悲鳴を上げて逃げるモヒカン!「戦いもせずに逃げ出すとは、よく己の力量をわきまえている」端的に評価するナルサス。「追うか?」「まずは俺一人で行こう」ナルサスは頭巾を除けた。
ナルサスが一人で街を進むとカーラーン隊の残党らしき者達が物陰で合図しあい、後ろに回り込んだ。「やっぱりナルサスだ」「てめえらのせいで、俺達は居場所がねーんだ!」「死ぬ前にアルスラーン王子の居場所を吐いてもらおう」ナルサスは軽く笑い、息を吐き、振り向き様の抜き打ちと二ノ太刀で残党二人を斬り伏せた!「ぐぇあッ!」「わぁあ!」斬り口が浅く、すぐには死ねず苦しむ残党二人!「私一人なら、与し易いとでも思ったか?」残る二人の内、一人は背後からダリューンの手刀で昏倒させられ、残るはモヒカンのみとなった。モヒカンは剣を捨て、両手を上げた。
「うへぇ」「死ぬ前に、アンドラゴラスの居場所を吐いてもらおうか?」「し、知らん」ダリューンに剣を突き付けられるモヒカン。「はぁッ?! 本当に知らんのだ! 俺も命が惜しい、知っていれば教えるぅ!!」「単なる噂でも構わん。お前自身の為に思い出せ」モヒカンに顔を近付けるナルサス。「アンドラゴラス王は生きている。どこかに幽閉されているらしい。元々カーラーン様はごくごく側近にしか、それを教えていなかった。ルシタニアの将軍達ですらそのことを知らない!」「タハミーネ王妃は?」「イノケンティス7世と結婚すると、ルシタニア兵が噂しているのを聞いた。王の一目惚れだったと」顔を見合わせるダリューンとナルサス。
モヒカンはボコボコにされて縛られて樽に放置された。一応生きてる。「王妃様の美貌も罪なものだ」「しかしどうする? 例え陛下が生きておいででも結婚の障害なるとして、害されるかもしれぬ」「あるいはルシタニア国王は、
10に続く
ナルサスが一人で街を進むとカーラーン隊の残党らしき者達が物陰で合図しあい、後ろに回り込んだ。「やっぱりナルサスだ」「てめえらのせいで、俺達は居場所がねーんだ!」「死ぬ前にアルスラーン王子の居場所を吐いてもらおう」ナルサスは軽く笑い、息を吐き、振り向き様の抜き打ちと二ノ太刀で残党二人を斬り伏せた!「ぐぇあッ!」「わぁあ!」斬り口が浅く、すぐには死ねず苦しむ残党二人!「私一人なら、与し易いとでも思ったか?」残る二人の内、一人は背後からダリューンの手刀で昏倒させられ、残るはモヒカンのみとなった。モヒカンは剣を捨て、両手を上げた。
「うへぇ」「死ぬ前に、アンドラゴラスの居場所を吐いてもらおうか?」「し、知らん」ダリューンに剣を突き付けられるモヒカン。「はぁッ?! 本当に知らんのだ! 俺も命が惜しい、知っていれば教えるぅ!!」「単なる噂でも構わん。お前自身の為に思い出せ」モヒカンに顔を近付けるナルサス。「アンドラゴラス王は生きている。どこかに幽閉されているらしい。元々カーラーン様はごくごく側近にしか、それを教えていなかった。ルシタニアの将軍達ですらそのことを知らない!」「タハミーネ王妃は?」「イノケンティス7世と結婚すると、ルシタニア兵が噂しているのを聞いた。王の一目惚れだったと」顔を見合わせるダリューンとナルサス。
モヒカンはボコボコにされて縛られて樽に放置された。一応生きてる。「王妃様の美貌も罪なものだ」「しかしどうする? 例え陛下が生きておいででも結婚の障害なるとして、害されるかもしれぬ」「あるいはルシタニア国王は、
10に続く