「ギンモクセイ」は“モクセイ科モクセイ属”の常緑小高木である。和名は「銀木犀」と漢字表記されるが、学名を「Osmanthus fragrans」という。植物図鑑の記載では「庭木として植えらている。高さは普通3~6㍍、大きなものは10㍍を超え、よく分枝する。樹皮は淡灰褐色。葉は対生し、長さ8~15㌢の長楕円形で、先は急に尖り、縁には荒い細鋸歯がある。10月、葉のわきに小さな白い花を束生する。花冠は直径約4㍉で深く4裂し、芳香がある。雌雄異株。雌株は渡来していない。中国名は「桂花」で、中国原産。」とある。
ほぼ終わりかけている「キンモクセイ」が庭木として多く植えられこの時期芳香を放っているが、我が家ではこの「ギンモクセイ」を植えてある。現職だった頃と社会教育支援で葉の「葉脈標本」の素材として使ってきた。薬品処理で葉脈だけにした葉を、染色液で染めて「栞」などを制作させてきた。そのための「葉」を得るためであったが、キンモクセイの香りが終わるころにささやかに芳香を放っている。香りも花の数も色も派手ではないが、それでも密やかに存在を誇示する。
毎年剪定に苦慮しているが、私の思い出の植物である。