こうしてアメリカの力が急激に衰えつつある中、世界は新しい秩序を求め始めています。これからの時代は「グローバリズム」から、「ローカリズム」の時代へと移っていくでしょう。言葉を換えるなら、「エスニックの時代」・・・・・つまり、民族性を大切にした時代の到来です。
実はこれは第一次大戦が終わった後にもよく使われた言葉です。
当時は「戦争はもうこりごりだ。これからはお互いに干渉はやめよう。それぞれが別々に生きよう。そして仲良く暮らそう」と多くの国々が考えました。
アメリカの力が相対的に弱くなっている今、これからの世界は再び、そういう流れになっていくことは明らかです。アメリカがこれまでのように「自分たちのやり方は絶対だ。自分たちこそ正義だ」と価値観を押し付けることはできません。となれば、世界はもっと平和になるというわけです。
そんな状況の中、世界が注視し、期待しているのが日本です。
今、日本の金融機関は世界の優良企業に資金を貸して儲けています。それは、日本が信用されているからです。
欧米の金融機関はお互いに騙(だま)し合いをしてリーマン・ショックや欧州危機をつくり出し、ひどい状態になったのに対し、日本の金融機関は十分な貸し付け余力を有しています。だから欧米の銀行も日本の金融機関に金を借りに来ています。彼らはそれに高い利息を付けてブラジルやロシアに転貸しています。
経済的なことばかりではありません。世界の人々は日本人そのものに大いに期待しています。日本人のやさしさや寛容性と知性、あるいは勤勉さなどを知り、日本の文化をより知りたいと思っています。
だから、私は声を大にして言っているのです。
「いよいよ日本の出動だ」と――。
ただし、「日本は人がいいから、また騙されるだろう」とも思っています。
特に官庁・政治家・国家は、お金のことを知りませんから、お金の運用をその人たちに任せるのは危険です。
お金は、働いて儲けた人に使う権利があります。
だから、「日本の出動」とは、正確に言えば、「働いて儲けた人が世界を指導する時代の到来」を意味します。
---owari---
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます