の有無だ。
これは「見解の相違」だろう。

財務省や公共体が行う、「土地の競売」…
これですら、土地の形態や地目や建物の建築年数の書面データの公開の他に、
実施をする自治体や財務省の窓口では様々な事を話してくれる…
これを情報公開であると言うか「事前相談」だと言うか…それでも事前に面談の形式はある。

ましてや、森友学園のような相対的な売買形態の場合、売却条件を事前に「相互で」打ち合わせないと成立しない訳で、
それを「事前交渉」は無かったと言うには無理がある。
その点では佐川氏の証言は「一点の曇りもない」とは厳密には言えない。

だが…ポリティカル・イシューにするような「事前交渉」とは政治的圧力を駆使し財務省を恫喝し、実際の価格決定プロセスに影響を与えたか否かの話であって。
もし、その分別も付けないで野党が事前交渉の有無で佐川氏を今後つるし上げ政府転覆に利用するのならば、

野党の所業は単なる「言葉遊び」であり、「善悪判断のコスプレ」に過ぎない。


次の一点…
政治圧力…確かに籠池氏は安倍首相との懇意を利用していたが、現実に政治的指揮命令権が働いた訳ではなく、首相からの口答書面の依頼があった訳ではない。

だから懇意という「空気」が働いた結果の「忖託」なる言葉が流行り、首相の空気=首相の権力悪となったが…
それこそ、権力の権勢をコスプレした第三者の人間の悪の責任は、権力が取るべきだという悪しき流れになってしまう。

原則的に責任は行為・意図に基づくものであり、それに加え組織体であれば指揮命令系統の線上での行為であるべきだ。

もし、忖託なるもので首相が日常的に責任を負うようにメディアが糾弾するのならば、
自社の新聞販売店のゴロツキの不始末すら関係ないと頬かむりする新聞社にはその資格はないぜ?


追記・当ブログ書きこみ中に、財務省が改竄を認めたというニュースが入ってきた。

財務省幹部もやはり、「特殊性」が争点になると必死の様子で改竄したようだな。

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