ホイッスルバード あいざわぶん

最強の母

ささやかな楽しみの一つとして、湯築城公園内の小さな

池に棲む鯉への餌やりがある。

(注・道後公園とも言うが、私は湯築城公園と言う派)

お堀の鯉にも餌やりすると散財するから、僅か5匹しか

居ない鯉への限定である。

 

餌はクルトン。

ス一プに浮かべる、あの小さな小さなパンみたいなの。

一袋200円のそれを、月に一度だけ買っている。

 

池にはメダカも居て、自分の頭より大きなクルトンに寄る

姿は生きる逞しさに溢れている。

メダカとしては、鯉がクルトンに気付いてガバと吸い込む

までの短い時間内の食事である。

 

鯉への餌やりが終わると大きな東屋へ行き、今度は雀に

クルトンをやる。

私は腰掛けて、4・5メ一トル近くまで雀がくるのを待つ。

驚かぬよう二・三粒のクルトンをアンダ一スロ一で投げる。

雀の視力は驚異的で、投げる前から食べる物と認識して

いるようだ。

 

まるで強請(ねだ)るように最初に寄ってくるのは子育て

している母雀である。

巣立ったもののまだ自立できぬ子に食べさせるのだ。

母雀の1m後ろで精一杯に羽をばたつかせ、口に入れ

てくれるのを待つ子に、砕いては何度も給餌する。

子が二羽の場合は本当に大変で、感心すると共に女の

強さを見た感がある。

どちらも「自然に振舞っての行動」であるのが不思議。

その自然の振舞いを持たない人間が居るのも不思議。

 

  「最良の母賞」貰ひておほどかに笑まふ人こそ

  最強の母             ぶん

 

母の日に思った事を述べてみた。

(写真は先週の金曜に撮影)

 

「注・おほどか。新仮名では、おおどか」

意味は、おおらか・ゆったり・どっしり。

 

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