実にショッキングなテレビ映像を見た。「ユナルミア」。読者はこの名前を聞いたことがあるだろうか。私は先日のテレビ映像で初めて知ったのだが、ナレーションのゆったりした平坦な語り口が、この映像の残酷さを一層際立たせていた。
「隊列を組み、ロシア軍のシンボル『Z』の文字を作る大勢の男女。その顔には、あどけなさが残っています。
この若者たちは、ロシア国防省傘下の青少年団体『ユナルミヤ』。8歳から18歳までを対象とし、愛国教育やロシア軍の入隊前訓練などを行う組織で、85万人が所属しているとされています。」
あどけなく明るい、まだ疑うことを知らないそのひたむきな眼差し。
「疲れるけど、感情があふれて最高。愛国心を養うのに、大事な訓練だね」
こんな言葉を口にする少年の姿が痛々しかった。
そのあとで、破壊されたウクライナの街の無惨な映像が流され、「ウクライナ軍の激しい抵抗にあい、多数の戦死者を出したロシア軍は・・・」とナレーションは続く。このつぶらな瞳の少年は、自分たちに降りかかる数日後、数週間後の運命を、どれだけ知っているだろうか。
私はこの映像を見て、80年ほど前の日本の少年たちへと思いを馳せた。太平洋戦争の末期、敗戦必至の日本から、粗末な特攻機に乗って空へと飛び立っていった愛国少年たちも、あの「ユナルミヤ」の少年たちと同様、あどけない顔をしていたに違いない。
続いて流されたプーチンの姿を眺めながら、教育は残酷だ、と私は思った。
年齢が、届きませんので隊を組んでの行進には参加していませんが、私も、胸を熱くしながら日の丸の旗を振って声援を送っていました。
テレビの映像を見て、確かに、私も居たと・・・。
沢山の若い父親や、身近な兄達、そして挺身隊と称した軍需工場で働かされた姉たちも死にました。
確かに、教育は残酷です。
コメントありがとうございました。太平洋戦争末期の女子挺身隊や勤労報国隊、なぎなた訓練のことなどは、母から聞いていました。終戦直前の1940年に15歳だった少年は、もし生き残ったとすれば、現在は95歳になっているはずですね。
きょうのブログ文を書きながら、私は、ばーば様のことも頭に浮かべていました。それは、ばーば様のブログで、終戦(敗戦)当時のことを読ませていただいていたためかもしれません。敗戦の記憶が「絶滅危惧種」になりつつある現在の日本で、ばーば様の文筆活動はとても有意義なことだと思っております。