知識があればもっと直接楽しめたのかもしれないと思うと少し恨めしい
『君たちはどう生きるか』の事だ
私は引っ掛かりを引きずったままなのに、
物語は進んでいく
そんな感じだった
単純に面白かった
色々な引っ掛かりをネタバレ記事を読んで解決した後、自身の無知に恥ずかしさを覚えながらも面白かった感想に変わりはなかった
『教皇選挙』も多分そんなシーンが散りばめられているに違いないのだけれど、映画も小説も楽しければそれで良いと思う
多少の知識があってもそれをつなぎ合わせる事ができなかったのは、西洋美術やキリスト教に対する勉強不足が原因
より深く楽しめなかったのは残念だけれど、
それでも、宮崎駿監督が伝えたかった事はわかった気がするのは『君たちはどう生きるか』が名作だからに違いない
落語は人間の業の肯定と誰かが言っていたけれど、それは映画も小説も同じ
書も同じかもしれないが、書道は違う
業を知った上でそれを少しでも直そうとする力だ
筆にそんな力があるのか?
筆には無いよ
筆はそのシンボルだ
新しい筆の真っ白い穂先に、真っ黒い墨を根元までつける瞬間が好きなのは、業に染まった自分自身の確認作業だからかもしれない
私は私の業を筆を通して紙にぶちまける
ぶちまけ方を上手くコントロールするために書技を学んできたのかもしれない
あるいはその書技を否定するために書技を学んでいるのかもしれない
その先の答えにはまだまだ至ってはいないことに希望を見出す楽観的性格が唯一の救いだということを私は知っているのだから始末が悪い(⌒▽⌒)