羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

模倣犯 前編

2016-09-22 18:32:35 | 日記
 前編だけでかなり進んでしまって、後編はかなりこってりと描写していくのかな? 薬局の息子と蕎麦屋の息子のターンが誰の回想かよくわからない構成になっていた。誰かが解明したとか、追い込まれて真相をペラペラ喋り出したというワケでもなく、同時進行での犯行描写でもなく、半分を警察等の描写にして半分を薬局の息子達の描写というワケでもなく、息子達が死んでから急に神視点の回想になってる。まぁ、いいけど。
 原作のエログロ描写は大幅に抑え、警察、被害者家族、主婦記者回りを中心とした前編。極悪だが、薬局の息子役が熱演していた。ただ悪いだけじゃない全方位やり切っていた。物語の人物としても厚みはあった。ただあんな調子で一人で犯行を繰り返してよくこれまでボロ出さなかったなと。やたら接触、アピールを繰り返す相手に警察の捜査も峰打ち気味な印象。
 それ以前のところでは姉の霊を薬局の息子の彼女が見ちゃうと姉の霊が凶霊過ぎるし、霊がいる世界観なら被害者の霊も何か報復しろよっ、という話になる気もする。前編だけだとピースもどっからともなく湧いてきた感じだ。あとはドラマだけ見ていると蕎麦屋の息子の障害が知的障害に見えてめっちゃ賢い感じになってる。原作設定は複雑。薬局の息子と対峙するには理詰めの説得が欲しくて捻りの入った造形になったんだろな。
 ピース役の本番は後編か。主婦記者も前編では事態の周辺でまだふらふらしているだけだが、後編でグイグイとピースまで突入してゆく活躍を期待したい。蕎麦屋の息子の説得や、主婦記者の存在や、散見される大人達の理性、一家惨殺事件の生き残りの少年等、どこか初老の真っ当な学校教員のような生真面目な視点があって、そんな想いで幼稚な犯罪に対抗できることがこの作品の骨だが、作中惨劇と釣り合ってるのか? とは思ったりもしたかなぁ。

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