羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

コーヒーが冷めないうちに

2018-09-23 23:23:41 | 日記




 所謂テレビ映画だったが見易い。この規模でこういう安心安全で見映えもある邦画が公開されるのは数ヵ月ぶりくらいじゃないかな? 原作は未読だが結構ガッツリ変更させていたようだ。舞台脚本を小説化した経緯があったようで、元々芝居に変換しやすい構造の物語ではあったんだろうね。ただ二時間程度の尺に4つもエピがあるから時間制限のある過去パート以外も結構慌ただしい。人物のやり取りの間合いの取り方や時間経過のショートカットは激しめだ。皆、超常現象をすぐ受けいれちゃうし、その超常現象自体も一応リスクや縛りはあるが物凄いパワーで無尽蔵に発生させられる。まぁ設定について細かくツッコむタイプの話ではない。最初のエピは高校生の喧嘩みたいなことをしていたけど、濃い形で共演経験のある二人のやり取りは微笑ましく、最初の水落ちシーンは波瑠には華があるな、とビジュアルの説得力があった。二つ目のエピは至近距離のベテラン役者同士のガチンコバトルっ! 一番迫力のあるエピだった。夫として~という着地も素敵です。3本目はキャストの中で一番自由らしい吉田羊が、得意な役回りで好きに暴れていた。妹役の演者がああいう役をするのは珍しかった。石田ゆり子が美しいラストエピは有村演ずる数の相手役が歳も芝居もちょっと若過ぎたかな? 設定上も3歳くらいは年下っぽいけど。このエピは未来からきた女の子の破壊力が強力でもあった。あの子凄い。有村は十八番の内気だが押し出しの強い娘を手堅く演じていた。変わりはしない過去と邂逅することで心を整理して現在の選択を改める、という根本的な考え方そのものが健全。全体、いい話だった。主題歌もいい。

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