ヒゲジイのアル中よもやま話

断酒を始めて早7年目。このブログは回復プロセスの記録と脳のリハビリを兼ねて綴っています。やはり、まだチョット変ですかネ?

断捨離

2018-08-03 05:59:41 | 自分史
 ついこの間、AAのミーティングで最初の発言者に指名されました。テーマは “手放す” でした。間口の広いテーマなので、十分に咀嚼できないままトップバッターとして話すのは結構大変です。私には珍しく、そのとき咄嗟に “断捨離” という言葉がなぜか閃きました。手持ちの物を思い切って整理・処分する、あの “断捨離” です。

 私にとって飲まない生活への転機となったのは、断酒10ヵ月目にあった “憑きものが落ちた” 体験でした。取り憑いていた妄想が消えて正気に戻ったという意味ですが、今まで触れて来なかったエピソードに、この体験後に実行した “断捨離” もあったのです。そのときの “断捨離” の対象は本でした。

 学生時代から集めていた本は六段構えの本棚2つ分になっていました。別居に伴い、大事なところに線を引いたり書き込みをしたりしていた大量の文庫本はすでに処分されていて、残った単行本は6~7個のダンボールに詰め込まれて収納庫に入れられていました。本棚の1つは息子たちのマンガ本用に、もう1つは物置棚代わりに使われていて、6年振りに家に戻っても今更復元するなどと言える雰囲気ではありませんでした。

 これでアルコールが脳から抜け切ったと思え、早くも回復したと勘違いしたぐらいですから、 “憑きものが落ちた” という体験は画期的でした。ダンボール詰めにされた本が忍びなく、いっそのこと古本屋に再活用してもらおうと考えたのです。

 結局、元町の高架下の古本屋に引き取ってもらいました。「タダでもいいぐらいですが、それでは納得できないでしょう」と、何とたった2千円だけ置いて帰って行きました。ほとんどの本はかつて古本屋で買ったもので、中の何冊かは1万円以上もしていたのです。購入時の総額は50万円を下らない本たちでした。

 後になって “Book off” にすべきだったかなと少し悔やんだのですが、そのときは不思議と清々した気分になれました。これが “断捨離” 効果なのかと妙に納得したことを覚えています。こんなことをそのミーティングで話しました。

 アルコール依存症の人は、モノへの執着心が強いことでも共通しています。変にマニアックなところがあり、酒を切らさないため必ず買い置きしておくなどは当たり前です。

 断酒をしてもこの性癖は残っており、「もったいない」などと言い訳しては、なかなかモノが捨てられないでいます。心の中を整理する “精神的な断捨離” は、やはり “モノの断捨離” を通じてしかできないもののようですネ。



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