よく晴れる

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ミミズオケラアメンボ

2010年07月20日 | 日記
ようやく乗った電車に皆座ることができた。皆とは言っても自分と同様にホームで電車を待っていただけの人たちのことで、同じ車両に乗った人たちは皆座れたようだった。誰も立っておらず遮られることのない車窓には東京の街が流れていった。電車のシートに座れて安堵したのか外の猛暑から逃れ冷房の効いた車内に安堵したのかわからないが、車内の多くの人たちが人心地付いているようだった。

電車が来るまでどれくらい時間があったろうか。15分くらいだったろうか。西に傾いた太陽の日差しがホームを焼いていた。ベンチに座って待つ者、ホームの案内に従って待つ者、日陰に逃げ込んで待つ者、皆暑さの中電車の到着を待っていた。ビルの壁に挟まれたターミナル駅でホームに涼しい風など吹かなかった。電車を待つ人たちの誰もが皆開口一番「暑いですね」などと言いそうな暑さだった。ふと目が合えば「暑いですね」、ふらふら列に加わって「暑いですね」、そんな共鳴のあるような共感し合う仲間のいるようなホームだった。

とてもよく冷えた車内は心地よく休憩するには最適で、項垂れて眠る若い女や延び切って眠る学生など大半の乗客が今日の暑さから逃れ今ここで人心地付いていた。そんな様子を時折眺めていた自分もうとうとしていつしか眠っていた。
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