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戦争法施行のもとで埼玉の基地は今、大きく変わろうとしている
10月20日に埼玉平和委員会の二橋さんのお話を伺いました。「最近上空の飛行機やヘリコプターの音がうるさい」などの声が上がっています。10月23日の朝霞駐屯地での「自衛隊観閲式」にむけた飛行訓練などが頻繁に行われている影響とのことでした。また、入間に「自衛隊病院」をつくるなど埼玉の基地や上空が戦争の拠点へと、大きく変わろうとしています。二橋さんの話をもとに何が起きているのかまとめてみました。
海外での戦闘の負傷者を手当てするための病院建設
…緑の森をつぶして
埼玉県内には米軍基地2か所、自衛隊基地7か所があります。今、これに加えて、入間市で米軍基地の跡地に自衛隊病院や災害対処拠点づくりの計画がすすめられようとしています。28ヘクタールの緑の森を市長が議会にかけずに優先権を防衛省に譲渡し、防衛省は自衛隊病院や災害対処点建設のの計画です。戦争法の施行により自衛隊員が海外での戦闘で傷ついた自衛隊員の手当を行うための病院という位置づけです。さらに、航空自衛隊入間基地に大型輸送機C2を配備すると発表しました。これは、航続距離が長く、ハワイ、インド、パキスタンまで飛べ、軌道衛生ユニット(空飛ぶ手術室)を3つも積める飛行機です。戦争法が自衛隊の活動を大きく変え、これまで想定していなかった「海外での自衛隊員の負傷者の緊急手当て」をおこなえる施設の建設と大型輸送機の配置を入間で行おうとしています。
海外での感染症に備えた研究や陸上総隊司令部の創設
C130、オスプレイなど町上空が戦争の訓練場に
所沢の防衛医大では未知の感染症にかかる可能性が高いため海外での活動に対応するため、「感染症対処能力」の強化を上げ、陸上自衛隊朝霞駐屯地にこれまで5つの司令部に分かれていたものを一つに統合し「陸上総隊司令部」を設置する動きもあります。これは、戦前の「陸軍の暴走」の反省から、分けていたものを米軍との共同作戦を迅速に行うための「米軍との戦争する体制」づくりで、「日米防衛協力のための「新ガイドライン」」が求めていたものです。他にも、これまでも町上空を低空飛行や編隊飛行を繰り返しているC130輸送機の飛行に加えて、横田基地に配備されるオスプレイが飛行し県の上空が戦争のための「訓練基地」になる恐れも出てきます。
自衛隊員の南スーダンから撤退を!
安保法制・戦争法のもとになった「新たな日米防衛協力のための指針」(新ガイドライン)では、「切れ目のない、力強い、柔軟かつ実効的な日米共同の対応」として、これまで憲法上できなかった海外での戦闘行為を安保法制の強行で自衛隊に与えました。そのため、現在、戦闘行為が行われている南スーダンで自衛隊が武装した活動を行うことが可能になっているのです。海外で自衛隊員の危険性は高まり、犠牲者が生まれかねません。他国の人を危険にさらしかねません。一刻も早く自衛隊員が帰国し、憲法をいかした、人道的な支援活動を行うことが求められています。
自治体は町の若者を戦場に送る「募集活動」を控えて
また、「新ガイドライン」では「後方支援」として、「日本政府は、中央政府及び地方公共団体の機関が有する権限及び能力並びに民間が有する能力を適切に活用する。」ことを求め、地方自治体も国民も戦争に動員していく方向を示しています。現在、「自衛官募集」の広告を町の「広報」に掲載しています。今、海外での戦争で自衛隊員の命の危険性が非常に高くなっています。戦前、自治体が「赤紙」を配り、徴兵の役割を果たし、多くの若者が戦場へ送られました。滑川町でも262人の若者が海外で犠牲になったことを思い返せば、安易な募集活動は控えるべきです。
安保法制の発動許すな!入間基地拡張ストップ!緑の森を守ろう!沖縄連帯、辺野古・高江の新基地建設反対11・20埼玉県集会 11月20日(日) 12時開場 13時半開会 埼玉県営・彩の森入間公園 多目的広場(西武池袋線「入間市駅」下車15分)
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