ぼくらの日記絵・絵心伝心 

日々の出来事や心境を絵日記風に伝えるジャーナリズム。下手な絵を媒介に、落ち着いて、考え、語ることが目的です。

気候と生活__豪雪地帯に思う

2017年02月19日 | 日記

 日の当たる草むらに、早くもスズメノエンドウが赤い花をつけ始めています。

 今年は例年になく雪が多い。関東人である私はスキー、スケートなど冬のスポーツを嗜まないから、雪や寒さに対する実感がないのだが、地域により今年の雪は恐怖を伴うほどの豪雪のようだ。近年、温暖化など気候の変動が問題視されているが、ニュース画像などを見ると、もっと生活に即した気候対策を考えた方が良さそうに思う。

 気候と生活の関係は我々が思う以上に密接で、例えば縄文人の消滅は、列島の寒冷化によるものとの説が定説になりつつある‥東北地方の方言が独特の発声をするのも、気候が関係しているとも言われている‥明治期、山岳や東南アジアを歩き巡った志賀重昴は日本がモンスーン気候のもとにあるとして、日本の風土を特徴づけたのも生活習慣と気候がどれほと関係深いかを表している、等々。

 今日、電気、ガスの開発発展であまり気候を気にせずに生活できるようになったが、それでも寒冷地の冬場で生活する人たちの苦労は並大抵ではなかろう。私の知人で山形出身の人がいるが、寒くて田舎に帰る気がしないと言っている。

 思うに、気候による地域差に配慮し、例えば日本海沿岸地帯、太平洋沿岸地帯、オホーツク海沿岸地帯、太平洋南沿岸地帯と四つにわけ、都市計画もそれぞれ別々の構想のもとに進めるべきではないか。

 日本海沿岸地帯については、都市と家屋の地下化あるいは半地下化を進めるのはどうか。雪降ろしの苦労を解放するには、屋根を低くし、採光を工夫する以外ない。地下構造の方が雪の重さにも耐えやすいし、保温も安定できる。そして道路は一方通行化する。雪面での対面交通は事故の危険が増すし、たとえトラブルが発生しても一方通行なら路肩に寄せ処理も容易だ。さらには降り積もった雪は片側に寄せるだけだから、かなり楽になる、などと夢想する。豪雪地帯の上越市はかつて雁木の街路があったので有名だが、古くからそれなりの対策はあったのだ。新潟出身の田中角榮「列島改造論」の中に、多少なりともそうした構想の片鱗があったなら、などと今は残念に思う。【彬】

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする