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音楽大好き男の徒然なる日記

<鉄路の行方を考える>5 山線の存廃問題 バス転換、読者からも疑問(北海道新聞)

2023-11-01 | 鉄道
北海道新聞 2023年10月31日付記事
「<鉄路の行方を考える>5 山線の存廃問題 バス転換、読者からも疑問」
  https://www.hokkaido-np.co.jp/article/933791/?ref=top


連載が始まり1カ月がたち、これまでに読者から多くの意見や感想が寄せられた。
中でも「事情変更の原則」というタイトルで函館線「長万部~小樽間」、
いわゆる「山線」の存廃問題を取り上げた初回(3日掲載)への反響は大きかった。

本紙が28日朝刊で報じた通り、
山線廃止後の代替バス運行を期待された道内バス3社が、運転手不足を理由に
道のダイヤ案に沿った本数の運行が困難と道に伝えたことで、
状況は変わりつつある。

今回は読者の意見を紹介しながら、この問題を再度考える。


道庁が示したバス転換案を疑問視する声は、
地元の後志管内からも多数、寄せられた。
岩内町の会社員、納谷誠さん(47)は
「地域のバス路線の減便や路線廃止が進んでいるのに、さらにバスの本数を確保できるとは思えない。
少なくとも余市~小樽間は残すべきだ」と訴えた。

 
札幌市の団体役員、福島俊一さん(58)は
「労働人口が減少する中で、運転手の増員が必要なバス転換がうまくいかないことは、最初から分かっていた」とし、
「(財政負担など)目先のことで判断せず、中長期的ビジョンを持ってほしい」と要望。
道内在住の運転手は
「道内の冬は道路が狭くなって渋滞し、高速道路もすぐに通行止めになる。
若者の自動車運転免許の取得率も下がっており、運転手は今後、さらに減る」と、
現場の切実な声を寄せた。

 
沿線自治体が路線廃止・バス転換を決断をしたのは
「現行の鉄道の運行本数を基本に利便性を確保する」ことが前提条件だった。
それが困難となれば、あらためて沿線住民の意見を聞き、
別の方策を再検討する必要性が生じたのではないか。

とはいえ、道庁や沿線自治体が鉄路存続を判断するかどうかは微妙な情勢だ。
赤字の路線バスを支援する国の制度は鉄道には適用されず、
第三セクターなどで鉄路を残せば自治体が多額の財政負担を強いられるからだ。
道庁は「地域交通を維持するために、あらゆる手段を検討する」とし、
他地域からのバス会社の誘致や、乗り合いタクシーの導入なども検討する構え。

埼玉県ふじみ野市の男性は
「バスが使う道路は採算度外視で建設するのに、鉄道は相変わらず採算重視。
運転手が不足している今日、このやり方は通用しない。
国や道庁は時代の変化を受け止めるべきだ」
と、
道路整備偏重の公共事業に疑問を投げかけた。
 
仮に鉄路を存続させるとなれば、乗客を増やして地域への経済効果につなげる対策も求められる。
鉄道で全国を旅するのが趣味だという札幌市の医師、能中修さん(62)は
「鉄道を普段使わない人に利用してもらえるよう、住民の声を聞くべきだ」とした上で
「朝夕の列車を増やすなど、運行時刻を住民ニーズに合わせて工夫するだけでも利用者は増える」と指摘した。
 
観光旅行で利用する山線の魅力を訴える人も多かった。
旭川市の72歳女性は「トンネルばかりの新幹線よりも、山線ののどかな景色を楽しみたい。
客が有名観光地に殺到するオーバーツーリズムが問題になる中、
鉄路を残せば地域の隅々に足を延ばし、地域の良さを味わってもらえる」との意見を寄せた。
 
山線存廃を検討する過程で、
道庁や沿線自治体は通勤や通学など「生活の足の確保」を重視する一方、
国内外から観光客を集める経済効果はほとんど考慮しなかった。
協議を主導した道の部署は「総合政策部交通政策局」で、
観光振興を所管する「経済部観光局」は関与していない。

 
札幌市豊平区の会社員(59)は
「外国人旅行者が今後増えていくのに飛行機とバスだけで良いのか。
異国に来た自由旅行者にとって利用しやすい移動手段は鉄道。
新幹線だけでは不十分だ」
と、
観光振興策としての山線存続を提案した。
 
山線は、世界有数のリゾートに成長したニセコ地域と、
全国的な知名度を誇る小樽とを結ぶ道内屈指の観光路線。
繁忙期には、ニッカウヰスキー蒸溜所に近い余市駅で、到着した列車に乗れない客が出る
「積み残し」が発生するほどだ。

 
2030年度末の開業を予定していた北海道新幹線の札幌延伸は、工事の遅れから数年程度の延期が避けられず、
JR北海道が山線を経営から切り離す時期も遅れる可能性が高い。
この際、少し時間をかけて再検討し、
山線を”観光鉄道”としても生かすアイデアや事業プランを民間から募ってはどうだろうか。

 (文章執筆:特別編集委員 鈴木徹氏)

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本日、道庁の「恥の上塗り」的政策を行う映像が届きました。

そこまでして函館本線山線を廃止したいのか?
もはや異常な執念に身震いしそうですが、
小樽で今月11日、北海道庁主催による
バス運転手就職説明会を開催する予定です。

参加するバス会社は、
北海道中央バス、ニセコバス、道南バス•••
って山線の代替バスを頼んだ会社やん。

履歴書不要!経験不問!
もはや来るもの拒まずのなりふり構わない
就職説明会です。

バスの運転手は自分たちで探す!
恐るべし道庁の執念!
函館本線山線バス転換に備えて、道庁が小樽で就職説明会を開催へ!

