Thinking of you

旅行記や映画の感想など日々の暮らしを徒然なるままに残しておきます

アモイ旅行記②

2006-03-27 00:24:03 | 旅行
辿り着いたカフェはSpr coffee(スプリング・カフェ)といいます。日本にはなく、帰国してから検索してみたんですが、中国にしかないようですね。
システムはスタバと同じらしいので、カウンターのところに行ってバックボードのメニューから注文します。
と、ここでレジの男の子が思いっきり中国語で話しかけてきました!
(余談ですが、ここ最近、海外に行っても日本人に見られないのは何故でしょう。ま、大韓航空で一人乗って韓国語で話しかけられるのは仕方ないにしても、シンガポールのホテルのエレベーターでは白人男性に中国人に間違われてしましたし。今回の旅行も、あんまり観光客の行かない住宅街を歩いていても誰も不審に思わなかったようです。ま、いいけど
ヒェ~と心の中で思いつつも、バックボードには中国語の横にちゃんと英語で書いてあるし、何はともあれコーヒーが飲みたい一心な私。
とりあえず、英語で中国語は話せないのと言ってみてから、アイスコーヒーを注文する(I can't speak Chinese……これ、今回の旅で何回言っただろう。便利な言葉です)。
男の子は驚いたようでしたが「アイスコーヒー」と注文を繰り返してから、念のためにボードを指してくれました。
私が頷くと彼はホッとしたようで、座る席をレジの前のカウンターを促して来ました。別に何処でもいいんでしょうが、二席ほどしかないカウンター。それも、思いっきりレジに近い。コーヒー飲めればいいやという気持ちだったので、実は財布しか持っていなかった私。
ま、コーヒー飲むだけだし、そこそこ混んでいる店内。一人の客に四人席を使われても困るのかなぁぐらいの気分で、そこに座りました。
それが、彼、英語の名前でラッキーとの出会いでした。
彼は英語を勉強しているらしいのですが、本当に片言しか話せないようでした。片言しか話せない私が言うほどですから、本当に片言です。それでも、一生懸命話そうとしている姿に好感を覚えて、話相手になっていたのですが如何せん。私の英語能力も覚束ない程度ですし、生憎と辞書もペンも持っていない。
彼は自分の言いたいことが言葉に出来ないもどかしさを感じているようでした。これは、外国語を習っている人には覚えのある感情だと思いますが。
困った彼は、端の席でパソコンに向かっていた若い女性を呼んできました。
それが、この店のオーナーの黄さんでした。彼女は流暢な英語と、片言の日本語が話せました。聞けば、旦那さんは日本へ働きに行っているとのこと。(余談2;中国でも韓国でも、このパターンは本当に多いですね。時には、幼い子供を置いてニュージーランドへ語学留学に来ていた中国の人も居ましたし)
英語は、仕事柄使うから覚えたとのことです。日本人は、お客さんとしてあまり来ないのか、外見では中国人と判別できないのか、日本語を使う機会が少ないとのこと。だから、片言のままなんですって。
そんなこんなで、小一時間ばかり黄さんとの通訳もあって、英語と日本語で楽しい時間を過ごし、彼の名前もラッキーと教えてもらったのでした。
この店がすっかり気に入った私は、いいのかなぁ~と思いつつも実はこの後、残り二日間の夜もこの店に来たのでした。それはまた、後日談として。

中国二日目。朝7時半にロビーに待ち合わせとのこと。朝食は6時半からと聞いていたので、6時40分ぐらいにレストランの前に行く。が、開いていない……。何で?と私の前にいた青年も思ったらしい。中国語で話しかけられたが、昨夜同様、中国語は話せないといったら、片言の英語を話してくれてフロントまで一緒に行き中国語でレストランが7時オープンだということを聞いてくれました。こんな、小さな親切が旅行者には嬉しいんですよね。
バスは三件のホテルを回り、行く先は「土楼」です。アモイから高速道路を使っても、三時間半。高速道路なんて殆ど車は知っていなくてもです。途中、アモイが経済特区として発展している、海外からの工場の辺りを走ったのですが広い!これに尽きますね。この広大な土地は、ある意味、中国の強みですね。外資系の工場は三年間税金免除などがされるらしいです(余談3;3/26新潟日報に、このことによって中国は外国に力を借りすぎることで、逆に国力を弱めているという記事が載っておりましたが)
この日はですね、正直、いろんな意味で忘れられない一日でしたね。多分、外国人がここまで入っていいのだろうかというところまで、見たような気がします。
ホテル周辺のアモイは、都会です。困ることなんて何もなく、デジカメの電池が切れたので出発前にホテルの近くのコンビニで電池だって買えました。夜10時過ぎてもダイ○ーみたいな大型ショッピングセンターは開いていたし、売っているものは日本とまったく遜色ありませんでした。
けれど、この道中から目的地までは、私の知らない世界(戦前のようらしいですが)が広がっていました。
とは言え、私たちがいけるのですから、ここはまだいいのかも知れません。電気は何処の家にも通っているし、テレビは衛星放送を入れて10チャンネルほどあるそうです。
土楼は、古くは100年ほども前から外敵や獣から身を守るためのアパートのようなものらしいです。家族や親戚で住んでいるらしく、現在も住んでいます。(住んでいない場所や、一家族だけというところもあるらしいのですが)
所謂、個人のお宅訪問みたいで、そういう意味でも居心地が悪いんですけど。一階は台所。二階が物置。三階が個人の部屋らしいです。
ここで、家庭料理なるものもお昼のコースに入っていました。が、正直、食は進みませんでしたね。衛生面がですね、やはりちょっとという感じ
ちなみ、全自動洗濯機もあるんですよ。5.60年前の家の中に。それなのに、衛生面で考えてしまうのは、これはですね、もう環境なんですよね。そこかしこに、鶏は放し飼いだし。トイレの類はないので、バケツだそうです通訳、ワンさんの話では。
ホテルも、それこそカフェも、コンビにもそんなことを思いもしなかったんだけど、ああ、中国なんだなとここで思いました。
ただ、それが普通の生活なんです。人の良さそうな、主が案内してくれるんですが、彼らはとても素朴でいい人そうです。
ここでやっと他の国との違和感に気づきました。
それこそ、昨年春に行ったベトナムだって、衛生面から言えばそんなに変わらないような気がするんですけど。何かこう、田舎と都会の差が歴然としているんですね、中国って。ベトナムはその差が許容範囲内だったけれど、中国は許容範囲外だったとういうか。感覚の問題だし、広い中国のアモイだけしらない私が偉そうなことを言えるわけもないのですが。
活気があるわよねと、仲の良くなった奥さんが市場を散策しに行った時に言ったんですが、私は逆のことを思いました。
どうして、こんなに活気がないんだ?と。閑散としているのは国土が広いからかもしれないんですが、ベトナムも韓国もタイでも、もっと活気を感じたのに。
市場なんて、一番活気が在るはずの場所で。
ベトナムから帰国したときに、余りにも静かな日本に唖然としたのを覚えています。ああ、これが既に衰退しか道の残っていない老いた日本という国と、これから
盛夏を極めるだろう若い国との違いなのかと。
そんな衰退のイメージを、何故か中国の田舎で感じたのでした。とても不思議ですけど。

