いまの置かれた肩書きで、人はチヤホヤしてくるものであるが
そのチヤホヤにも色々あり、性格が真面目な人に限っては
それが人間として、誠実な付き合いと信じて疑わない人も
この世には多数存在する。
もう鬼籍に入られた方が…語ったこと。
「ワシが現役のとき、毎日送迎の運転手がおってね…
それは、とある業者の斡旋じゃったのよ。
そして毎年盆暮れになると、ワンサカ付け届けがきてね…
それが自分の生活では、当たり前の光景になってしまい
やがて、定年を迎えたんよ。
そうすると…ゴルフの誘いも、盆暮れの付け届けも、一切なくなってね。
寂しいもんじゃった。
自分が凄い人間じゃと思っていたが、この世は所詮…肩書きの付き合いだけで
肩書きに対して…人は接するんじゃいうことが身に染みてわかったもんじゃ…」
私も気が付くと…肩書きで呼ばれる事が多くなった。
会長…
社長…
まさしく他人事ではないのである。