映像提供:【北海道】乗り物大好きチャンネル 様


「札幌出身の者です。
 地元のバス会社が困ってる+いつか地元に帰って働きたい気持ちもあって
 JR北海道バスや中央バスの募集要項を見たのですが
 あの給料と待遇ではやっていけない…
 そりゃ人が居なくて苦しくなるわと納得。
 地元に恩返ししたいけど妻も居たらこれは無理…

  @user-bq8qb3xi9o さんのコメント。

「道庁は柔軟性がありませんね。
 本当に呆れてしまいます。
 これだけ固執するのは異常です。
 後志管内の交通インフラを維持するために
 道庁ではなく国と対応した方がいいと思っています。

  @sunmarumaru9224 さんのコメント。

「北海道庁の対応に任せてはいられません。
 2024年問題で物流のトラックドライバーも不足するなか、
 バスドライバーを増やすのは難しいと思います。
 物流もトラックと鉄道を組み合わせて行く時代になっていると思います。
 国が貨物列車の迂回路として、山線を残す方向で動き出している様ですから、
 旅客鉄道も残して、その周りの観光用にバスを回すなどして、
 共存、共栄して地域活性化をして行くべきだと思います。

 それが、北海道の活性化になると思いますが、
 北海道庁の役人、知事はどう考えているのか?
 過去にとらわれず、現実をよく見て知り、将来を見通した方向転換を望みます。」

  @user-rq6ul9dn2h さんのコメント。

「現役バス運転士です。
 他のお方もコメントしてますが、
 やはり責任重大な仕事の割には賃金が低いのが原因だと行き着きます。
 賃金を上げなければ人は集まらないと思いますし、
 大型車を簡単に運転出来ると思っている乗用車ユーザーの人達が
 大型車運転未経験でバス会社入社して、養成で大型二種免許取得した後、
 現場で実際の仕事の難易度の高さに挫折して研修中に退職する人達がかなり居て、
 早期退職した影響で大型二種免許取得費用を自腹で払う羽目になって、
 何のために入社したかわからない人達もいます。
 乗用車運転上手でも大型車の適性無くて挫折する人も居ます、

 バス運転士はその時点で人が見つかり難いのもあります。」

  @user-dc9ug4oo8e さんのコメント。

「おそらくこのような説明会を開いても、
 来るのはより辺境から札幌近郊に転職を考えている
 自分の老後の暮らしを気にし始める年代の現役ドライバーがメインで、
 他業種からの転職者は滅多にこないでしょう。
 意地でも山線を転換しようと予算つけて好条件にしたところで、
 他所の足を奪って恨まれる結果になりそうですね。

  @pinksaturns さんのコメント。

「鉄道を続けるのも維持管理費が膨大だし、バスに転換しても運転手不足に直面する。
 現状どちらが少しでも長く持つかと言った選択肢しかないような気がします。
 鉄道コンテナ輸送はドライバー不足の切り札になり得る気もするので、
 主要な地方路線は何とか維持してほしいものです。」

  @Yanhase2nd さんのコメント。


「そもそもこの問題、
 並行在来線廃止に至った協議会に道庁が出してきた資料の信憑性に疑問があるんですが。
 バスの件や沿線人口減少だけでなく、
 新幹線開業効果が考慮されていない需要予測・乗車人数、
 三セク化した際にかかる多めの費用、赤字額など
 第三者の専門家も入れて精査した精度のある数字なんでしょうかね。
 JR北海道の出してきた数字を鵜のみしているのか、
 はたまた、最初からバス転換ありきで、数字を盛っているにすぎないのか。
 元役人が言うのもなんですが、
 役所が出す資料・数字なんて、得てしてそんなもんですよ。
 まずは疑ってかかるべきかと。」

  YouTube関連映像より@tanbouka さんのコメント。

「言い出しっぺなものですから引っ込めたら面子が立たないのでしょう。
 しかし交通は面子ではなく住民や観光客のために存在しており、
 これを分かってないあたり道庁は愚かとしか言いようがありません。

  @tomsk_2121 さんのコメント。

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今、ニセコにもインバウンドが戻ってきた。
彼らは新千歳空港からやって来ている。
(そんな地区の転換交通を「乗合タクシー」だぁ?
 現場を見ずにふざけているにも程がある!)

ならば、新千歳空港から札幌を経てニセコに直結する路線を設ければ
間違いなく利用者の利便性を向上できる。
平日なら「特別快速エアポート」
(キハ201系)を、
休日ならアナウンス・カフェテリアとも外国語(英語・中国語)対応の「リゾート特急」
(261系はまなす編成)を。

JR北海道はこの論説を謙虚に受け入れて、事態が変わったことを真剣に受け止め、
「整備新幹線一択」から方針転換をすべきです。



2023年11月2日付訪問者数:183名様
お付き合いいただき、ありがとうございました。

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