一口メモ:中国の水洗トイレ(らいしもの)は、紙を流してはいけません!ベトナムもそうですが、バケツが置いてあるのでそこに使用済みのを入れます。最初は、かなり抵抗がありますね。ホテルとかは大丈夫ですけど(多分)
公共のトイレはお金が必要らしいですが、観光客には勧めません。あと、田舎に行くとドアがありません。これはさすがに今回の旅行では一回のみでしたが。
笑えましたね。ま、一応奥の見えない場所を順番に使ったんですけどね


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3 コメント

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ホント、尊敬するわ! (北都)
2006-03-27 21:11:47
アモイ旅行記、読ませてもらって感心しきりですよ! 本当にスゴイよね!!

海外に一人で旅行に行って、現地でふれあいをしてくるんだから…。

その行動力と度胸には、尊敬の念が絶えないよ(笑)

しかも、今回は中国だし。

噂には聞いていたけど、まだまだ衛生面は辛そうですね(汗)

オリンピックまでにはクリア出来るんでしょうか? あ、北京は都会だから大丈夫か。

ラッキーくんの存在が気になりつつ、続きも楽しみにしてますねvv
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おやっ♪ (lala)
2006-03-27 21:18:46
なにやらロ~マンスの香りが(笑)気のせい?うふっ!



特区・・といわれてる地域と、殆んどの農村地方での格差は、それこそ「天国と地獄」ほどの差があるよね。。中国しかり、、

でも、天国(裕福層)だから、幸せか?

と言ったら、そうでもないことは、今の日本のように

「モノで溢れた満ち足りすぎた社会」での弊害に首をしめられてる感があるから言えないよね。

でも、それこそ戦前の日本も農村での生活は、洸さんの見た光景とあまり変わらない生活してたんだろうにね。

少なくとも今のギスギスした社会よりは、心豊かだったのかもなぁ~なんて思うことも。(逆もまた存在するんだろうけど)

残念ながら、いつの時代にもそういうのは無くならない。。。

繁栄を極めた物の衰退・・過去の歴史が物語っていることなんだけど。

大きなことは出来ないけれど、せめて自分でも出来る「何か」をしたいなぁ・・・とは思う。

(塵も積もれば・・っていうしね←相変わらすお気楽な女でスマン(^^;))
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Unknown ()
2006-03-27 23:00:49
早速の書き込み、ありがとうございます!



>北都さん

 いや、あなたに行動力を言われると、申し分けない気がします。いや、あなたの東京に行く行動力は大したものよ。

たまたま、私は海外に目が向いているだけの話で、行動力は変わらないって。方向が違うだけで(笑)

北京も上海も、衛生面はまったく大丈夫だと思うよ。アモイ自体も綺麗だったし。ただ、私が観光客の行かないところをウロウロしただけです

ラッキーの存在?いや、何もないんだけど。良い子だったというだけで。引き伸ばしすぎたかしら。期待だけさせて、スマン



>lalaさん

 同じく、何処にもロマンスは転がっていないので、ごめんねぇ

なにかねぇ、ものがないから不幸せだとは思わないねぇ。ベトナムとかは、本当にこれからだったんだけど、皆、凄く活気があって笑顔なんだよ。それを思うと、何だか疲れているイメージを持ってしまった中国。

アジアのリーダになると言われつつも、あの広大な国自体を統一するだけでも大変なんだろうねぇ。本当に、広いんだわ。

大きなことは、誰にも出来ないよ。小さなことが幾つも積み重なって大きくなるんだし。

思わないよりも、思ったほうがいいしね。

お気楽さ加減なら、私も負けてないよ~

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